2017/03/20

iPWR もう一つの原子力ルネサンス

東芝の原発案件の赤字が気になり,GoogleMap でジョージア州 Plant Vogtle の衛星写真をみたら,不自然な切土のない地勢に沿った美しい設計だった。付随する写真を繰ると,東芝製と思われる巨大蒸気タービンが建屋に仮置きされていた。防錆塗料の可能性もあるので断定はできないけれど,シャフトは錆色であった。軍用機とか軍艦のモスボールの技術があるのに,樹脂フィルムとかシートによる養生すらないのも驚きだった。ウェスティンハウスは PWR の老舗であった。土木設計とかマスタープランは優れているが,機器の設置工事とかメンテナンスは不得意というか,係争のあった工事業者と上手くいかなかったのだろうか。本来なら,東芝の仕掛かり品が債務物件となってしまった。

そうかとおもえば,合衆国原子力規制委員会 NRC はアイダホ国立研究所の敷地に SMR (Small Modular Reactor) と称される iPWR の設計審査中だ。日本では実施されそうもない方式だ。北見工大の先生が設計し,先生が設立した会社が経産省 NEDO の助成金により研究開発し,経産省の青森の国研に商業炉を建設する。運営主体は茨城県の役所。電力は関東に至る公営電力会社まで送電して,風力発電の出力変動を補償する。こんな感じだろうか。5-50MWe の出力変動できるとされる。実にすばらしい。日本だと天然ガスの生だきガスタービンと石炭重油火力を減らせる。

WindNukeFollowing.jpg 
NuScale will build the SMR, UAMPS will own the SMR, Energy Northwest will operate the SMR and DOE will provide the site for the SMR on the grounds of its Idaho National Laboratory. UAMPS, an agency of the state of Utah, develops and operates power generation facilities to supply wholesale electricity to community-owned municipal power providers in Utah, Arizona, California, Idaho, Nevada, New Mexico, Oregon and Wyoming.
この炉の燃料集合体は 17x17 と従来の PWR と同じだが長さが短い。電源が落ちても自然冷温停止になる。炉は12個もある。三菱重工は大型化,安全を確保するためループ数を増やした。負荷変動対応はしない。日本海軍が空母信濃を建造し,米海軍が無数のジープ護衛空母を建造したのと少し似ているかな。
     日本       合衆国
炉型式      PWR       iPWR
推進官庁 経産省      DOE エネルギー省
設計建設 三菱重工     NuScale
所有   北電関電九電四電 UAMPS
運営   同上       Energy Northwest

日本の原発は定期検査期間が長くコスト高だ。iPWR は12個も炉があるのでメンテナンスコストはどうなのだろうか。先頭文字 i は Integral の頭文字だ。日本は1年毎の定検時に燃料棒の配置替えと交換する。本方式は2年毎だそうだから,毎年6基の燃料棒交換になるのかな。

NuScale 社は石炭火力の代替を目論んでいる。トランプ政権の環境政策はクソ扱いで,環境庁 EPA 予算の 30% 削減を提案している。旧来の錆州の石炭産業を保護するだろうから政府の優遇措置は望めないかもしれない。

結局のところ,Utah, Arizona, California, Idaho, Nevada, New Mexico, Oregon and Wyoming 諸州の電力公社と州民が決めるのだろう。経産省,三菱および電力会社主導の APWR 政策事業と合衆国地方自治体が参画する iPWR は同じ軽水炉ながら,発想とビジネスモデルが随分と異なり考えさせられる。どれだけローコスト発電ができるか。合衆国の懐の深さを感じる。NuScale は西側商用航空機エンジン三大メーカの一つであるロールスロイスとも提携している。他社との技術提携と既存技術を活用して安全性の高い新原子炉で,小口電力会社に脱カーボン電力を売るつもりだ。

NuScale Integral System Test (NIST-1) facility located at Oregon State University in Corvallis, Oregon
Critical Heat Flux testing at Stern Laboratories in Hamilton, Ontario Canada
Helical Coil Steam Generator testing at SIET SpA in Piacenza, Italy
Fuels testing at AREVA’s Richland Test Facility (RTF) in Richland, Washington
Critical Heat Flux testing at AREVA’s KATHY loop in Karlstein, Germany
Control Rod Assembly (CRA) drop / shaft alignment testing at AREVA’s KOPRA facility in Erlangen, Germany
Steam Generator Flow Induced Vibration (FIV) testing at AREVA’s PETER Loop in Erlangen, Germany
Control Rod Assembly Guide Tube (CRAGT) FIV at AREVA’s MAGALY facility in Le Creusot, France

