2018/10/19

Nikkei 225 先物取引枚数と Gotham

Nikkei 225 先物
Nikkei 225 先物を経済指標として,どう考えればいいか,価格と取扱高の推移を調べた。現在の価格はバブル期にはほど遠い。
Nikkei.png 
取引枚数は TOPIX よりデータをダウンロードして開始月から 2018 年7月分までのチャートを作成した。
NikkeiMaisu.png 
1991 年3月期の 2246575 枚を小ピークにその後,取引は低調になった。また徐々に回復し始め,2008 年10期が最大ピーク 4983286 だった。アベノミクスによる大規模金融緩和,マイナス金利導入による明瞭な効果は,取引枚数が乱高下しているものの取引高の増大傾向は見られない。やはりプレーヤが固定化して,ゼロサムゲームの様相を呈しているようだ。先物市場取引は現物の空売りと同じ期限付き取引である。素人には難しい。取引プログラムを購入するか,自作しないと到底,精神がもたない。世界の大手証券会社でも勝率は5割に満たない。ハイリスクハイリターンの内実は賭博である。これが,カネ余りでも取引枚数が増加傾向にならない原因だろうか。

仮想通貨取り引き会社が70億円盗まれ,そこへ出資していたフィスコが事業譲渡を受けたら,株価が下がらず逆に上がった。私には株式売買のセンスはないと思い知らされる。しかし,フィスコの時価総額は 137 億円しかない。仕掛けがあってもおかしくないか。

日本は地価を原資とする土地資本主義との前提に立てば,人口減少による住宅地需要減少が地価が上がらない要因だろう。大都市部の一部の地価が上昇していても,日本全体の土地取引は低調のままでありながら,公示価格は上昇した。日銀の誘導のせいだろう。銀行は勝手に融資できない。融資先配分は日銀が定めるので,日本は昭和天皇の御代から統制経済である。日本の自由主義経済は 1927 年の鈴木商店破綻で終わっている。ソフトバンクとかトヨタとかをみればわかるように政府規制の大きい分野が時価総額上位である。ケインズの財政出動による需要喚起は人口一定もしくは増加が暗黙の前提だろう。最近,インフレターゲット派である高橋洋一の変な論調が掲載された。経済学は数量を論考する学問である。読めば,一見筋が通っているかのように見える。しかし,理学工学のようにモデル自体が間違っていても,現実と合致する場合が幾例もある。ノーベル賞の本庶先生が Nature Science 誌はウソばかりと言及したのはそんな意味合いもあるのだろう。ヘリコプタマネー論が日本で幅を利かせているようでは英米風の世界に先駆けるような革新は到底無理か。FRB は利上げを明かにしている。

このままだと,日銀が保有する株式を年金基金が買うしかない。ここらで従来の日本型資本主義のパラダイムの変更が必要なのではないか。それとも,従来通り大都市への資本投下をより集中するかだ。合衆国には,都市は悪であるという共同体幻想がある。これは旧約の考え方で日本の都と地方という図式はない。エルサレムですら,預言者が祖法に戻れと非難している。実際,神殿にユピテル像を安置したヘロデの時代,クムラン派はエルサレムに背を向けて砂漠に隠遁した。キリスト教も清貧をモットーとする修道院運動が繰り返された。西欧都市で生まれたプロテスタントのユグノー,ピューリタンは帰農した。合衆国のアーミッシュ,メノナイトがその末裔だ。大都市の悪を戯画化したドラマ Gotham が面白い。

Gotham
ひったくり日本一の大阪が世界の住みやすい都市にランクインしている。不思議な感じだ。犯罪率のウェートが高い指標なのだろうか。確かに日本の殺人発生率はオーストリアと同じ程度だ。合衆国の発生率は先進国の最高である。安全な経済活動を営むとしたら,合衆国程度の治安が必要なのだろう。

家人が Gotham の DVD を借りてきた。悪人ペンギンのキャラが面白い。ファッションは第1次大戦の頃で,テレビ携帯電話がある設定だ。悪人どもが Gotham の覇権を競う。今風に女の悪人も素晴らしい。スピルバーグ時代の女優のように悲鳴を上げない。例により,濃いキャラがエピソードが進むと殺されていく。日本の映画ドラマだと,銃器を用いた殺人シーンにリアル感が全くない。目力,気合が感じられない。単に演技指導の違いかな。誇張された銃撃シーンは Matrix あたりだろうか。「悪」の蔓延る都市の原型は聖書の描くバビロンである。

社会資本
日本の車道は馬車のない江戸期の街道を踏襲したまま,効率が悪い状態で人口減少となってしまった。合衆国民なら,古い社会資本(都市)を捨てて,新しいカウンティに移りすむ。Amazon に至っては輸送基地を公募するくらいだ。日本だと大会社の本社はトヨタを除けば東京が当たり前だろう。日本の鉄道は狭軌を導入したように,標準道路も狭い。米陸軍の機甲部隊は内陸基地に配備され,海外遠征となると,長大列車で港まで輸送する。日本の鉄道はプアで北海道配備の戦車も運べない。日本の兵站能力は道路と鉄道を比較するだけで中韓に劣後だ。中韓の鉄道道路を見ているだけで,物流も効率が良さそうだ。満州では壮大なインフラ計画を立てながら,内地ではこじんまりになったのは何故だろう。機動道路が貧弱で本土決戦を断念した日本,農道は建設しても軍道はおざなりの明治 150 年であったか。信玄が整備した棒道も軍道ではないという説がある。壬申の乱とか関ケ原の合戦における動員数にしても,道路事情を考えたら本当なのだろうかとも思えてくる。参考に考えたのは馬車を多用した古代ローマ軍と中国軍だ。部族単位のゲルマン族ですら馬車だった。人力の荷駄隊がどの程度 通用したのか。秀吉の朝鮮侵攻も当時の朝鮮は馬車が普及していなかったから,可能だったのかもしれない。

豊かな暮らし,安逸な生活を送るには後背地が必要だ。かつては植民地と呼んでいた。古代ギリシャは黒海の穀倉,古代ローマはイスパニア,エジプトだった。EU の盟主となったドイツの後背地は東欧だろう。南欧の後背地はギリシアおよびマグレブか。日本の後背地はかつて朝鮮,台湾だった。戦後は ASEAN 諸国だ。しかしグローバル化の波で日本は中韓台に劣後となった。日本の貧困度を表すジニ係数は増加する一方だ。アベノミクスは金融政策であり,トリクルダウンなど妄想だった。

日本株式市場は公的年金基金 GPIF により支えられている一面がある。基金が底をつかないように給付水準を下げるので,老人は働かなければならなくなる。女性活用は定着しつつあるようだが,「74歳以下の人たちを“若者”として労働参加を促していく取り組みも必要」だそうだ。しかし実際の高齢者求人は皆無だ。65歳から74歳以下の「若者」を酷使して日本経済を維持するつもりなのだろう。いい時代だ。ハローワークはこの種の統計を性別と同様,止めてしまった。統計操作は東アジア官僚のオハコである。女性と老人排除の求人は御法度となったので統計に計上されない。一体何のための労働統計なのか。

日本中に溢れる老人とゴーストタウンはどうなるのか。古代の人口増加率は近代に比べると極めて小さかった。中国はシナ史上初めて人口抑制に成功しつつある。それまでは平和が持続すると,人口過大となり農民反乱,流民が都市を襲い王朝が疲弊し,遊牧民の侵略もあっての王朝交代の繰り返しだった。西欧は戦争が人口増加を抑制し,ペストが人口を急減させた結果,農奴の社会的地位の上昇につながった。日本は島国のせいか南洋地域と同様,間引きで人口増加に対処してきた。

明治以降の人口増大による富国強兵策が異様だった。旧約聖書世界観は異教徒征服による収奪奴隷化の是認である。古代は部族神による神々の争いだった。古代ユダヤは虐げられ,その神ヤーウェは弱小神だった。大国の植民対象にならないようにするにはどうしたらいいか。その知恵が北米植民地が合同した Independence の合衆国そして神聖ローマ帝国の再来EUである。

