2017/08/14

滋賀高台適地検討結果と獣害

まず不動産情報をあたると,北西部のマキノが出てくる。田舎暮らしと別荘の中間くらいだろうか。価格もリーズナブルだが,関電の原発銀座に近いのが難点だ。関電は PWR を採用しており東電東北電中電のような BWR のような配管漏洩リスクは格段に少ないとはいえ,住むにはどうか。

Google Map の地形図と航空写真を頼りに南部山林の境を探したが,開発地が見当たらない。高台はゴルフ場と太陽電池のエネファームが占拠している。それでも日野には標高 180 m の住宅地と土山には 280 m 茶園と思しき集落があるが,物件はない可能性の方が高いだろう。日野市内は狭く地価が高い。

それなりの敷地を求めようとすると,山林にならざるを得ない。花粉症の持病があるので杉林の少ないところがいい。滋賀には国有林がほとんどなく,民間は天然林が結構多い。冬季の北風による放射能汚染リスクを考えたら湖南で,人工林は杉だろうから天然林が多い所となると,岐阜境と三重境になる。岐阜方面は殆ど道路がなく,甲賀が最適地となった。

朝食を食べながら,それとなく家人にどこに棲みたいたか聞いたら,全く方角が異なった。原発にえらい近いところだ。3.11 のときには毎日放射能の数値を気にしていたのに,もう忘れているみたいだ。当時,放射能の数値よりキッチンの流し台のスポンジによる食中毒の可能性の方が高いと言ったら,そうとは思わないようだ。あのころ,朝鮮料理のユッケを子供に食べさせて死なせたバカな親がいた。原発の放射能漏れでは一般人はなかなか死なないが,子供に高リスクの生肉臓器を食べさせると簡単に死んでしまう。だからこそ,保健所が規制している。外食とか給食は意外と食中毒のリスクが高いのだ。

やはり,家人と同居となると,山林を切り開いて整地,私道建設,電柱建設,井戸開鑿を考えたら山暮らしは,よほど地価が安くないとペイしないか。

りんごは実がなりそうもないのでナシを植え,山羊でも飼えたらいいのだが。10a 当たり 1.6頭を飼育すれば,除草できるそうだ。しかし,山羊は樹木も食べてしまうらしい。その点,羊は好都合だが,毛を刈り取らなければならないし,果たして滋賀の高温多湿に病気にならずに育つかどうか。子供の頃,父が羊を飼っていた。飼料はその辺の草だった。今,思えば父の手伝いをしておけばよかった。春になるとナシの花がとても綺麗だった。

子供が通っていた自由学校では飼育していた2頭の羊が猟犬に噛み殺された。母の実家ではイタチ対策に犬を飼っていた。犬は群れるので襲う猟犬が2頭の敵なら,3頭以上の多頭飼いじゃないとプロの猟犬に勝てない。猟師は猟犬に生肉を食わせて,生血に興奮するようになっているのだろうと思う。羊なんか飼っている農民は皆無に等しいから,そんな羊を飼う方がおかしいと思うのが地の人なら普通だろう。全て水田稲作が基準だ。山羊なら多少なりとも逃げ足が速そうなのだが。中国軍のように犬海戦術かな。

羊の多いアイルランドとかの猟犬対策はどうしているのだろう。TVドラマの大草原の小さな家では,番犬兼ペットは一頭の犬だけだった。家畜は牛馬と豚はどうだったか。山暮らしの犬のエサは鶏がいいらしい。なるほどと思う。
潰した初日は、もつ煮(潰す前に3日間絶食するので内臓丸ごと煮る。スープは、胆汁で緑色)。次の日は鶏飯、次は頭と足のロースト、、、といった具合で捨てるところなし。忙しいとき用にドッグフーズも用意してあるが。ほとんど鶏と古米の食事です。
飼い犬が多ければ,イノシシとか鹿も近づかないだろうと思う。検索したら,牧羊犬の犬種が多い。西欧の牧畜生活では必須だったのだろう。モンゴルはボーダーコリーらしい。エサは羊肉だろう。西欧中世の牧畜では食肉は飼料が不足する冬季だけれども,モンゴルは年中,食肉である。穀物は農耕民から交易で得るため貴重であった。