炉のクリティカルテストは米,加,伊,独,仏で実施されている。恐竜のような進化を遂げた東芝ウェスチングハウスとベンチャーの NuScale は実に好対照だ。東芝の合衆国原発建設事業が頓挫する間にも,別の原子力ルネサンスが合衆国主導で欧州企業と連携して実用化されつつあるのか。

小泉元首相らのシルバー民主主義の日本では到底不可能な地方自治体主導の iPWR だ。強いて可能性のある北海道だが,後進的な自立心の薄いアラスカ州みたいな精神風土だから無理だろう。王政復古させたような革新的長州のような県が出てきて推進しないと思うが,そんな事はあり得ない。衰退する日本にどうみても無理か。

iPWR は熱効率が悪そうだ。合衆国のような連邦制だからできる。官僚統制の中央集権国家なら,フランスがお手本か。フランスはガス冷却炉から PWR に移行した。テロ対策とか考えると,国家警察の強い日仏は原子力むきなのだが。スイスも有名な警察国家だけど,原発更新をしない決定をした。電力をフランスから買電するのだろう。

そもそも住民の原発反対運動の盛んな日本に原発建設を推進したのがおかしかったのか。明治まで農具プラウを拒否してきた日本だ。高価な液化天然ガスを生だきするとしようか。会社は高い電力代に閉口して海外とりわけ合衆国に工場を移転する。トランプの脅しは渡りに船かも。レンタルサーバ事業も電気代がネックだ。海外サーバが主流になるだろう。当然,栽培ハウスもヒートポンプなら電気代で韓国に勝てない。

合衆国の SMR プロジェクトの一つである SMR-160 は三菱重工と提携している。推進事業者 Holtec は 16個の AP-1000 に使用される熱交換器を製造したそうだ。DOE のファンドを受けずに計画するそうだ。原発事業のプライムにならず,コンポーネントを世界中に供給するというビジネスモデルの方がいいかもしれない。例えば,世界の航空機メーカは多いけど,エンジン供給は3社に限られる。同様に,乗用車の変速機は5社程度だ。他方,エンジンメーカは乗用車製造会社と同じくらいある。三菱自工はエンジンをヒュンダイにライセンス供与していたが,三菱はルノー傘下に入り,ヒュンダイは世界有数の自動車メーカになった。技術とビジネスは別物と分かる。

各 SMR プロジェクトがそれぞれ最終段階までゴールするのではなく,選抜淘汰および保険の意味合いがあるのだろう。合衆国官民一体の原爆開発にしても,ウラン型とプルトニウム型の二本立てであった。合衆国の軍用機は航空機製造会社間のコンペで決定された。ソ連も設計局間のコンペである。日独英もコンペだったが,人的資源に限界があったせいか指名に変わった。戦闘機の失敗で有名なのは烈風とタイフーンである。烈風は戦争に間に合わず,タイフーンは戦闘能力が低く,戦闘爆撃機として使用された。

石炭と原発と中国
NRC の審査認証に気の遠くなるような期間を要し,さらにアセスメントもある。人口密度の高い国では費用コストが見合わないだろうと思う。日本がかつて公約した気候変動条約は事実上,反古になっている。日本単独では国際ルールを変更する力はない。戦争ですらハーグ陸戦規定,捕虜の扱いに関するジュネーブ条約があり,戦前の日本は遵守せず,国際世論(西欧)の非難を浴びた。戦前の蛮行に,一体,日本会議の主張するような大義があるのだろうか。

脱炭素をどうするか。欧州のようなガスパイプラインのない日本で脱炭素は原子力を考えないと,なかなか難しい。2008 年における一人当たりの石炭消費量の多い国々を示す。単位はkg。

カザフスタン   5104
南アフリカ      3707
ポーランド      2170
韓国             2068
中国             2057
イスラエル      1831
オーストラリア1683
香港             1558
ウクライナ      1530
合衆国            1522
日本               1447