経済格差と成長はニワトリと卵の関係だ。資本主義とはそういうものだろう。格差が成長を産む。日本とかギリシャは格差が大きいのに社会資本が充実しない。両国とも平地が少なく農業がプアである。国民性が影響するのかもしれない。

豊かな国を低コストで実現する合衆国,高コストで実現する北欧スイス。スイスの成長率は殆ど零である。しかし,習慣ライフスタイルは質素で合理的である。満員電車の通勤もなく,高度の機器とか医薬品を製造し,金融サービスも世界屈指である。残業をしない国民である。スイスおよびオーストリアを参考に社会資本を考えてはどうだろうか。TPP11 の産品を輸入して,コストを下げる。絶滅危惧種となった国内職人の代替,さらに軍人として移民を受け入れるのもいいかもしれない。

江戸を偏重してきた 400 年の歴史を止めたらどうだ。そうすれば過密な首都圏の人口が地方へ分散すれば大平の描いた田園都市構想になり,震災リスクも緩和される。かつて毛沢東は下放政策を失敗したが,魅力ある地方が出現すれば,ヒトは移動する。それには効率的な地方行政機構と権限移譲だ。スイス,オーストリアは小国ながら連邦である。しかしながら,東アジア諸国の都市をみれば,どこも官主導の大都市ばかりである。儒教と官製都市との関係も面白いかもしれない。東アジアでは民が都市を建設など あり得ないのだろう。日本書紀によれば詔により,ヤマト政権は やたら都を遷都した。日本史上かつて民が都市を建設した経験がない。五箇条の御誓文と教育勅語の精神が万葉の時代から綿々と続いている。ひょっとしたら日本には People はいなく民だけなのかもしれない。「民」の原義は,
「民」という字形は「目を針で一刺しにした形」であって、敵の捕虜の片目をつぶして目に潜む呪力を封印し、奴隷にしたもの、と書かれています。王権に伏する民の中にはこのような異民族も含まれていたでしょうが、それが全人民を表す意味に拡大転化したとは意外です。「民主主義」の「民」がぶっそうな起源を持っているなんて皮肉ですね。いや、案外我々は奴隷なのかもしれませんよ。
高校英語リーダに People の例文がいくつも載っていた。結局のところ,何一つわからなかった。エリザベス女王はクリスマスとかに,My people と呼びかける。天皇は国民に呼びかけたりしない。祈るだけである。古代ゲルマン牧畜部族(戦士)の慣習がそのままイングランドに残り,日本には稲作ヒミコの精神が今でも健在だ。日本人が夷狄と戦うとしたら,玉砕と特攻は理に適っていたというべきか。これは中国朝鮮官僚の戦い方を近代日本がまねたものだ。土地に土着していた武士はそんな戦いをしていなかった。靖国精神の鑑である楠正成は例外だった。庶民はそんなところはよくわかっていて楠正成ではなく平将門を今でも信仰している。国会のセンセイ方,マスコミと庶民の感覚は違う。

外貨預金
ロイタだったか Boomberg か記憶は曖昧だが,皮肉交じりに黒田日銀総裁の年齢 76歳を否定的に記述していた。日本が破綻する頃,黒田は恐らく漢字も忘れた石原慎太郎状態だろう。フランスを破綻させたジョンローは投獄を逃れて国外逃亡した。日銀行員は見なし公務員なので,長銀経営者のように送検されたり,仮に円を破綻させても獄に繋がれる事はない。短期的はどうかわからないが,長期的には円安は避けられないだろうと思う。合衆国で最も売れるトヨタのセダンはカムリである。北米版は 260 万円だが,国内だと 330 万円だ。乗用車の内外価格差を考えたら円安過ぎる。2,3年のスパンで見たら円高になるのかな。ますます外貨預金が不利そうだが,合衆国金利引き上げの世界経済と高騰する原油価格でどうなるか。

家人の友人の夫は真剣抜刀を愛好する生粋の日本人ながら,預金は外貨である。いざという時に備えて円を避けているのではないかと思う。日本に不動産資産もある。僅かな預金だからこそ,米ドルにしておこうと思う。しかし外貨預金と言えども,国内金融当局の規制下にあるので預金封鎖になったら換金できない。換金はできなくても,円が暴落した際のリスクはなくなる。衰退日本の円が暴騰するとしたら,余程の中韓の変調だろう。

合衆国の日本に対する価値が下がりつつある今,反日 中韓連合軍が元寇よろしく日本に侵攻する状況もあり得る。憲法改正の前に,3箇国との領土紛争をどうにかするのが先だろう。私は老いているから,日本にとどまるにしても,家族は渡米させたい。合衆国カナダは本土に現金があると,ビザ市民権の取得が容易になる資本主義の国である。預金封鎖される前に北米に送金できれば,ビザが入手できる。どの位,円が暴落したら預金封鎖発動になるのか想定しておかないか。例えば,関東東海が大震災にあったら発動可能性は 50%を越えるだろう。関東大震災の際は,落ち着いてホッとした頃とりつけ騒動が起きた。日本の場合,震災有事と恐慌がセットになっていると考えておくべきだ。一安心後が最も危ない。ちなみに日経平均が1万6千円以下になると,日銀は含み損を抱える。一体有事になったら,どこまで下がるか。有事にならないよう隣国とは核武装かつ宥和政策が好ましい。英米流の握手しながら,反対側の手には棍棒の流儀だ。

ナチスの先例
ナチスの台頭に危機を感じた欧州ユダヤ人はスイスに送金したものの,当人は強制収容所送りとなり多額の金が休眠となった。若者をどうやってエクソダスさせるか。半端じゃない金が要る。ナチス政権がユダヤ人に財産登録を義務付けたのは 1938 年だった。新天皇即位が来年,自公維新による憲法改正発議も来年だろう。日本から日々の自由が失われていくのとナチス政権発足と重ね合わせると 2024 年頃か。資産逃避はこの時までに済ませないといけない。

資産を住宅とかマンションの国内不動産に変えるのは感心しない。実際,新聞チラシの不動産広告をみれば人口が増加している守山市内でも不便なところの土地は投げ売り状態だ。路線価格とかTVの報道を真に受けてはいけない。

在日資本はいつ どこへ消えるか。差別される朝鮮へは行かず,北米だろう。旧大陸からスキルのあるピューリタンは新大陸を目指したように,在日とともに北米を目指すのもいいかな。その筆頭は孫正義の子供か。円はそれなりヤバイと思う。在日が有事の際の徴用対象に含まれるのかどうか政府はあいまいにしている。在日が有事に軍属の資格も持てないとなると,先次大戦の在独ユダヤ人と同じ境遇だ。

神社本庁と日本会議が母胎となる天皇尊崇運動高揚の可能性はいかほどか。日本車が北米市場で中韓に競り負けする頃だろうか。その契機は朝鮮統一である。統一朝鮮を阻止せねばならないが,どうにもならない。トヨタ風日本車の生産方式では,奴隷状態の北鮮労働者に絶対に勝てない。英国のように上手に衰退していくには,現在の日銀政策は百害あって一利なしではなかろうか。今の園児に未来はない。日本の株式市場から外資が撤退するようになったら終わりである。ウオッチングは簡単だ。トヨタとソフトバンク株式の外国人保有割合をチェックするだけだ。

日本経済が中韓に翻弄されるとは,それでも変わらないのは江戸中期から連綿と続く現人神信奉である。天皇官僚制と現人神を結びつけた教育勅語は偉大だった。偉大過ぎて人力耕起に慣れ親しんだ忍従の精神は変えようがない。合衆国の不謹慎アニメをみていたら,フランス人が外国人の子供を酷使してワインの瓶詰をさせていた。フランス共和国の博愛精神を揶揄している。日仏とも出生率が低く,中央集権官僚国家である。教育勅語はフランス大革命精神に匹敵するだろう。ともに両国民の精神的拠り所だ。違いは「耐ヘ難キヲ耐ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ」の忍従の精神だ。中国人にこの精神は全くない。朝鮮戦争では人民解放軍兵士は平然と投降した。自由精神はないのにある意味,羨ましい。