イノシシと鹿が敷地に近づかなければ,猟犬猟師も来ないはずだ。滋賀県内で年間 3500 頭のイノシシが捕殺されている。山暮らしのイノシシ対策は悩ましい。被害金額の 90% 近くが稲である。私の想定している敷地は水田より高地側だから,イノシシの水田への通り道になる。カブも植えられない。トウモロコシが妥当か。山暮らししても野菜はスーパで買い物か。別荘に棲むと思うしかないか。食害に遭うくらいなら,栽培しない選択をする。

2014 年のニホンジカとイノシシの生育分布を 2011 年と比較すると分布が大きく北上している。何と,津軽海峡を隔てた北海道の道南はニホンジカで埋まっている。生育環境とりわけ山の植物相がエゾジカに不利になっているのだろうと思う。どんどん植物相が本州化しているのではないか。やがて,イノシシが北海道に現出するのかもしれない。これも温暖化が多少なりとも影響してるのか。

原発から 100km 離れていてイノシシとニホンジカが生育していない山林はないものだろうか。滋賀はほぼ皆無である。牧畜を捨てて,モンゴル人のように草原と放牧に徹すればいいのか。果樹がないのが寂しいな。優先順位を明確にしないとダメか。まずは家人の説得,これが一番の難儀だ。子供の教育に関しては根負けした。家人と折り合うにはこちらが折れるしかない。何かいい方策がないかな。家人を説得するのではなく,ここなら住みたいと言われるような高台の環境となると,そもそもそんな宅地開発がない。緯度を北上するか,岐阜信州の高地でもなければダメか。

あれこれ考えるより,家人が喜んでもらえるような棲みやを場所の選定も含めて検討するのが先決か。PWR 原発近くの積雪地帯も考えてみるか。地震の多い日本だと,高温高圧汚染蒸気がタービン建屋まで循環する長大配管がある BWR 沸騰水型原発近辺に棲みたいという気にはなれない。私の常識では無理だ。合衆国と中国が開発を進めている モジューラ型原発 SMR は加圧水型だ。北東の季節風の吹く確率を考えたら原発の西側は,まだましか。現在住んでいる市水は琵琶湖から取水しているので,市水の高汚染リスクを想うとましかもしれない。琵琶湖の水道利用は神戸から大阪岬町まで 1436 万人だそうだ。その点,東電柏崎は北風が吹いても,爆発でも起きない限り放射能が空高く飛散せず関東の水源への影響が少ないだろうと思う。琵琶湖水系とは大違いだ。東電柏崎原発の立地条件は関電福井原発より優れている。山暮らしに市水は無縁だ。井戸をほるか湧き水だ。豪州の農業を思えばいい。甲賀市水の水源は深井戸のようだ。琵琶湖の原発事故汚染リスクを考えたら,とりあえず甲賀に避難すればいい。

3.11 の際,合衆国は高空の放射能拡散をモニタしていた。米海軍空母は防護洗浄設備 NBC を備えていても,あっという間に遊弋位置を後退させた。陸自も山一つ後退した。

新電力会社に需要家を食われ,関電が中電の後塵を拝するようになった。経営改善をしないものは劣者必敗の原理原則が地域独占電力会社でも起きるようになったのは関西にとり良いニュースだ。3電力会社の中で家庭用電力料金は関電が最も高いから当然だ。

最後に通信インフラをeo光ホームのサービスエリアマップをみると,牧場ゴルフ場はエリア外だ。ゴルフ場は専用線を引いているのだろう。個人での専用線負担は気になる。インターネット環境の無線化は NTT の計画をみると 2017 年度末でも高速 LTE 4G は望薄だ。新規事業者が地域有線ケーブルでも布設しない限りダメか。「あいコムこうか」という地域 CATV があるけどサービスエリアが不明だ。

