2021/08/25

縦貫パイフライン不在とLNG発電燃料不足

東電の LNG が不足して買電した。日本の現在電力量の4割が LNG 発電である。発電所当たり年間 1千万トン以上消費する。石油なら九州に国家備蓄基地がある。そのうち経産省が LNG の国家備蓄が必要になると言い出すだろう。しかし,韓国のように国土縦貫ガスパイプラインがあれば,過剰な LNG タンクを保有せずとも発電できる。そして東西日本の商用電力周波数が異なり,大規模系統連係ができないデメリットも緩和できる。

昨年,バフェットは国内パイプライン事業者に投資した。日本にはまともな送電事業会社もしくはパイプライン会社すらない。経産官僚とガス会社が癒着して既得権化しているせいもあるのではないか。

電力のサプライチェーンの構築もできない経産省の存在理由はあるのだろうか。資源エネルギ庁を経産省から分離して,総理府に移管したらどうだろう。

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2021/08/04

日本農業衰退と戦前の出口戦略

日本農業 GDP 推移
テレビは日本農産物輸出をよく取り上げているような気がする。私個人が農業に関心があるせいかもしれない。しかし実際には農業部門の GDP 推移は急激に減少している。全体の GDP は微増である。

農水省は多額の政府補助金を支出しており,政府支出補助金は GDP に含まれるから,農民の投資は極端に減少しているのかもしれない。農民の消費は微減程度だろう。農民向けの物売りビジネスは難しい。しかし,農民が膨大な資産を抱える。というのは,農協の資産を運用する農林中央金庫は世界有数の投資機関だからだ。

戦前の出口戦略
戦前,合衆国に絹が売れなくなって日本はシナ市場の独占をめざして武力侵攻した。同様に日本車が合衆国に売れなくなる時代もやってくる可能性はいかほどだろうか。また,東條のようなシナ通が幅を利かせるようになるのだろうか。その兆しはある。東條はシナに 100 万の兵力を送り込みながら,合衆国と開戦した。狂気の沙汰である。対米戦は中国との戦争を止めるために踏み切ったのであった。

今では何と愚かと思うが,当時,国民全体が毎日朝日等のプロパガンダのせいもあって,合衆国のシナへの支援に憤慨していた。陸軍首脳はシナ戦線でのガソリン消費増大に驚いた。自動貨車(トラック)がないと,道路網の発達した中国では戦争できなかったからだ。航空戦力は優位にあり,地上戦に多いに役立った。後に航空士官学校まで整備する。その点,日本海軍の空軍化はお粗末だった。陸海軍の航空予算配分競争は熾烈だった。航空機銃弾に互換性がなく,防空レーダ開発も別々に行った。陸軍が空母と潜水艦まで建艦した。別個にガソリン精製所も建設した。

小作農は文部省の小学校で兵士になる訓練を受け,兵役に就くと軍,除隊して役場の兵事課に登録された。当時の国民の過半は農民で小作農だった。そんな貧農が多いのに,満州に移民する農民は少なかった。西日本(沖縄,広島,和歌山)の貧農は中国ではなく,ハワイと合衆国を目指した。当時の合衆国は欧州からの移民が多かった。白人がやりたがらない劣悪な鉄道建設労働とか農業年季奉公を日本人と中国人が担った。それでも,本国の地主の収奪よりはマシだった。さらに酷いのは女だった。江戸末期,遣米使節団の一員だった福沢諭吉は日米売春婦の待遇の違いに驚いている。

戦後の出口戦略
日本の小作制度は事実上,GHQ が地主の私的財産権を否定して実施した。中国が共産化したおかげで,日本製品は中国と競合する事なく合衆国市場で優位になった。労働力は農家の次男坊が担った。

補助金漬けの現代日本農民をみると,投資しないのは当然だろう。しかし明治の頃は江戸期の封建地主が明治の殖産興業の担い手となって,銀行鉄道に投資したりした。そんな銀行はよく倒産した。今では地主も銀行も破綻しなくなった。現代日本は真の資本主義ではないのかもしれない。

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2021/06/23

指の接触圧センサとロボットハンド開発

東大がヒト指の接触圧を測定できる要素技術を開発した。

人手不足に悩む介護職,飲食業の厨房,農業の収穫作業は堅いロボットハンドでは商品をハンドリングできない。しかも装置は重く高価である。

長い長い人類進化の産物である「手」をいくら模擬してもヒトの領域には達しないのではないか。ヒトを模擬する研究は WWII の合衆国軍事研究だった。ウィーナのサイバネティックスだ。具体的には艦砲の測的制御だった。西側艦艇に搭載されているファランクスをみれば,その成果がわかる。

厨房に必要な「手」は未だに未完成である。農業だとコンバインと田植え機が実用化された。手を模擬するのではなく,異なるアプローチが必要だろう。

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2021/06/09

合衆国の米輸出ランキング

中国がカリフォルニア米を輸入する。合衆国は世界第3位の米輸出国であるが,中国も輸出している。第6位である。合衆国の米輸出額は小麦の約 30% である。

小麦は西欧,古代ローマ帝国では重要輸出産品だった。古代ギリシャでも人口過多になったアテナイは黒海沿岸,エジプトから小麦を輸入していた。貧しかった頃のドイツポーランド地域は盛んに小麦を英国に輸出していた。