日本人はレミングのように集団自殺さえしかねない。古代ユダヤ族だとマサダの集団自殺がある。マサダ要塞から死海が見える。狂信的ユダヤ教徒がローマ軍団相手に2年間立て籠もった。沖縄は玉砕したけど,3箇月に満たない。ソ連のレニングラードは包囲に耐えた。日本の長期籠城戦はキリシタンの反乱の島原平城と朝鮮蔚山だけである。沖縄戦では県民男子と中学生が背負子で食糧弾薬を山道を補給した。米軍は補給道路を建設しながら,侵攻してきた。沖縄の参謀部にそのような認識はなかったようだ。古代ローマ軍と同じやり方だ。陸士陸大と欧州戦あるいは古代戦史を学びながら不思議で仕方がない。太平洋戦争で初めて日本陸海軍は重機のブルドーザの使い方を知った。1923 年に合衆国が発明した。日本人単独の戦争は無理である。自衛隊の設営隊(工兵)はどんなレベルなのだろう。有事には工兵も徴用かな。沖縄戦では陣地構築が参謀部の方針が一貫せず,陣地移動構築中に戦闘となった。陣地構築設計もできない最低の牛島将軍だった。本土決戦にしても,畑俊六と杉山元が防衛線の設計をしている様子がない。現代の陸自でも状況は同じではないかと思う。戦前の軍隊は階級が上がるほど無能とされた。

日銀は BOE になれるか,それとも太平洋戦争期の日銀と同じだろうか。嫌味な時代になったのものだ。有事になると,赤字国債が戦時国債となって倍加する。原発を新設しろとは言わない。せめて安保上,既設炉を整備して回さないか。それも叶わない,とすれば亡国への転落は 3.11 がきっかけか。変えられない日本。

参考
2018/10/12

ハクソー・リッジと少年船員

プロパガンダ映画
家人に良い映画だからと勧められ,ハクソー リッジの DVD を観た。ありきたりのキリスト教および合衆国のプロパガンダ映画だったが,それなりに考えさせられた。

銃も持つことを拒否した実在の衛生兵が主人公である。狙撃されるから,赤十字の鉄兜を被るのを止めろと忠告される。日本軍が特に衛生兵を狙えと命令した話を聞かない。このエピソードは日本人は文明人でないと示唆している合衆国定番の演出である。戦争に野蛮と文明の違いは何か。戦争していてもそれなりにルールがある。西欧の長い戦争の歴史の中で培かわれた。当時だと国際法,具体的には陸戦規定である。西欧文明の背景はローマ法,ゲルマン慣習法そしてキリスト教である。赤十字社精神はそのさいたるものである。

主人公がブートキャンプでの命令拒否を理由に,懲罰房に入れられる。日本軍の営倉(懲罰房)と異なり待遇が良い。さらに抗命し続け,不名誉除隊の軍法裁判にかけられる。そこへ1次大戦の軍服を身に着けた父が軍高官の紹介状を持って駆けつける。昔の合衆国の徴兵は州単位だった。Wiki によれば,主人公は77師団に配属されている。77師はニューヨークを根拠とした師団だった。2次大戦では州単位の愛国精神でなくとも,星条旗の下に無数の師団が編成されたのか。日本の徴兵が地方役場の兵事課を通じた郷土師団とは大きな違いだ。そう言えば,他の映画でも出身はどこだと聞かれ,州名(国名)を答えるから,徴兵業務は州とかカウンティの業務ではなかったのだろう。ニューヨーク出身の祖父が77師で比島沖縄と転戦した知人がいる。孫に地獄だったと回顧している。彼の母はスイス人と結婚し,スイス在住である。

戦闘シーンは派手で実にハリウッド的である。主人公は負傷兵に鎮痛剤をうつ。恐らくモルヒネだろう。失血性ショックを緩和する血液製剤の輸血シーンがない。米軍衛生兵の背嚢には缶入りの輸血キットがあった。戦争ドラマコンバットとか担架に乗せらた兵士が輸血されている映像が多く残されている。この血液製剤製造法は当時,国家機密だった。米軍だけがこの輸血を実施できた。後に負傷兵は肝炎に苦しむ事になる。

盛ったエピソードにしろ,こんな衛生兵がいるようでは日本は勝てない。戦前の旧制高校東大の教育を受けた私の指導教授は「軟弱な野球なんかやらんよ」と言っていた。彼の専門は造兵学(火器)だった。この歳になって,アメリカの真の強さとは何かがぼんやりと見えてきた。薬物に汚染され,分断されつつあるアメリカ社会ではあるが,真の強さは目に見えず,父らが言っていた物量とかに定量化できないものだろう。社会を結ぶ紐帯はもう無意識のレベルになっているホスピタリティの精神だ。

軍属身分の従軍記者と徴用少年船員
B-29 の構想ロールアウトをオープンにし,原爆血液製剤製造を秘匿した合衆国。戦艦大和を秘匿し,中島飛行機工場および海軍暗号の防諜はなきに等しかった日本。戦闘機工場の秘匿に成功した英国。戦闘機工場を地下に建設したドイツ。来年,憲法改正を発議して,自衛隊を明記するという。何を何から守るのか,あいまいにしてどれほどの意味があるのだろうか。

自衛隊には軍法がないから,反省部屋が用意されているのだろうか。日露戦争およびドイツとの戦争では日本の国際法遵守が称賛されたが,シベリア出兵シナ事変を境に国際法を無視する。国境なき医師団がシリアでの病院空爆をしきりに非難している。空爆を指揮しているのは CIA である。UAV の運用は米軍が担当している。CIA は軍服を着用せず陸戦規定による軍隊ではない。家人によると,ゲリラが病院を偽装していると言う。それでは国境なき医師団はゲリラのシンパか。

近未来の戦争は近代のような国家同士の正規戦ではなく,ゲリラ戦が主になるのだろう。ゲリラとはスペイン語でナポレオン軍がスペインに侵攻した際の農民とか山賊の類による抵抗だった。

貿易問題では合衆国と反目しているドイツだが,英国とともに陸上兵力をアフガンに増派した。合衆国の同盟国の一員としてどんな軍事的貢献をアフガンにおいて日本政府はするのだろうか。とりあえずは戦費の負担だろうか。

ドイツ基本法は,「侵略戦争の準備や平和攪乱を,国家機関のみならず,個人および法人に対しても禁止している」状況を鑑みると,日本は異質である。そしてドイツ連邦軍は戦術核を運用する。カンボジアとかルワンダの虐殺をみると少年兵は悪とか罪の意識なく殺戮を実行したようだ。未開な日本というよりナイーブ(無知)というべきか。
「わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。  あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない。  あなたはいかなる像も造ってはならない。上は天にあり、下は地にあり、また地の下の水の中にある、いかなるものの形も造ってはならない。 あなたはそれらに向かってひれ伏したり、それらに仕えたりしてはならない。わたしは主、あなたの神。わたしは熱情の神である。わたしを否む者には、父祖の罪を子孫に三代、四代までも問うが、  わたしを愛し、わたしの戒めを守る者には、幾千代にも及ぶ慈しみを与える。  あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない。みだりにその名を唱える者を主は罰せずにはおかれない。  安息日を守ってこれを聖別せよ。あなたの神、主が命じられたとおりに。  六日の間働いて、何であれあなたの仕事をし、  七日目は、あなたの神、主の安息日であるから、いかなる仕事もしてはならない。あなたも、息子も、娘も、男女の奴隷も、牛、ろばなどすべての家畜も、あなたの町の門の中に寄留する人々も同様である。そうすれば、あなたの男女の奴隷もあなたと同じように休むことができる。あなたはかつてエジプトの国で奴隷であったが、あなたの神、主が力ある御手と御腕を伸ばしてあなたを導き出されたことを思い起こさねばならない。そのために、あなたの神、主は安息日を守るよう命じられたのである。  あなたの父母を敬え。あなたの神、主が命じられたとおりに。そうすればあなたは、あなたの神、主が与えられる土地に長く生き、幸いを得る。  殺してはならない。  姦淫してはならない。  盗んではならない。  隣人に関して偽証してはならない。あなたの隣人の妻を欲してはならない。隣人の家、畑、男女の奴隷、牛、ろばなど、隣人のものを一切欲しがってはならない。」
以上は古代ユダヤ族の掟であった。異教徒は奴隷以下で神の祝福はなかった。人道主義および反戦主義が芽生えたのは高々1次大戦後である。哲学者ハイデガーは人道主義に対してシニカルだった。それでもEUは統合し,それなりに平和を享受している。その辺縁地域が地獄の様相を呈している。