ホンハイがワイオミング州に液晶工場建設のアナウンスした。代表的な森林州なのでインターネットはどうかと検索すると,ガバメントのスーバコンピュータが建設されていた。日本がちまちま新幹線建設を続けている間に,高速光ハイウェイが全米くまなく網羅されたのか。昔から普及していた CATV がそのまま光回線に置き換わったのだろうと思う。スプリントを買収したソフトバンクは大丈夫だろうか。
スプリントの1~3月期の最終損益は2億8300万ドル(約320億円)の赤字。コスト削減効果で赤字幅は前年同期からほぼ半減したが黒字にほど遠い。ソフトバンクが13年に買収してから、通期ベースで一度も最終黒字になったことがない。
 新規契約を獲得し収入を伸ばさなければいけないが、1~3月期の新規契約件数は全体で11万8000件の純減。5万6000件の純増だった前年同期から再び純減に転じてしまった。米最大手ベライゾン・コミュニケーションズなどとの競争が激化しており、タブレット端末向けの契約が流出している。
 以前、当局から米携帯3位のTモバイルUSとの統合が認められなかったことで、ソフトバンクはスプリントの自力再建を進めてきた。一定の成果を得たと自負する孫社長と対照的に、市場関係者は自力再建に否定的だ。他社との経営統合など「早期の戦略的オプションの実行を期待する投資家にとっては期待外れだったかもしれない」。3日の孫社長の発言を受けて、モルガン・スタンレーMUFG証券の津坂徹郎氏はこう指摘する。
スプリントは新規顧客を得るため、18年3月期から設備投資を増やし通信サービスの向上を図るが、先行きは厳しい。SMBC日興証券の原田賢太郎氏は「投資規模は他社に比べ相対的に小さく、ネットワークインフラの競争力が次第に劣っていくリスクが懸念される」とみる。資金繰りも楽でない。スプリントは33億ドルの社債を償還した前期に続き、19年3月期と20年3月期もそれぞれ30億ドルの社債償還を控える。
 グループ全体で16年4~12月期に8574億円の純利益を稼いだソフトバンクからみれば、スプリントの赤字は吸収できる。だが「スプリントがソフトバンクの信用力を下押ししており過度に楽観できる状況にない」(原田氏)。ソフトバンクもかねて負債額の大きさなどから財務体質が懸念され、米S&Pグローバルの長期格付けはダブルBプラスと投機的水準。スプリント再建が進まなければ、グループ全体の信用力をさらに悪化させかねない。孫社長が再建の道筋をどう語るのか注目だ。
なんか,合衆国子会社の赤字で第二の東芝になる可能性もあるな。合衆国の競争は国内の比ではないのだろう。東芝は殿様感覚で合衆国電力事業に投資して失敗した。日立は南アフリカと英国だ。家人に日本の大手はなぜ海外投資に失敗するのかと尋ねられ,答えられなかった。モノづくりとサービス提供ビジネスは全く異なるのだろう。ソフトバンクがこけるリスクはそこそこある。国内の金利も上がりだした。自転車操業はいつまでも続かない。資金源のサウジ王家も皇太子が突然交代した。中東情勢が急変したら,あっというまに資金がショートする。産油価格しだいだ。東芝も油価予測とシェール革命を見誤った。投資リスク判断は難しい。エネルギについてどれだけ真剣に考えられるかだろう。

戦前のエネルギ政策はあきれるくらい杜撰だった。仮想敵国に9割の石油を依存していた。侵攻した満州の油田探索もいい加減だった。戦後,大慶勝利油田の発見に狂喜した毛沢東は中ソ対立に舵をきった。カミソリ東條はそんな簡単な道理も理解しなかった。戦前の政府は蘭印に侵攻し石油を確保したけど,本土に環送できなかった。東芝とかソフトバンクのような私企業が投資判断を誤まるリスクはどうしようもないけど,政府だけは何としてでも避けなければならない。東條は民間の声を聞く耳を持たなかった。現在の国策を起案する官僚と何が違うだろうか。

Google Map の航空写真で甲南地域をみると,おそらく水田が広がっている。近くに河川も見当たらず,水源はどうしているのだろう。ため池か,日本人の水利土木は大したものだ。それとも井戸か。ボーリングについても調べた方がいいかな。