DOE の Energy Information Administration(EIA)によれば,
世界の一次エネルギー消費は図 1.2.1 に示すように、2008 年から 2035 年に向けて年平均 1.6%で伸び、2008 年の 127.2 億 toe(石油換算トン)から 2035 年の 194.0 億 toe に増大するであろう。同期間におけるエネルギー別の年平均伸び率は、石炭が 1.5%、天然ガスが 1.6%、石油が 1.0%で、石炭の伸び率は天然ガスと同程度と予測されている。全エネルギー消費に占める石炭のシェアは 2008 年の 27.5%から 2035 年に向けて殆ど同じ程度で推移すると見込まれており、天然ガスも 22.5%前後のシェアで推移するとしているが、石油は 2008 年の 34.3%から 2035 年には 29.3%に低下するとしている。同期間の原子力の伸びは年率 2.4%と、化石エネルギーの伸びよりも大きいが、そのシェアは 2008 年の 5.4%から 2035 年の 6.7%へと 1.3 ポイントの拡大にとどまる。同様に水力を含む再生可能エネルギーの伸びは 2.8%で最も高くなっており、シェアも僅かに拡大すると予測されている。
日本とかドイツの脱原発政策は世界に逆行しているのがわかる。発電に使用される一般炭の輸入は80年代からものすごい勢いで増加したが,最近その伸びが止まるかにみえたが,原発停止でそうもいかなくなった。PKO で世界貢献するのもいいけど,原発が怖いから停止して石炭を燃すのは先進国として,どうなんだろう。
中国国家核発電副総経理の鄭明光(チョン・ミングアン)氏は16日、英ロンドンで開かれた世界原子力協会会合で、中国が今後10年で原子力発電所60基を建設する計画を明らかにした。5年で30基のペースで作る。
中国は発展途上国だけれども,中国に脱炭素の世界貢献してもらうしかないのか。炉型式はウェスチングハウスの AP1000 が主力だ。ウェスチングハウスが破産すると,中国が買収するのが自然な流れか。

結局のところ,脱原発脱炭素を目指す日本は,まっとうなエネルギー政策の米韓の倍の電力料金だ。やせ我慢するしかないのだろう。

2011 年の 3.11 は反原発を脱原発に日本人を変心させた。かつての 2.26 のようにその動きはもう止まらない。国力の衰退が加速するだろう。2045 年頃の日本財政破綻も,早まるだろう。製造業と情報産業は壊滅だ。日本再生(ルネサンス)は 2080 年頃か。1945 年の原爆被害そして 2011 年のフクシマ危機だから,そのトラウマが緩和されるのはそんな感じだろうか。それまでに日本の人口は減るけれども,地球資源の節約に貢献できる。

Population.gif 

参考
2017/02/27

新規就農平均収入と融資

滋賀県に大規模な植物工場が完成した。国の補助金6億円,政策金融公庫と滋賀銀が合わせて10億円の融資だ。自己資金はいくらか記事は触れていない。自己資金ゼロなら,補助金率は 37.5% になる。

ごく普通に新規就農した農家の平均年収は 265.3 万円である。世襲農家でもない限り,よほど革新的なビジネスモデルを考えない限り,家族の扶養は不可能だ。子供を高校に進学させられない。現実は実に厳しい。世襲でも小規模なら,兼業だろうか。

政府は貧困率が上昇しているのを認めている。それでは,雇用を生み出す構造変換を阻害するものは何か。既得権のしがらみでどうにもならないのだろう。英国もそのうちの一カ国で構造改革ができず,競争力が低下して貧困が増えてEUを離脱する事になった一面もあるのだろう。
GreecePoverty.gif 

EUの平均をみると貧困率は下がっている。日本の識者の言うEU崩壊は皮相な見方だろう。EU北部は市場統合関税同盟の恩恵を受けている。それなりの自助努力をしている。南欧と英国だけをみるとお先真っ暗ではあるが。旧ユーゴも成長しているのに,ギリシャはオスマン帝国に支配されている間に精神がおかしくなったのだろう。地中海沿岸諸国が貧困になっている。ドイツはギリシャトルコを飛び越して,シリア系の大量移民を受け入れている。欧州大国の異民族対策はしたたかだ。第4帝国か? 異民族を競わせている。。。それは合衆国にもいえたが最近,事情が変わった。

合衆国では新規就農が絶えないらしい。ビジネスモデルはどうなっているのだろうか。銀行は破産した農家案件を新規就農者に転売しているのかもしれない。日本だと,農家は破産しないから物件も出回らないのだろうか。他に転用が難しい空き工場物件が地銀の不良資産になっている。