日本が再軍備を宣言するにしても,大義が必要だ。国際法に認められた自衛権と主張しても,列強に侵略されるのは枚挙に事欠かない。現代のアフガン,ベトナム,フィンランド,ポーランド,中国などがある。日本にオーストリアのような中立は韓国のような隣国があるようでは叶わない。韓国の従軍慰安婦および徴用工のネガティブキャンペーンは合衆国,とりわけ福音派および女の熱心なキリスト教徒の共感を呼び起こすのは明白だ。原爆は日本人に対する神の懲罰とみなす輩というか,普通の主婦はそうだ。国際法違反とは毛頭思わない。そんな彼らが日本唯一の同盟国である状態をどう現状認識すればいいか。韓国,カナダおよびメキシコ等が二の足を踏むような米軍との共同作戦しか評価してもらえないだろう。在米日系人が自国民として認められたのは,欧州戦線に参戦したからだった。撤退したがっている米軍基地負担を増やしても,効果はないだろう。普通の主婦が横須賀とか沖縄に何の関心もない。

有事になったら,公務員教員を除く我々は徴用対象である。朝鮮人徴用工,日本人未成年徴用少年船員が太平洋戦争では強制使役となった。軍属にもなれなかった。かつて南方軍司令官 寺内 閣下は芸者を軍属に任命して,飛行機で赴任した。従軍記者は恵まれた軍属だった。この辺りは全て曖昧にしての国軍復活である。
第76条第1項の規定により自衛隊か出動を命ぜられた場合においては、当該自衛隊の行動に係る地域以外の地域においても、都道府県知事は、長官又は政令で定める者の要請に基づき、自衛隊の任務遂行上特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣が告示して定めた地域内に限り、施設の管理、土地等の使用若しくは物資の収用を行い、又は取扱物資の保管命令を発し、また、当該地域内にある医務、土木建築工事又は輸送を業とする者に対して、当該地域内においてこれらの者が現に従事している医療、土木建築工事又は輸送の業務と同種の業務で長官又は政令で定める者が指定したものに従事することを命ずることができる。
戦前の徴用令は勅令により,公布施行された。国会の議決なしに強制徴用動員が可能だった。近未来の有事では政令で施行される。しかしながら現代の若者には,そんな危機感がないようだ。西欧ではこんな状態を農奴,奴隷と呼称していた。

石破が安倍の改憲案を現状と同じなら改憲する必要がないじゃないかと皮肉った。所詮,憲法は紙切れであり,政令が勅令のごとく公布施行される。歴代征夷大将軍および秀吉は律令制の体裁を取りながら,律令を無視して式目とか惣無事令を公布施行していた。近未来の有事の検断権は戦前同様,官僚とはそら怖ろしい。これは日本の歴史そのものだから,どうしようもない。

内閣総理大臣が軍事動員大権をどう思っているか。合衆国だと,議会の同意が欠かせないのだが。日本の有力国会議員は世襲である。これでいいのかな。

合衆国は有事のタンカおよび輸送船の船員を軍属としている。せめて日本も軍属扱いにできないのか。防衛官僚はどうしてこうも冷酷なのだろうか。昭和の総動員体制の名残か。その中心は東大と防大出身とする軍事官僚だろう。沖縄戦における中学生も含む民間人徴用と何が違うのか。同じなのだろう。東條内閣は懲罰徴用徴兵を行い恐怖政治を敷いたのを思い起こすのも必要だろう。役場の兵事課がその任に当たった。そのための戸籍制度だった。戸籍は全国一律にシステムが統一されている。防衛省の補任課とか動員課と総務省のシステムを接続すれば,即徴用可能だろう。接続は既に済んでいるだろう。防衛省は各種名簿を整備している筈だ。ナチスドイツ以上の迅速な動員徴用ができるだろう。しかし韓国の動員はもっと速い。我が政府の情けないのはその種の動員計画を一切,明かにしない事だ。

国民皆兵のスイスは平時 34,000 の兵力が有事 48H 後,396,300 人を動員する。今年,スウェーデンは40年振りに予備役を 22000 人動員した。Wiki によれば,フィンランドは 11,600 の国境警備隊を動員してゲリラ戦を行う。民兵みたいなものだろう。常備兵力33千人が有事に28万人動員となる。自衛隊の常備兵力は15万人である。日本国の有事にどれだけ徴用が必要になるか想像がつくだろう。人力田起していた貧農国家の日本は日露戦争後,大国病に罹った。それを支えたのは文部省による皇民教育だった。教育勅語の精神は今でも健在だ。集団主義は恐ろしい。

それでも,1944 年になって徴用船員は軍属となった。
「報酬なしの上、支払いが遅れる。戦死公報も遅い」農林省の対応は評判が悪かった。各地の漁業組合は「待遇改善」を軍に働き掛け、昭和19年3月からは軍属扱いとして月140円の手当が出ることになった。
官は民が要求しなければ,民を使役するだけである。あるヒゲの殿下は我々を民草と呼んだ。草を無価値とみる瑞穂の国と草の根民主主義を標榜する合衆国。BSがヤンキースとレッドソックスのポストシーズンを LIVE で放送していた。フィールドは草で覆われている。選手はのびのびプレーし,3人の黒人少女が回の合間に観客席で踊り出す。周りは誰も気に留めない。自由だな。いい国だ。

フランス官僚は18歳徴兵を企図している。人口減少の日本の軍事官僚も考える事は一緒だろう。徴用少年船員,少年兵が活躍動員されるのは日本海軍アニメだけではない。現実になるのかもしれない。嫌な時代だ。18歳選挙権付与の目的はここにある。ドイツにはヒトラーユーゲントの反省がまだ残っている。靖国神社が新天皇へプレッシャをかけた。天皇はバランサなので圧力により,どちらにも傾き 1500 年続いてきた。靖国精神を合衆国が利用して日本は合衆国の先兵になる。その先例は義和団事件そしてシベリア出兵がある。致し方ないか。

参考

2018/10/05

日中阿片戦争前史とアフガンケシ畑

ベトナム戦争の頃,ミャンマー,タイ北部と中国雲南と接する山岳地帯は黄金の三角地帯と称されたケシ栽培地だった。ケシ栽培は実に手間のかかる労働集約作物で,日本が和歌山で強制的にケシ栽培をさせたが,思うように生産が伸びなかった。自作農は労働の割りにはリスクが高いケシを避けてミカンを栽培し,小作農が作付けた。ケシの実に刃物で傷をつけ,3 4回液を収穫する。この作業は女子供の仕事だ。この状況はアフガンの状況と似ている。政府は阿片に等級を定めて買い上げた。モルヒネの含有量が8%未満だと等級外として,金は支払われなかった。何とも厳しい。江戸期の藩特産物はどうだったのか。江戸末期に豪農から幕臣まで出世した渋沢栄一は藍商人の倅だった。