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2017/07/11

eo電気契約完了

eoから電気料金変更の勧誘が来て,冷暖房を使用しない6月の電力使用量をチェックして契約を申し込んでいた。250kWh 未満だと割高になるからだ。本日,完了通知が来た。

電力メータはもうだいぶ前に,スマートメータに変更されている。金利負担を考えたら関電は殿様商売である。設備投資回収計画は何年なのだろう。

これで,検針員の仕事が一件なくなった。検針員は寡婦の仕事とされ,パチンコの換金同様チャリティ(慈善事業)の意味合いがあるとされていた。これはガセだったのだろうか。

東芝は医用事業とメモリ事業を売却し,電力とかインフラ事業に活路を見出す目論見である。メータ事業は儲かるからといって,世界の大手メータ会社が日本に参入できるような環境にはない。経産省の行政指導下にあるからだ。国内のインフラ事業は長期的にみると,人口減少から先細りである。東芝株にあまり明るい要素はないかもしれない。沖電気が NTT 周辺に特化したように,東芝も国内電力に大きく依存するようになるのではないか。かつて,電力設備事業は ASEAN 中近東で敵なしの状態で,輸出の花形であったが,中国韓国製が台頭して見る影もない。ここ1箇月で株価は60円下げた。

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2017/06/16

合衆国パリ協定離脱は日本に好都合

パリ協定は二酸化炭素の排出を零にして世界の平均気温上昇を 2℃ 以下にしようという国際協約だ。そのためにはエネルギ分野でのカーボン排出量を 2100 年にゼロにしようという協定だ。
CO2Retry.png 

実測値は確かに上昇している。原因は CO2 かどうかは実証しようがない。あくまでも理論モデルだ。

日本は現実問題として原発のリプレースは世論により不可能だから,どうやってもゼロエミッションは不可能だ。前に書いたけど,合衆国原子力規制委員会 NRC は新型加圧水型軽水炉の審査認証を出した。

太平洋戦争中,日本は松根油を戦闘機燃料にしようとした事があった。しかし,いつの間にか合衆国は原爆を開発し日本に投下した経緯をもう一度,考えてみよう。ハイオクガソリンを大量生産できなかったドイツはもう少しましで,直噴とメタノール噴射を組合せて凝った(複雑なコスト高)エンジンを開発した。アルコールは燃費(熱価)がとてつもなく悪い。ドイツの戦闘機は英国に進出できず,ハイオクのムスタングとサンダーボルトは普通のキャブ(混合気化器)で成層圏を飛んでベルリン上空に飛来した。さらにサンダーボルトには排気タービン過給機(ターボ)があった。日本のガソリンと戦闘機の性能が余りにも悪いので,米軍とりわけ海軍機は無駄なターボを取り外した。。。沖縄伊江島から米陸軍航空隊のサンダーボルトは対馬海峡まで何と爆装して飛来したけど,燃費の悪い日本海軍の紫電改は鹿屋から沖縄まですら進出できなかった。

NHK の解説だと,水素エネルギとかの代替エネルギは技術革新により,日本がパリ協定を遵守できるかのような記述になっている。自動車にどれだけの水素を積まなければならないのか,高校生でも計算できる。水素社会とか核融合炉の夢は,実際は大学とか文科省役人の天下り先の温床なのだろうと思う。日本海軍みたいな首をかしげたくなる役所だ。

かつて日本が無視した条約に捕虜取扱条約があった。日本政府は調印はしたけど,陸海軍の反対でジュネーブ条約を批准をしていなかった。日本が合衆国に開戦通牒を出したら,合衆国から捕虜の取り扱いについて問い合わせがあり,外務省はスイスを通じて遵守する旨を伝えたが,日本軍に守るつもりはなかった。しかし今回は合衆国はパリ協定を離脱したので,日本も追従すればいいのではないか。日米が枢軸になる。問題はトランプが再選されるかどうか。合衆国が復帰したら,松根油のような事象が起きても不思議でもない。

影の主役人口問題
中国のような一人っ子政策を実施すれば,人口がさらに減少しエネルギ消費の増加が鈍るのではないか。政府の推計だと 2100 年に 5000 万人になる。江戸期の人口 3500 万人くらいがいいのだろう。南洋とか日本は平和で間引き(堕胎)を容認する文化社会だった。