滋賀銀は地銀である。これまで地銀の優良貸付先はパチンコ店と病院であった。ある苦労人の起業家によれば両者とも自己資金ゼロでも融資したそうだ。彼はホールにも働いた事があった。今までは焦げ付かなかったからだ。それだけ利益率も大きかったのだろう。

このバラ園の場合,融資先に農林金庫とか農協が入っていないのがミソか。農協なしでも大型経営農家は資金に困らないのか。時代が変わりつつあるのだろう。幕末明治は豪農層が維新運動の原動力になった。ロシア革命とか文革は貧農層を主体にしようとしたけど,結局うまくいかなかった。貧農に経営の才がなかったからだ。

明治の高成長は補助金に頼らなかった。規制を取り払っただけだった。官営工場は失敗した方が多い。規制をなくしても,成長路線に乗らないかもしれないと思うようになった。小4児童が公務員を目指すような国家に未来はないだろう。今の日本は李朝時代の朝鮮と同じじゃないか。

ある学者によると,李朝が貧しかったのは2人に一人は役人だったからだそうだ。これは誇張がすぎる。江戸期でも大名は官位官職にこだわった。東芝の不祥事は経営層の勲章欲しさもあるのかなと思う。会長および業界団体を所定の年限を勤め上げないと叙勲の対象にならない。役所が推薦を口実に財界をコントロールする。戦前までは,そんな事がなかった。戦後,軍人の叙勲枠が民間人に移り,おかしくなった。本来,叙勲は老害を避けるための知恵だったのだが,逆になってしまった。

中国の北朝は均田制をとった。農家は官戸だから,考えようによっては役人か。明治政府も北海道に屯田制を導入したけど,うまくいかなかった。農家の才覚に違いがあるから,均田制屯田制はうまくいかないのだろう。イスラエルに移民した東欧系ユダヤ人はソ連の集団農場を模して,キブツを始めたが,多数派になり得なかった。神と個人との契約が重要視され,故地に神殿を再建する事はなかったから無理筋だった。

イエスがいた頃の古代イスラエルにクムラン教団という聖都エルサレムに背を向けた集団があった。私有財産を否定し,妻帯もせず共同生活を荒れ野で送った。修道会の始まりみたいなものか。最近,マルタ騎士団がミャンマーでコンドームを配布したら,ローマ教皇の逆鱗に触れ,騎士団長が解任された。カトリックの本義は「禁欲」なのだと知った。日本の神道には戒律がないので,まともな教義もない。

イエスのたとえ話に3人の僕の話がある。僕たちが主人から預かった金をどうするかだ。「わたしの金を銀行に預けておくべきであった。そうしたら、わたしは帰ってきて、利子と一緒にわたしの金を返してもらえたであろうに」とある。日本はゼロ金利である。金利がゼロだと償却の考えが成立しなくなる。これは社会主義と同じである。政府どころか国民もおかしくなったようだ。私の頭がおかしいだけか。

日々の支払いを考えながら,人々は生活している。合衆国は自己責任の国である。目減りしていく Deposit の現実を前に,合衆国民はヒラリーではなく無茶をするかもしれないトランプに賭けたのか。危機を察知する国民性なのだろう。合衆国民は大恐慌の後,ルーズベルトを指導者に選択した。

その頃の日本は政党政治が瓦解して(軍)官僚による首相のたらい回しが始まった。戦う前に指導者選びで敗けていたのだろう。当時からも,日本には国会があり民主主義の国だったから,現代と本質的な違いはない。当時の国民も今も国防にさほどの関心がなかった。軍縮をめぐる統帥権干犯問題にしても,野党の与党攻撃材料の一つだった。それを煽ったのが朝日とか毎日の新聞だった。反軍縮と反原発は根っこが同じなのだ。政党を解散して,今の北朝鮮のような政治体制を日本人は自ら選択した。