朝鮮
この阿片を日清戦争で獲得した台湾に持ち込んで,専売した。また,阿片吸引の習慣のない朝鮮ではケシ栽培を強制し,阿片吸引を厳禁する一方,モルヒネの規制を緩やかにしていた。作付面積は内地の2倍に達した。モルヒネの特許販売を手掛けていた製薬会社の違法販売をきっかけとして,朝鮮総督府はモルヒネ専売を始めた。解禁したのは恐らく朝鮮総督である。総理大臣も勤めた海軍大将齋藤實であった。
DrugKorea.png 
朝鮮総督年報によれば,1930 年にモルヒネ ヘロインの製造を始めている。朝鮮人は自ら栽培したケシからアヘン生産,さらにモルヒネを精製し薬漬けにされた。朝鮮人に恨まれても仕方がないのではないか。1937 年をピークに阿片生産が減少に転じている。満州シナでの生産が軌道に乗ったのか。1930 - 1936 の急激な阿片生産は強制作付けなのだろうか。それとも列強のプランテーションを真似たものだろうか。朝鮮史を調べないとわかりそうもない。

台湾
日本帝国年鑑による台湾におけるアヘン移入推移をみると,1898-1918 年間はベナレスとかペルシャの輸入,1919-1931 年間は輸入が皆無だから内地生産が軌道に乗ったのだろう。1932-1936 年間はペルシャ産になっている。この頃,三井物産と三菱商事の買い付け競争がペルシャで起きている。戦後の石油買い付けと似たような状況だろう。朝鮮アヘンは 1932 年に台湾に移入され始め,1940 年全量 朝鮮産で占められた。台湾のアヘン移入量は 1912 年の 136 t がピークで 1941 年の 11 t まで激減している。

関東州
関東州は租借した大連と鉄道の付属地が中国官憲の取り締まりが及ばない日本の特殊権益だった。植民地当局は直接専売をせず,個人特許として 1906-1914 年間,石本鑓太郎に委託している。その後,民間団体の公済善堂に委託する。石本は三井三菱に勤めた後,日露役の第3軍(乃木)の司令部付の通訳だった。民間会社と官の間をとりもつ現代のコンサルみたいな感じだろうか。日露戦役では巨大な兵站を豪商が請け負っていた。日本陸軍は人夫および馬匹,船舶調達を民間に依存していたから,昭和軍閥も似たようなものか。

朝鮮と台湾はともに日本の植民地ながら,韓国の反日は台湾と比べると苛烈である。巷では朝鮮人の華夷秩序のせいとされている。しかし,台湾総督府はアヘン漸減政策をとり,朝鮮総督府はモルヒネ漬け政策だったせいもあるかもしれない。この台湾と朝鮮の植民地経営の違いは何だろう。説明立証はできないけど,征韓論までいきつくのではなかろうか。「日中アヘン戦争」の著者江口は日本による中国の毒化としている。麻薬中毒救護会年報によれば,1932 年の東京在住朝鮮人4万人のうち3千人がモルヒネ中毒だったそうだ。当時,年間 100万人単位で朝鮮人が内地に移住していたそうだ。朝鮮も毒化対象だったか。

戦時阿片増産
巨大な中国のアヘン市場は満州の栽培地域だけでも足りず,板垣東條が侵攻した蒙疆から満州に輸出するまでになった。1942 年8月20日の興亜院による支那阿片需給計画が凄まじい。以下は蒙疆の計画だ。単位は千両(36 g/両)。

管内阿片収納高 7000
華北向移出高    1500
華中向移出高    3760
関東州向移出高   600
満州国向輸出高   200
南方向輸出高      500
管内消費高         240
翌年度繰越高

東條が参謀長を務めた蒙疆侵攻。関東軍はシナ軍閥の阿片利権をそのまま領収した。合衆国と開戦した翌年には 252 t の阿片を管内で収納するまでになっていた。興亜院総裁は首相が務めているから,東條である。蘭印の石油と満蒙の阿片による長期持久を宣言した東條は,まさか海軍の商船護衛がザルとは思いもよらなかったか。一方,内地では農林省による食糧増産と内務省の阿片増産が競合し,調整が図られている。

阿片税
チャハル省の課税方法が面白い。印花税,入境税,出境税,通境税,土照税および膏照税があった。印花は印紙と同じだ。官公認を意味していたのだろう。

阿片商標
日本軍は中国に侵攻すると,アヘン専売所を設けた。専売所は日章旗を掲げ,専売所は一人もしくは2人の日本人の雇用を義務付けらていた。娼館として偽装していたようだ。日本籍といっても,実質は朝鮮人の男女だった。奥地の中国人は日章旗を阿片の商標とカン違いしていたようだ。後に焼き打ちされたりしている。日本軍とともに朝鮮人の売人と娼婦が随伴していた。従軍慰安婦を巡る日韓のボタンの掛け違いもこんなところにありそうだ。

沖縄戦防衛戦を実質的に指揮した参謀長長勇が上海時代,多量のイラン産阿片買い付けを画策している。阿片政策に長けていると,出世も早かったのか。中華民国の禁煙政策もあって,高品質の日本公認阿片はとんでもない売れ行きを示し,信用のない日本軍票の代わりに阿片は貨幣の代替となった。

自衛隊参戦
隊員が負傷すると当然ながら,鎮痛薬投与が必要になる。PKO 活動でも負傷した民間人の治療にも必要だ。Wiki によれば,もうモルヒネは使用していないようだ。

雑感
日本資本主義の父とされる渋沢は阿片利権に入り込むようにはならなかった。もしくは旧幕府勢力は入りこめなかったか。討幕派の後藤新平,三菱三井の豪商らが阿片利権に関わっている。日本工兵の父とされた上原勇作は陸軍への阿片導入を進めた。薩閥である。薩摩は琉球を介して禁制品の阿片も取り扱っていただろう。清との阿片交易で巨利を得ていた英国が薩摩に接近するのは魂胆があっただろう。倒幕の軍資金は何を原資にしていたか。

軍部との阿片取引に介在する大陸ゴロに新聞記者出身が目に付く。現代の政治家,官僚およびマスメディアの癒着も根が深い。東條英機,岸信介及び大平正芳の歴代総理が大陸の阿片政策に関わった戦前日本国の一面を知った。英国は合衆国との阿片条約交渉を介して,衰退しながらも国際趨勢を誤らなかったが,日本は全ての阿片条約に調印しながら,誤魔化し続けた。これを主導したのは官僚達だった。モルヒネの輸入は 1930 年の 264 kg を境に途絶える。
DrugImport.png 
阿片供給量の6割以上が軍需であった。需要は支那事変前の3倍だった。米英はイラントルコ産アヘンを用いていたのだろうか。ドイツは自国もしくは占領地域で栽培していたのか。

日本政府は満蒙産の阿片をモルヒネに精製して,東アジアに売り捌いた。東條の唱えた東亜の新秩序は国産モルヒネが支えていた。東條首相はかつてのパナマのノリエガ将軍と何が違うのだろう。彼は金鵄勲章も叙勲された立派な天皇の武官宰相ではあったが,個人的には好きになれない。

今に通じる問題である。アイヒマンの良心という難しい問題だ。日本民主主義の堕落であった。そうでもないとすると,これは日本人そのものの業になってしまう。アメリカ人に日露戦争までは国際法を遵守した日本人が,太平洋戦争では何故無視したのかと尋ねられる。よく答えられない。ただ,明治政府の軍官僚が東大陸大とかの教育を受けず,藩校による徳を学び,藩政のためのものであった。陸軍幼年学校,陸士,陸大もしくは旧制中学,旧制高校,帝大と学んだエリート層が全体主義に凝り固まっていたのは事実だろう。

かつては蒋介石を援助した民選首相犬養毅に対して,中国人が何故対支21箇条要求をするのかと問われて,取り下げはできないと答えている。我々は共同謀議は妄想だと言う。シナの阿片税制をそのまま踏襲して,収奪した日本人はアホか絶対悪のどちらなのか。中華民国の禁煙政策に対抗し得る植民政策を打ち出せなかったのは痛かった。シナが生産できなかったモルヒネを武器に貧困層に売り捌くのが日本の強みだった。朝鮮のモルヒネ解禁はシナ市場開拓の試金石だったか。西欧のモルヒネ製造を真似て,軍事侵攻に乗り出し大東亜共栄圏を目指した。実質は現代の北鮮と似たようなならず者国家であった。正確には北鮮が日本をお手本にしているとしか思えない。