エネルギと食糧をどうするか。パリ協定は実は人口問題なのだ。日本はどうして原発問題を避けるのだろうか。2100 年までは無理でも,せめて日本も小型加圧水型原子炉に次世代のため保険をかけたらどうか。中韓は原発に布石を打っている。それとも日本は人口が減るから,どうでもいいのだろうか。

古代アテナイの最盛期(中国の前漢期と同じ頃)の人口は20万人程度で,黒海沿岸の小麦に依存していた。当時,既に貨幣経済で奴隷が銀を採掘していた。銀山が枯渇し,交易ができなくなり衰退した。オスマン帝国から独立しようとした頃には漁村になっていた。

日本人は日本が徐々に衰退すると思っているけど,交易と貨幣経済に頼っているとアテナイのように崩壊する可能性もある。江戸最盛期の江戸の人口はどうも 100 万人以下だったようだ。首都圏の人口は文革の北京のように自然と下放になるのだろうか。古代アテナイはマケドニア,さらにローマに併呑されたように中国に呑み込まれるのかな。

近未来米中戦争ゲーム
近未来の合衆国を描いた米中戦争ゲームだと,日本は中国側の設定だそうだ。意外と思うか,あり得ると思うか。ちなみに朝鮮は米中どちらの同盟国でもなく,プレーヤ設定がないそうだ。合衆国民は我々が考えるほど,親日的ではない。パリ協定をめぐる日米枢軸はやはり,あり得ないか。文化宗教の違いを越えて野合するには,相互の損得が合致しないと無理だ。日本にとり,悪夢なのは米中密約である。合衆国の日本に関する最大関心事はジャパンマネーである。

強い円はあと,何年もつだろうか。国力が衰退すると,自然と円安になる。現代ギリシャのように公務員主体の国家も近いか。日本は現在の北海道のようになるのだろうと思う。北海道経済文化をウオッチングすれば,日本全体が見えてくる。その典型が道庁とJR北海道だろうか。

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2017/05/16

国内農業労働生産性は電気ガスより高い(国際比較)

産業別労働生産性
国内農業労働生産性を国際比較すると良くて驚いた。しかし国内の電気ガスの労働生産性は国際的には酷いものだ。政府マスコミは農業の国際競争力を高めなければならないと言うが,電気ガスの生産性向上を優先した方が電力を使わない産業はないので,乗数効果により経済的には はるかに効果がある。

世間がエネルギ業界の省力化(合理化)を主張しないのは,教員雇用が聖域化されているのと同じ扱いなのだろうか。

1940 年体制
合衆国だと州政府とか自治体(County)が財政削減に迫られると,最初に教員がレイオフされる。夕張のリストラがこれからは参考になるのだろうか。夕張の現状はギリシャのように国民全体が公務員を目指す社会に日本はなるのだろうと推測される。日本は戦前から,統制経済化が進み温存された国家社会主義体制を 1940 年体制と呼ぶ。教育勅語が見直されて当然だ。教育勅語は日本の在り方を示すお言葉であり,憲法より大切なのだ。教育勅語を否定するとなると,それは天皇を否定して共和革命を起こすしかないが,それはあり得ない。

幕藩体制と護憲勢力
混合経済と一君万民は江戸期の農本主義を重ね合わせると親和性がいいのだろう。自民党は人口が減少する衰退期の日本にふさわしい価値観道徳を提示できるが,他の党は日本の身丈に合わない現憲法をお題目のように唱えるだけだ。細野氏が憲法を巡る党内事情により民進党の代行を辞めるそうだ。

彼は近江の出身だ。彦根藩は譜代筆頭ながら,倒幕の機運が高まると鳥羽伏見の戦いに東国からの補給部隊の進軍をサポートしなかった結果,大阪の幕軍は短期決戦に迫られた。さらに御三家筆頭の尾張藩と同盟を結んで倒幕に加勢した。別に薩長だけの力だけでご維新がなされた訳でもない。個々の幕臣は優れていたのかもしれないが,指導者不在の公儀体制がどうしようもなくなっていた。