穀物は保存ができて,貯蔵輸出に最適だった。日本の米が大阪江戸に流通するのは江戸期からである。しかし朝鮮シナに輸出するに至らなかった。戦国期の九州武装集団(倭寇)は米を求めて朝鮮シナを襲ったくらい米は不足がちだった。倭寇は米を転売したのであろう。

明治になり,日本米は朝鮮米との価格競争に勝てず,日本は輸入制限した。朝鮮の農民は競争力のある米を輸出できず,朝鮮総督府はアヘン栽培を強制化した。日本はモルヒネに精製して朝鮮人に販売した。英国のインド統治より酷いのではないか。

統一朝鮮が韓国の原潜に北鮮の核兵器を搭載して,太平洋から日本に報復する可能性もある。統一朝鮮の脅威に防衛費はどんだけ必要だろうか。最もコストが安いのは日本の核武装だろう。核兵器のない日本は所詮,核保有国に屈せざるを得ない。自衛隊は大して防衛に寄与していないのに国家予算の 1/3 を費やす。合衆国による核防衛の言質を得るには,防衛費を削減して米軍に提供したらどうだ。

日本は中国(1964),北鮮(2006)の核保有が明らかになった時点で NPT 脱退をすべきであった。本当の国家指導者とはそんな決断をしなければならない。池田安倍らの自民党政権とは一体なんだったのだろう。

どう合衆国に従属するか。古代ローマ帝国のような「属州」にもなれない日本はどうしたらいいのだろう。今年は東京五輪だ。日本の平和は幻想ではないか。諜報組織のない日本は中国北鮮の核機密情報は皆無に等しいのだろう。日本の偵察衛星が役に立っているのかどうかも,防衛省は明らかにしない。多分,大して仕事していないのであろう。

寒冷なオランダが米輸出ランキング入している。似たような気温条件の北海道の稲作農民が米を輸出しているとは思えない。米の内外価格差が大きいからだろう。明治以来,日本の稲作農民はスポイルされてきた。その代償として徴兵に応じた。手厚い日本の稲作農政があって水田が維持されている。徴兵もなくなった。合衆国の農民は簡単に破産する。そのせいか新規参入も絶えない。阪神タイガースのバースもリタイア後農民になった。

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2021/05/29

新電力パネイルの破綻と仮想電力ビジネス

複雑な計算による電力売買仲介および売電事業を手掛ける新電力会社が破綻した。
2018年4月には東京電力HDの電力小売子会社「東電EP」との合弁会社「PinT(ピント)」をすでに設立しており、さらに同年11月には丸紅の子会社「丸紅新電力」と組んで「丸紅ソーラートレーディング」を設立。パネイルクラウドのアライアンス事業をスタートした。
商売と技術エッセンスは合弁会社の東電子会社に吸い取られた。スタートアップによくあるパターンである。丸紅が支援の手を差し伸べなかったのは何故だろう。東電は電力市場の半分を牛耳るガリバである。東電と組んだ時点でこの新興企業の命運は半ば決まっていたのだろう。

日本のベンチャ業界には合衆国のようなエンジェル投資家は存在しない。そうかと言って,このような新規ビジネスは大衆が理解できるようなクラウドファンディングも不可能だ。アイデアはあっても投資家が現れない。金があるなら財テクの方がリスクが少なく利益率も確かだ。

何故アメリカ人エンジェルはキャピタルゲイン 100 倍のギャンブルに投資するのか。ベンチャキャピタルは西海岸に多い。金融はウォール街に集中している。日本だと どちらも東京一極である。

GAFAM のような大企業が育つ合衆国と芽をつぶされる日本。国民性の違いと思うしかないのか。それとも,合衆国だけの特異なビジネス環境なのか。欧州はEUとして経済統合したけど,巨大知的企業は存在しない。古い欧州に頭脳はあっても新興知識産業を産み出す力はない。

マネーロンダリングに最適の暗号資産と電池自動車ブームに不可欠な電力,CO2排出権売買ビジネスが成立したように仮想電力が売買されるようになるだろう。まあ どれもこれも詐欺に近いビジネスだ。しかし,国債にしろ法定貨幣にしろ,債務証券に過ぎない。国家がデフォルトすれば紙切れになる。

貯められない電力の予約売買(先物取引)とは実にいかがわしいが,ビッグ・ビジネスになるのも確かだろう。有事になり,中東合衆国からの LNG 船が途絶えたら電力不足となり電池自動車は動けなくなる。LNG は長期保管ができないナマモノである。

LNG 船を護衛する海自艦艇はない。護衛訓練もしない。石炭石油火力が国際世論上,不道徳なのなら原発しかないだろうがこれも不可能だ。

日本のシーレーンを脅かす能力のある中露韓とは友好関係を高めなければならない。日本にできるのは譲歩外交くらいである。しかし領土放棄もできない。八方塞がりの日本には,中露韓の連携を削ぐ外交くらいしかない。そのためには何としても,南北朝鮮統一を阻止なければならない。

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