それにしても連邦税(所得税)にやかましい国民が,納税申告を公開しない大統領もめずらしい。よほど,国民は追い詰められているのだろうか。

現時点では、アメリカ国民は自国の大統領が、国内、ましてや外国の銀行からも、どれだけの借金をしているのかまったく情報がないに等しい。
トランプ氏は、IRSの監査中だった時点でペンシルバニアとニュージャージーの2つの州当局に自らの納税申告書を提出していた。カジノの営業許可を申請するのに必要な法的手続きの一環だった。
カジノ経営者を自国の指導者に選んだ合衆国民。日本にも金権政治家と呼ばれた田中角栄がいた。田中を継承する政治家はほとんど凋落した。その最後は小沢氏だ。「小沢氏はついに用途不明だった辺野古の土地にゴージャスな別荘を建てたのであります」とあった。舛添氏といい,現役政治指導者のまま別荘建築とか購入する。政治に飽いたのであろう。庶民に人気のなかった陸軍の大御所であった山県の趣味は造庭であった。イタリアを旅すると,美しい別荘がたくさん残っている。イタリア貴族とか豪商が残したものだ。枢機卿のような高位聖職者もそうだ。Star Wars の舞台となったコモ湖のは外交官が建てたものだそうだ。日本の大名は名園を残した。近江商人は近代日本の資本家を多く輩出したけど,隠遁した住まいを訪ねると質素なものだ。イタリアから特急で数時間乗ると,スイスに入る。それなりに景観を配慮しているけど,際立って美しい建築物がない。滋賀は京都人から文化がないと馬鹿にされる。

蓄積した富を何に使うか。目減りしていく(劣化資産)をどうするか。貧しいスイス農民は農閑期にフランス有産階級向けにからくり人形 Automata を製作した。やがて時計が大ブームとなって湖沿いに工房が育った。ドイツの農民だとカッコウ時計だった。豊かな農産物を産するフランスイタリアを相手に農業での競争は無理だったのだろう。日本にも何がしかのヒントになる。

日本の農産物を輸出しようとする企画運動がなされている。EUのように通貨が統合されているのなら為替リスクもなく,南欧のオレンジが北欧で食される。オリーブはギリシャの特産品である。EU諸国の人たちにとり,オリーブオイルといえばギリシャ産だろう。日本の場合,海外向け農産物生産は天候リスクさらに為替リスクも考えたら,リスキーな事業だ。利にさとい大手商社が国内農産物栽培に乗り出さないのは簡単に収益が上がらないからだろう。

老境のせいか希望を見いだせない。新規就農者優遇制度は年齢制限があり45歳までだ。妥当なところか。滋賀の農民は戦後,養蚕がダメになるとモータ,エンジンとかの部品を農閑期に製造し大阪に出荷した。その伝統が今でも続き,末端工場の自動車動力系部品製造ラインの省力装置を設計したりした。安い工賃でよくまあ,こんな高価な工作機械と思うような設備を保有している。ひとえに効率を上げるためだ。

滋賀の経済規模は全国の1%である。滋賀の事象を 100 倍したら日本の姿が見える。最近,農協の高金利を唄った貯金のチラシが入った。金融機関は貸付先を値踏みして金利を提示する。預ける方も金融会社を選択する時代になったと実感させられる。農業事業者の大型融資に農林系がないとは不思議な感じがする。貸出金利が高いのか。

貧困率が上昇するアベノミクスはいい政策だろうか。家人によれば,ギリシャは4人に一人は公務員だそうだ。社会主義的政策をとった国は閉鎖的経済のせいか,例外なく貧しかった。北朝鮮とキューバは最貧国である。平和だった江戸時代も貧農小作農が支えていた閉鎖経済だった。昭和の大不景気で絹が合衆国に全く売れず,綿紡績は中国製品が台頭して中国市場も苦戦していた。上海事変は上海周辺の中国民族資本による綿産業を破壊できるメリットがあった。満州事変が上海に飛び火したのではない。さらに日本の占領地域では大蔵省がアヘンの専売をすすめた。アヘンの栽培地は満州だった。中国との戦闘により,国家予算の軍事費が 75% を越えて国民生活が窮乏していくなかでの選択が米英との戦争だった。みんなで赤信号渡れば怖くない状態だった。独立採算制にして,電気料金をでんりょく会社の裁量まかせたらどうか。経産省は東電とつるんで全国民に廃炉除染費補償費をユニバーサル料金として賦課する。これって税金と何が違うのか。大陸進出の絵を描いた革新官僚と同じではないか。費目が戦費軍事費とは違うだけか。例えば,自動車部品は7次下請けの階層構造になっている。それぞれに電気料金が必要だ。乗数効果で効いてくる。そんな自明な事をわかっていてもやるのが,戦前の軍官僚と同じか。日本は 3.11 を境に経済成長があり得ない政策を進まざるを得なくなった。今でも毎日,朝日は戦前と同じように国民生活を犠牲にした反軍縮を掲げたように反原発キャンペーンをする。国民意識が変わっていないのだろう。