各政党がどれだけ錦の御旗を掲げられるか。新自由主義が富の偏在を格差させただけの面に失望した,これから職を失うであろう中高年,もしくはまともな職に就けない若者の痛みをどれだけ分かち合い,すくいあげられるか。古びた左翼の護憲ではどうしょうもないだろう。

大阪城に兵糧米も備蓄せず,合戦を意図した慶喜は暗愚だったのだろうか。彼は将軍宣下を嫌がったというから,軍事とか戦に関心がなかったのだろう。民進党に軍事に明るい政治家はほとんど見受けられない。

政治経済の多少の失政は日本はそれなりの GDP があるからリカバーできるけど,防衛軍事だけはどうにもならない。戦前,軍部の台頭を許したのは政党が軍を政争の具にしたからだ。その典型が海軍軍縮における政府の統帥権干犯を追求した鳩山由紀夫の祖父一郎だった。今も昔もさえない議会だ。議会議員は国民を表す鏡だから,仕方のない事だ。

参考
2017/03/20

iPWR もう一つの原子力ルネサンス

東芝の原発案件の赤字が気になり,GoogleMap でジョージア州 Plant Vogtle の衛星写真をみたら,不自然な切土のない地勢に沿った美しい設計だった。付随する写真を繰ると,東芝製と思われる巨大蒸気タービンが建屋に仮置きされていた。防錆塗料の可能性もあるので断定はできないけれど,シャフトは錆色であった。軍用機とか軍艦のモスボールの技術があるのに,樹脂フィルムとかシートによる養生すらないのも驚きだった。ウェスティンハウスは PWR の老舗であった。土木設計とかマスタープランは優れているが,機器の設置工事とかメンテナンスは不得意というか,係争のあった工事業者と上手くいかなかったのだろうか。本来なら,東芝の仕掛かり品が債務物件となってしまった。

そうかとおもえば,合衆国原子力規制委員会 NRC はアイダホ国立研究所の敷地に SMR (Small Modular Reactor) と称される iPWR の設計審査中だ。日本では実施されそうもない方式だ。北見工大の先生が設計し,先生が設立した会社が経産省 NEDO の助成金により研究開発し,経産省の青森の国研に商業炉を建設する。運営主体は茨城県の役所。電力は関東に至る公営電力会社まで送電して,風力発電の出力変動を補償する。こんな感じだろうか。5-50MWe の出力変動できるとされる。実にすばらしい。日本だと天然ガスの生だきガスタービンと石炭重油火力を減らせる。

WindNukeFollowing.jpg 
NuScale will build the SMR, UAMPS will own the SMR, Energy Northwest will operate the SMR and DOE will provide the site for the SMR on the grounds of its Idaho National Laboratory. UAMPS, an agency of the state of Utah, develops and operates power generation facilities to supply wholesale electricity to community-owned municipal power providers in Utah, Arizona, California, Idaho, Nevada, New Mexico, Oregon and Wyoming.
この炉の燃料集合体は 17x17 と従来の PWR と同じだが長さが短い。電源が落ちても自然冷温停止になる。炉は12個もある。三菱重工は大型化,安全を確保するためループ数を増やした。負荷変動対応はしない。日本海軍が空母信濃を建造し,米海軍が無数のジープ護衛空母を建造したのと少し似ているかな。
     日本       合衆国
炉型式      PWR       iPWR
推進官庁 経産省      DOE エネルギー省
設計建設 三菱重工     NuScale
所有   北電関電九電四電 UAMPS
運営   同上       Energy Northwest

日本の原発は定期検査期間が長くコスト高だ。iPWR は12個も炉があるのでメンテナンスコストはどうなのだろうか。先頭文字 i は Integral の頭文字だ。日本は1年毎の定検時に燃料棒の配置替えと交換する。本方式は2年毎だそうだから,毎年6基の燃料棒交換になるのかな。

NuScale 社は石炭火力の代替を目論んでいる。トランプ政権の環境政策はクソ扱いで,環境庁 EPA 予算の 30% 削減を提案している。旧来の錆州の石炭産業を保護するだろうから政府の優遇措置は望めないかもしれない。