今回,安倍政権と日テレとの親近性の遠因を知って驚いた。安倍晋三は日テレのドン氏家と盆休みにゴルフをしてステーキを食う間柄である。戦前のマスメディアは煽るだけで,陸海軍は腫物をさわるように気を使って機密費から記者等に接待攻勢を続けていた。現代はマスメディア自体が権力の一部というか,お仲間になってしまった。海外情勢に関しては,外信をネットでみれば日本が何を報道しないかで国家権力の仕草がある程度わかる。中国は簡単で何を検閲しているかで一目瞭然だ。

現実
ベトナムへの戦略爆撃はグアムとタイから出撃した。グアム沖にはソ連の監視船が遊弋しており,出撃時刻は筒抜けだった。米軍はタリバンの資金源の阿片に手を焼いている。日本が本当に国際貢献したいのなら,アフリカ諸国のできるような国連主導の PKO ではなく,米軍と協同作戦ではなかろうか。真の同盟国とは困難な時ほど,真価が問われる。メキシコ,カナダ軍ができないような作戦を打診された時,政府はどうするかだろう。
2018 年 5 月 31 日 10:28 JST
昨年のケシ栽培面積は過去最高の32万8000ヘクタールに到達
アフガニスタン駐留米軍が、反政府武装勢力タリバンの戦闘員だけではなく資金源をも標的にした空爆作戦に出ている。   米軍は昨年11月に開始した戦略爆撃作戦で、タリバンがケシの栽培・販売や道路税の徴収で得ているとされる収入源を断つための空爆を113回実施した。
理想と現実の隔たりは大きい。ケシ畑を焼き払うための爆弾といえば焼夷弾,焼夷弾はクラスタ爆弾だ。出撃コストと焼き払われるコストはおそらく見合わないだろう。さらに民間軍事会社 PMC の死傷者は米軍損失にカウントされないため,PMC は汚れ仕事に投入されるようになった。シリア内戦はISを含め傭兵の戦いでもあった。古代の貨幣は市場の発生と傭兵への支払いのため生れた。日本だと室町期の足軽である。阿片,傭兵そして貨幣。悲しい現実か。

合衆国議会は予算編成権をもって国防省を統制下においている。予算編成権のない日本の国会はせめて決算だけでも,きちんとした方がいいのではないか。旧民主党が特別会計を問題にしたけど,うやむやになった。西欧が他人を信用するために修道院が始めた会計制度を発展させて現在に至っている。中国政府もしくは公司の会計透明度は今でも低い。役人が役人を監査する日本の会計検査院とか警察官の監察官はどれほどの意味があるのだろうか。中国の監察使制度は大抵失敗した。ギリシャ政府は長い間,EUを欺いていた。日本政府は終戦直後,とにかく資料を焼いた。

どんだけ政府,メディアが経済政策を推進しようとしても,人口の急減はどうしようもない。1940 年以降の総動員体制も中韓との劣後になり色あせた。1915 年以降の大陸政策も失敗した。現代の中国投資もまた失敗となるかもしれない。中国で目立ち過ぎるのは良くないだろう。

中国の日本への対日投資が減少しているのが気になる。しかし,合衆国は対日投資を増やしている。安全保障上好ましい。ASEAN の対日投資伸びが凄まじい。Bloomberg の出口戦略記事が気になる。
出口戦略について黒田総裁が口を閉ざす中、ブルームバーグが前代未聞の大規模緩和の終結についてエコノミストに調査したところ、結果は驚くべき内容となった。例えば、半数近くが、日銀が出口に向かえば、金利急騰で政府の国債管理政策が機能せず、財政が破たんする可能性が少なからずあるとみている。
最近,「イギリス,アメリカはなぜ現代世界を支配できたか」の副題の本を読むと,イングランド銀行の果たした役割がフランスと比べると大きかった。フランス債券はブルボン王朝,ナポレオン政権でも破綻したが,イングランド銀行券は配当を出し続けた。ルーブルが暴落して大革命になった側面もあるようだ。幸にして日本は有事にないが,米中の対立は世界のどこかに代理戦争を惹起する。円の暴落と長期金利の急騰だけは避けたいが どうなるか。

参考
日本の阿片戦略 倉橋 p122, p148, p166, p200
日中アヘン戦争 江口 
2018/09/21

利尻行幸と関東軍アヘン政策

古代天皇の行幸は民の負担が大きかったせいか,天皇が藤原氏の傀儡になると,御所からお出ましにならなくなった。当時の御所は外戚の邸宅だった。下剋上により天皇の畿内御料地も年貢を納めなくなり,困窮の余り天皇の葬儀もできなくなった。その窮状を救ったのが,新興戦国領主層,商人らだった。信長の父信秀は尾張守護代の傍流ながら天皇に 3000 貫文寄進している。信長自身は官位に魅力を感じていなかったようだ。秀吉は天皇の行幸を政治利用した。江戸幕府は天皇を鎌倉幕府のように統制下においた。行幸が古代のように盛んになるのは明治以降である。82歳時の明仁天皇の行幸は昭和天皇に比べると突出している。

今上天皇 128 件
昭和天皇   42 件

検索したら今上天皇陛下の神社親拝がことのほか少なかった。先代とは違うようだ。皇后が元カソリックと関連があるのだろうか。利尻町に幾つも神社があるけど親拝されないようだ。人口 2000 人では氏子の歓迎経費負担が大き過ぎたのだろうか。
利尻空港に御到着後、利尻町うに種苗センターを御視察いただき、利尻町交流促進施設どんとで御会食、仙法志支所にてご休憩いただく予定となっております。両陛下が走行される道々沿いに奉送迎エリアを数箇所設置し、町民の方々や観光客の皆様と共に手旗と横断幕で奉送迎させていただきます。
道路の整備清掃,オタトマリ沼,二石海岸,利尻町うに種苗センター,利尻町交流促進施設どんと及び仙法志支所のトイレ改修,行幸に随伴する多数の官吏の接待とか土産とか大変そうである。民間だと,私の頃は交際費に 15% 課税されていた。官官接待の費目は何になっているのだろう。文科省汚職ではコンサルが受注便宜のための 600 万円/月の接待経費だった。

歓迎の小旗は 7000 本用意する。Amazon だと単価 \40 だけど,日本会議の指定品を奮発すると \1620 である。利尻町の職員は 57 人だ。戦前だと,国鉄の駅長が不手際を心配する余り自殺する駅長もでた。利尻空港長はどうだっただろうか。

護衛は県警本部長経験者が複数勤める。昔の北面武士の名残である。幕末,尊王が熱病のようになった頃には無給でも北面の武士希望者がいた。今でも熱烈な警護希望者がいるだろうと思う。ネットで天皇が関東の朝鮮系神社を私的参拝したと話題になっている。来年以降,徳仁天皇はどちらへ親拝されるだろうか。右翼が希望するような靖国親拝は現天皇が存命中は無理のような気がする。皇位継承は皇太子から秋篠宮だ。女天皇を忌避するのは日本の伝統である。以下は日本の女医の割合だ。変えられない日本は沈んでいくしかないだろう。