参考
2017/01/15

今冬一番の冷え込みと積雪

今朝,窓外をみると雪が積もっている。日報 Meas.txt をみると,#1 の最低気温は -2.5℃ を記録した。氷点下の時間帯は 17:30 から翌朝 8:30 まで続いた。

最低気温予測から単に夕刻から重油ボイラーを焚くだけでなく,温度制御のないストーブとかボイラーならとりあえず温度を記録して就寝時の時間帯の温度変化を把握したらどうだろうか。

窓下のツル用のネットを張ったままだった。屋根からの落雪でネットの保持具とか損傷しそうだ。てがかじかむけど,落雪前に張力の大きい場所を外すつもりだ。めったに積雪のない地域だと,対策は起きてからとなってしまう。昨日は灯油が切れたので雪が舞う中,買い出しに出かけた。もう少し予期される事象に対して計画的に行動しなければと思う。

私のサイトに昨日の温度チャートを公開している。
2017/01/06

温度計の熱応答時間

居室の壁に製作したワイヤレスモジュール#3を取り付けている。1月5日のチャートをみると,ファンヒータをオン後,床上に置いてある外付け温度センサの測定値の方が本体より先に昇温している。実際の生データは,
Record      Time        1Ar   2Ar    3Ar  1Lq   2Lq   3Lq
11690 05 19:45 5.4 5.7 23.2 6 6 27.1
11689 05 19:30 5.3 5.6 17.7 5.8 6 15.9
11688 05 19:15 5.3 5.7 18.6 6.1 6 14.6
11687 05 19:00 5.1 5.6 20.1 6 5.8 15.5

#3は最初に制作した物で本体センサが内包式になっている。ケーブル接続された外付け温度センサはプローブ状になっており,熱容量が異なり結果的に温度応答性に違いが生じていると思われる。

高価な温度計でも,ケースが大きかったり所望の測定点と離れたりすると,実際の温度とは異なる場合がある。温度精度は平衡状態に達してから求められる。過渡応答特性は温度センサ単体くらいしか明らかにされていない。

温度チップが筐体に収納されている温度計は精度は高いかもしれないが,応答時間は一般の棒状温度計より悪いだろうと思う。

室温と外気温度の15分毎の日報およびチャートを私のサイトに公開している。最低最高気温のみならず,就寝時の温度変化も含めて営農管理に安価な温度記録計の設置を考えてはいかがでしょうか。

参考

続きを読む

2016/11/08

干し草温度とOAデスクの冷気対策

昨シーズンの対策は今ひとつだった。天板と前板の間にケーブルが通せるように親指の幅ほどのスキマがある。ケーブルに損傷を与えないようにゴム製の保護材が取り外せるようになっている。

今年はこのスキマにエアキャップを詰め込んだ。さらに前板下のすきまは袋状にエアキャップを敷いてつま先が前板よりも前に出てもいいようにした。床にころがっているのは #02機の外付け温度センサである。
02Floor.jpg 

右側は昨年購入したトヨトミの石油ファンヒータだ。11月6日の温度変化を測定してみた。というか,常に温度情報は公開している。公開情報をチャートにすると,
161106.png 
Arは本体内蔵,Lqは外付け温度センサを意味する。#01の本体センサは床上 1.1m の壁に吊り下げている。外付けセンサのケーブル長は3m。ファンヒータを点火すると,上下の温度勾配は3倍程になる。つま先は冷たく,頭は暑いという頭寒足熱とは真逆状態だ。

#01 の外付けセンサは干し草の温度を測定している。太陽の輻射を浴びる本体センサとは異なり,最高温度は5度低く,最低温度は5度高い。堆肥のように発酵させるには,販売されている牛糞堆肥をかければいいのだろうか。しかし,それでは菌が死滅しているような気がする。近在の農家から生の糞をわけてもらうしかないのか。多分,ヒトの人糞をかけても発酵するだろうけど,住宅地では無理だ。飼い猫の排泄物を混ぜてみるか。やはり草食動物の家畜の糞がいいと思う。どうも,ボカシより堆肥の方が良さそうだ。母の実家は農家で馬耕用の馬を飼育していた。その馬の排泄物が田んぼの堆肥になっていた。手間はかかるけど,草食家畜飼養は理に適っているのかな。生フンを得るには鶏でも飼うか。

参考