結局のところ,Utah, Arizona, California, Idaho, Nevada, New Mexico, Oregon and Wyoming 諸州の電力公社と州民が決めるのだろう。経産省,三菱および電力会社主導の APWR 政策事業と合衆国地方自治体が参画する iPWR は同じ軽水炉ながら,発想とビジネスモデルが随分と異なり考えさせられる。どれだけローコスト発電ができるか。合衆国の懐の深さを感じる。NuScale は西側商用航空機エンジン三大メーカの一つであるロールスロイスとも提携している。他社との技術提携と既存技術を活用して安全性の高い新原子炉で,小口電力会社に脱カーボン電力を売るつもりだ。

NuScale Integral System Test (NIST-1) facility located at Oregon State University in Corvallis, Oregon
Critical Heat Flux testing at Stern Laboratories in Hamilton, Ontario Canada
Helical Coil Steam Generator testing at SIET SpA in Piacenza, Italy
Fuels testing at AREVA’s Richland Test Facility (RTF) in Richland, Washington
Critical Heat Flux testing at AREVA’s KATHY loop in Karlstein, Germany
Control Rod Assembly (CRA) drop / shaft alignment testing at AREVA’s KOPRA facility in Erlangen, Germany
Steam Generator Flow Induced Vibration (FIV) testing at AREVA’s PETER Loop in Erlangen, Germany
Control Rod Assembly Guide Tube (CRAGT) FIV at AREVA’s MAGALY facility in Le Creusot, France

炉のクリティカルテストは米,加,伊,独,仏で実施されている。恐竜のような進化を遂げた東芝ウェスチングハウスとベンチャーの NuScale は実に好対照だ。東芝の合衆国原発建設事業が頓挫する間にも,別の原子力ルネサンスが合衆国主導で欧州企業と連携して実用化されつつあるのか。

小泉元首相らのシルバー民主主義の日本では到底不可能な地方自治体主導の iPWR だ。強いて可能性のある北海道だが,後進的な自立心の薄いアラスカ州みたいな精神風土だから無理だろう。王政復古させたような革新的長州のような県が出てきて推進しないと思うが,そんな事はあり得ない。衰退する日本にどうみても無理か。

iPWR は熱効率が悪そうだ。合衆国のような連邦制だからできる。官僚統制の中央集権国家なら,フランスがお手本か。フランスはガス冷却炉から PWR に移行した。テロ対策とか考えると,国家警察の強い日仏は原子力むきなのだが。スイスも有名な警察国家だけど,原発更新をしない決定をした。電力をフランスから買電するのだろう。

そもそも住民の原発反対運動の盛んな日本に原発建設を推進したのがおかしかったのか。明治まで農具プラウを拒否してきた日本だ。高価な液化天然ガスを生だきするとしようか。会社は高い電力代に閉口して海外とりわけ合衆国に工場を移転する。トランプの脅しは渡りに船かも。レンタルサーバ事業も電気代がネックだ。海外サーバが主流になるだろう。当然,栽培ハウスもヒートポンプなら電気代で韓国に勝てない。

合衆国の SMR プロジェクトの一つである SMR-160 は三菱重工と提携している。推進事業者 Holtec は 16個の AP-1000 に使用される熱交換器を製造したそうだ。DOE のファンドを受けずに計画するそうだ。原発事業のプライムにならず,コンポーネントを世界中に供給するというビジネスモデルの方がいいかもしれない。例えば,世界の航空機メーカは多いけど,エンジン供給は3社に限られる。同様に,乗用車の変速機は5社程度だ。他方,エンジンメーカは乗用車製造会社と同じくらいある。三菱自工はエンジンをヒュンダイにライセンス供与していたが,三菱はルノー傘下に入り,ヒュンダイは世界有数の自動車メーカになった。技術とビジネスは別物と分かる。