Doctor.png 
政府シナ阿片政策
昭和天皇の御代に関東軍が始めた中国でのアヘンビジネスが,興亜院を中心とした日本政府事業になった。興亜院総裁は首相が務めていた。北鮮が日本向け覚せい剤の製造販売をしていたのと同じである。関東軍の板垣および東條が満彊アヘン事業を始めた。後に満彊のアヘン生産は日本朝鮮満州を凌駕した。昭和天皇独白録を読むと,東條に同情的である。それが,日経がスクープしたメモだと,一転して靖国親拝を止めたのは板垣東條らの合祀のせいだと言う。天皇の臣である陸軍大臣とか首相がシナでのアヘン事業を報告するわけがない。昭和天皇が国際連盟アヘン諮問委員会のシナにおける日本のアヘン販売非難を知っていたか,どうか。戦中,皇族宮中グループが外国放送を聞いていたのはよく知られている。1928 年に昭和天皇は雑誌 Time の表紙になったから,外国誌を購読していただろう。戦中でも陸軍はアメリカ紙を購読していて,対日作戦発動を株価動向から予測できるまでになっていた。終戦直後,天皇が英字誌を読んでいる写真を公開しているから,戦前も読んでいたのではなかろうか。外務大臣の奏上のほかに国際連盟による日本のアヘン事業非難を知っていただろうと思う。外務大臣に問いただしかたかどうか。戦争末期,天皇は梅津参謀総長と参議長谷川海軍大将に本土防衛戦準備状況について査察させたりしてるから,政府の中国アヘン事業を知っていた可能性の方が高いか。昭和天皇実録に富田メモが採録された。終戦直後と 1988 年での心境の変化は何によるのか。独白録によれば,昭和天皇は軍部による押し込めを気にかけていた。検索したら,

  764 年 淳仁天皇
1156 年 崇徳天皇

が配流となっていた。しかし何と言っても,自国民によるロシア皇帝の処刑,ドイツオーストリア皇帝の退位が気になっていたかもしれない。日本政府のポツダム宣言に対する問い合わせ回答から,戦犯訴追対象にならないとの確証を得たのだろう。

満州は日本陸軍の謀略により成立し,安倍首相の祖父岸信介は満州の妖怪との異称があった。しかし東條は岸らの倒閣運動により退陣した。アヘン王と呼ばれた里見は東條および岸とも関係が深かった。陸軍統制派は中国政策をめぐり内部対立が先鋭化した。文官も含め満州人脈は複雑怪奇だ。日本軍の出先部隊である関東軍の板垣と東條だけで国際条規違反のアヘン政策を実行できたのであろうか。国際連盟に加盟していなかった合衆国が 1923 年,国際連盟アヘン諮問委員会(Committee Advisory Opium)に加入していた。日本政府は合衆国の理想主義を軽視していたようだ。幕末の合衆国大使ハリスが英仏と異なり,合衆国はアヘンを売らないと老中に宣言していたではないか。シナ派遣軍の発効する軍票は中華民国の通貨法幣に勝てず,阿片で物資を現地調達せざるを得なかったとのビデオ証言は生々しい。長州閥ではない非主流の上原勇作が日本陸軍の阿片政策の端緒だったらしい。

日英同盟が終り,ワシントン軍縮条約離脱が 1934 年。日本が孤立する一方で,米英は 1941 年大西洋憲章を発表した。1941 年の南京政府の国家予算と日本政府のダミー会社「宏済善堂」の売り上げが同額だったそうだ。日本はアヘンの収益がないと,シナ政策がままならなかった。逆にアヘン事業がなければ,中国侵略もできなかった。英国がシナのアヘンビジネスから手を引き,日本が逆に大規模参入した。

日本での覚せい剤ビジネスも北鮮台湾から南米ブラジルが中心になってきている。検索したら,1900 年代のコカコーラにはコカインが含まれていたそうだ。一部の州では合法化されている。合衆国では健康保険で処方される鎮痛剤の乱用が酷く,ムーア監督が言及していた。向精神薬の市場規模も大きい。国連によれば,合衆国の違法薬物常用者は 5500 万人,その市場規模は 300 - 1500 億ドルだそうだ。現代の合衆国はかつての清朝のようになっているのかと驚かされる。古代ローマ帝国がゲルマン民族の移動により滅んだように,衰退するのか。

メキシコの麻薬カルテルの一つがメキシコ空挺部隊だそうだ。旧日本陸軍と同じ構造だろうか。共に持たざる国だ。

米陸軍は現在,英語が不自由なヒスパニック系の志願兵に依存している。古代ローマの傭兵と同じかもしれない。それとも合衆国はヒスパニックパワーを吸収して変容していくのか。西ローマ帝国の中心はローマからガリアが中心になり,フランク王国が成立して中世が始まった。合衆国の薬物汚染は楽観できないのではないか。トランプ大統領がG7の会議で安倍首相に 200 万人の違法メキシコ移民を送りつけてやると言った。白人男性貧困層のヒスパニックに対する嫌悪は戦前の排日と似たような感情なのかもしれない。日本の安全保障を考えたら,日系乗用車メーカがメキシコに工場を建設したのは大いなる間違いだったかも知れない。

合衆国自動車関税
かつて日本は日英同盟を失って孤立したように,日米同盟を失ってまた孤立するかもしれない。TPP11 と国連は気休めにしかならないが,掛け捨ての保険と思うしかあるまい。メキシコの自動車工場を廃棄して,カジノ自由化,合衆国農産物,兵器,医薬品の輸入を増やすくらいしか思いつかない。11月の中間選挙に合わせて,合衆国の自動車関税が発表される。日本の株式がどれだけ暴落するか。関税予告の際,マツダの株価下げ幅が最も大きく 5.2 % であった。今度の発表でどこまで下がるか。株とか債券は基本的に空売りで儲けるのが王道だ。

阿片交易と奴隷交易
日本の阿片政策と合衆国の奴隷交易を理解せずには,日米両国が驚異的な発展を遂げた理由はわからないかもしれない。戦後の高度成長は戦前の総動員体制の焼き直しであり,そのモデルは満州国であった。満州を支えていたのは日本の阿片政策だったのかもしれない。貧乏国の勃興には暗い側面,闇がつきものなのかもしれない。
毎日新聞記者だった岩見隆夫氏が非常に興味深い証言を採取している。証言の主は満州時代の岸の部下だった武藤富男だ。武藤は東条内閣が崩壊した直後の昭和19年7月、岸とともに満州を牛耳った「二キ三スケ」(東条英機、星野直樹、岸信介、鮎川義介、松岡洋右の語尾をとってこう言った)の一人、星野直樹を訪ねた。 〈その折、星野は武藤にこんなつぶやきをもらしている。 「岸は先物を買った」 「どういう意味ですか」 「東条内閣を岸がつぶしたということだ」 しかし、どうして先物買いになるかについて星野は語ろうとしなかった。 「戦後、再び星野さんに会ったとき、もう一度『先物を買ったというのは、岸さんが敗戦を予期していたということなのですか、それとも戦犯を免れるためという事まで考えて岸さんは東条内閣をつぶしたとあなたは見通したのですか』と問い質してみたのですが、相変わらず、星野さんは黙したまま答えてくれませんでした」 と武藤はいった〉(岩見隆夫『昭和の妖怪 岸信介』中公文庫)
中華民国の法幣が日本の円より強かったのは,国力の差を考えたら不思議だが,何の事はない。法幣は合衆国のレンドリースを介して米ドルとリンクしていたからだ。日本が大陸にのめり込んだのも,円が米ドルに対して価値が半減してしまったからだった。往時を回顧してか,昭和天皇は円高不況対策を奏上した所管大臣に対して,円の価値が上がり結構じゃないかと漏らしている。安倍黒田の円安誘導策は愚策である。

参考
2018/09/14

交換比と教室エアコン

交換比
アメリカ人は親しくなると,日本人と知りフィリッピンの植民地化の話をし始める。当時は航空兵器のない時代だ。アメリカ兵一人が殺されると,報復として交換比を宣言して現地民の虐殺を繰り返したそうだ。合衆国は交換比 Kill Ratio を極端に重要視する国と知った。ナチスドイツも交換比を定めて民間人を処刑した。日本は軍令がいい加減で,現場が適当に殺戮していた。ユーラシアを支配したモンゴルは官吏が一人殺害されると,オアシスの住民を全て殺戮したと伝えられる。