各 SMR プロジェクトがそれぞれ最終段階までゴールするのではなく,選抜淘汰および保険の意味合いがあるのだろう。合衆国官民一体の原爆開発にしても,ウラン型とプルトニウム型の二本立てであった。合衆国の軍用機は航空機製造会社間のコンペで決定された。ソ連も設計局間のコンペである。日独英もコンペだったが,人的資源に限界があったせいか指名に変わった。戦闘機の失敗で有名なのは烈風とタイフーンである。烈風は戦争に間に合わず,タイフーンは戦闘能力が低く,戦闘爆撃機として使用された。

石炭と原発と中国
NRC の審査認証に気の遠くなるような期間を要し,さらにアセスメントもある。人口密度の高い国では費用コストが見合わないだろうと思う。日本がかつて公約した気候変動条約は事実上,反古になっている。日本単独では国際ルールを変更する力はない。戦争ですらハーグ陸戦規定,捕虜の扱いに関するジュネーブ条約があり,戦前の日本は遵守せず,国際世論(西欧)の非難を浴びた。戦前の蛮行に,一体,日本会議の主張するような大義があるのだろうか。

脱炭素をどうするか。欧州のようなガスパイプラインのない日本で脱炭素は原子力を考えないと,なかなか難しい。2008 年における一人当たりの石炭消費量の多い国々を示す。単位はkg。

カザフスタン   5104
南アフリカ      3707
ポーランド      2170
韓国             2068
中国             2057
イスラエル      1831
オーストラリア1683
香港             1558
ウクライナ      1530
合衆国            1522
日本               1447

DOE の Energy Information Administration(EIA)によれば,
世界の一次エネルギー消費は図 1.2.1 に示すように、2008 年から 2035 年に向けて年平均 1.6%で伸び、2008 年の 127.2 億 toe(石油換算トン)から 2035 年の 194.0 億 toe に増大するであろう。同期間におけるエネルギー別の年平均伸び率は、石炭が 1.5%、天然ガスが 1.6%、石油が 1.0%で、石炭の伸び率は天然ガスと同程度と予測されている。全エネルギー消費に占める石炭のシェアは 2008 年の 27.5%から 2035 年に向けて殆ど同じ程度で推移すると見込まれており、天然ガスも 22.5%前後のシェアで推移するとしているが、石油は 2008 年の 34.3%から 2035 年には 29.3%に低下するとしている。同期間の原子力の伸びは年率 2.4%と、化石エネルギーの伸びよりも大きいが、そのシェアは 2008 年の 5.4%から 2035 年の 6.7%へと 1.3 ポイントの拡大にとどまる。同様に水力を含む再生可能エネルギーの伸びは 2.8%で最も高くなっており、シェアも僅かに拡大すると予測されている。
日本とかドイツの脱原発政策は世界に逆行しているのがわかる。発電に使用される一般炭の輸入は80年代からものすごい勢いで増加したが,最近その伸びが止まるかにみえたが,原発停止でそうもいかなくなった。PKO で世界貢献するのもいいけど,原発が怖いから停止して石炭を燃すのは先進国として,どうなんだろう。
中国国家核発電副総経理の鄭明光(チョン・ミングアン)氏は16日、英ロンドンで開かれた世界原子力協会会合で、中国が今後10年で原子力発電所60基を建設する計画を明らかにした。5年で30基のペースで作る。
中国は発展途上国だけれども,中国に脱炭素の世界貢献してもらうしかないのか。炉型式はウェスチングハウスの AP1000 が主力だ。ウェスチングハウスが破産すると,中国が買収するのが自然な流れか。

結局のところ,脱原発脱炭素を目指す日本は,まっとうなエネルギー政策の米韓の倍の電力料金だ。やせ我慢するしかないのだろう。

2011 年の 3.11 は反原発を脱原発に日本人を変心させた。かつての 2.26 のようにその動きはもう止まらない。国力の衰退が加速するだろう。2045 年頃の日本財政破綻も,早まるだろう。製造業と情報産業は壊滅だ。日本再生(ルネサンス)は 2080 年頃か。1945 年の原爆被害そして 2011 年のフクシマ危機だから,そのトラウマが緩和されるのはそんな感じだろうか。それまでに日本の人口は減るけれども,地球資源の節約に貢献できる。

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参考