旧約聖書を読めば,アブラハムの末裔による町の撃ち殺し,さらに神による報復の話ばかりである。アメリカ人は日本人を多数殺したからこそ,フィリッピン人同様,おとなしくなったと信じている。日本を真の同盟国と見なす気はないようだ。WSJ が東京が北鮮に核攻撃されて,核報復するだろうかとの論説を掲げた。報復すれば,中国が参戦するからだろう。トルコと合衆国との外交はギクシャクしているけど,両国は戦術核共同運用国である。小野寺防衛相は米軍の戦術核持ち込みを是認すると表明したが,合衆国の反応は冷たかった。中国に配慮して極東に戦術核を配備するつもりはないのであろう。

日本もイスラエル同様,50個程度の戦術核を保有を検討すべきだろう。潜水艦発射巡航ミサイルに搭載して,空自制空権下の日本近海に潜ませておけばいい。陸上配備は先制核攻撃の恐れがある。現在,配備予定の高高度迎撃ミサイルよりは抑止が期待できる。レーダサイトおよび通信設備は真っ先に攻撃されるのでサイトを増やすしかないが,サイト建設運営費と巡航ミサイルの費用交換比が割りに合わない。トランプが再選されたら,NPT を脱退すればいいが,日本の指導者では核管理は無理か。

アメリカ人は Remember Pearl Harbor 標語に開戦したと,先生に教わったがウソだった。どうも Kill JAP が本当のようだ。合衆国の占領政策は実に巧妙だった。というか,日本の政官メディアによる馴化がスムーズだった。国民皆兵のない江戸システムに戻った。慶喜が幕末に描いた制度に似ているけど,過度の中央集権はどうにかならないものだろうか。

豊田公立小1熱中症死亡
政府が公立学校のエアコン設置を推進すると言う。また文科省および教育委員会が肥る。。。戦後 GHQ が一時期文部省を軍国主義の温床として廃止しようとしたが,日本人を統治するのに余りにも都合が良かったので生き残った。国鉄もそうだった。

酷暑の日ぐらい,休校にしたらどうだ。豊田市公立小1が熱中症で死んだ。愛知長野は管理教育で有名な県だ。皆頑張って世界に量産製品を輸出する県である。やはり,担任は保健室に連れていかなかったようだ。これだけだと鬼のような教師だが,学校のマニュアルを遵守したごく普通の教師だろう。このような環境に馴化してこそ過労死に耐える労働者が育つ。この教育システムはもともとは,兵隊にするためのものだった。学制と軍制は明治国家の両輪だった。

日本の画一初等教育システムは国民を不幸にする制度だ。下の写真はアーミッシュの小学校の様子だ。合衆国にも熱波寒波はある。アーミッシュの校内で児童が寒さ暑さで死亡するとは思えない。意外にも無粋なエアコン扇風機があり,ストーブは鋳物だろう。電気文明を享受している日本の公立小にエアコンがなく,電気自動車を忌避しているアーミッシュの教室にエアコンがあるとは。。。本質は思いやり,慈しみ,愛の精神だろう。わが市は電動自転車スポーツサイクルに累積7千万円の補助金を支給する一方,公立小のエアコン設置率は京都より良い程度だ。日本は雨にも負けず風にも負けずの辛抱忍耐を美徳とする文化だ。忍従して玉砕もする。一方,合衆国は徴兵制を施行していた時代でも良心的徴兵忌避を認めていた国だ。
Classroom.jpg 

ClassroomFan.jpg

親が学費を負担していた江戸期の寺子屋の方が良かったと思えてくる。明治の学制,戦後の教育委員会,日教組と改革されたようで,実際は無機質なソ連をも越えた不自由な教育システムが出来上がった。あの恐怖政治のソ連ですら,小学校選択の自由があった。私の子供は自由学校に通ったので整列をしらない。幕府が洋式歩兵隊創設で苦労したのが整列行進だった。明治の小学校はこれから始めた。私も覚えてる。とにかく並べさせられた。外国人が日本の大手スーパの整列入社式を Star Wars の帝国軍のようと驚いている。旧日本軍はなくなったけど,教育とりわけ高校野球,従業員の多い企業 労働組合に没個性画一が好まれた。旧軍にはさらに年次による私的制裁(リンチ)があった。現代の学校にはイジメとして活きている。PL 出身のマエケンは同校野球部について一年奴隷,二年兵隊,三年神様と表現していた。

私の通った新任の公立高校教師はお前らは親の人質,学校は少年院と同じと言ってのけた。彼は花の第4機動隊との闘争を語るような左翼だった。硬式野球部の監督になったのは,今思えば必然かなと思えてくる。

旧軍には兵卒を統制するために酷い懲罰房があった。現代の反省部屋とか教育部屋のルーツだ。これも日米両軍での違いが大きい。後日 あらためて書きたい。

米軍に対して一人一殺を掲げた沖縄の牛島将軍をはじめとする陸軍参謀本部はどうみてもバカだった。冷徹であったごく少数の高級佐官(今の課長クラス)が中央に復帰して,終戦への地ならししたのが最後の参謀総長梅津であった。彼は東條に左遷された高級参謀を呼び戻し,陛下にはもう戦えないと奏上するが,統帥部の長として継戦続行を主張していた。Kill Ratio をどこまで考えていたか。米軍は沖縄硫黄島の交換比低下を民間人の殺傷で補った。高級軍人の執筆した本を読むと,驚くほど空襲被害について言及がない。日本は戦中でも,総選挙を実施していた。東京大空襲,広島長崎の被害,中小都市を焼き払われても,恐らく翼賛勢力の勝利だったろう。北鮮のような国だった。

日本の都銀が大規模リストラを進めている。調べてはいないが,恐慌と戦後の混乱以来ではないか。戦後の高度成長を支えてきた融資モデルの終焉だ。戦前は軍事的選択の誤りにより,日本経済が崩壊したが,今回は自壊だろう。ちょっとした経済変調が大きな大変動を引き起こす。微分動作では全く説明がつかない。予兆を捉えるのは地震同様,困難だ。いかに日本システムを衰退させていくか。急激な崩壊を避けなければならない。都銀は破綻を避けるために痛みを甘受する。人口減少に合わせ,東京以外の地方全体をリストラする必要がある。リストラをしない地方は効率が下がり,淘汰されていくしかない。

合衆国では米中貿易紛争のあおりを受けて,農家資産が劣化している。借り入れが困難になる。日本のように農家は世襲とは限らないので,リタイアしようとしたら資産を処分しなければならない。日本は不自然なまでに都市部の地価が上昇を続けている。これを維持しない事には日本経済が回らないからだ。あらゆる政策が土地につながっていく。天平文化の時代,ヤマト王権が全土の土地を収用して以来,農地を巡る争いが日本史であった。

土地と通商を結ぶ都市。西欧の都市村の中心には教会が欠かせない。それに比べたら,日本の神社は貧弱なのもだ。以前,延暦寺が房総の村民に貸付を行っていた事を述べた。資本主義が生れる前史としての教会とか寺について考え始めた。日本の長期金利はゼロで,金利を禁止していた中世と同じだ。経済が停滞する筈だ。西欧中世が変革する契機となったのは教皇が呼びかけた聖いなる戦い十字軍とは実に皮肉だ。戦争,支配そして変革が生れる。へラクレイトスは万物は流転するとして,その原理を見抜いた。これをヘーゲルが弁証法,精神現象学,歴史哲学に普遍化した。その左派後継者がマルクスであった。

昨今のIT革命は何と戦争が伴わない。戦争がなくとも,内部変革が行われる異様な事態だ。日本の人口減少割合は異常である。過半の日本人は何とかなるだろうと楽観である。私も生きている間は,維持できると思い込んでいた。これって,考えたら経済恐慌の直前の状態と同じである。日本の歴史に革命はなかったけれど,地価の暴落が時代の節目に何回かあったらしい。調べてみるつもりだ。終戦直後,農地改革により農地はタダ同様に収用された。

戦争(闘争)は文明の母と言ったヘラクレイトスは修正だな。福音書にある終末観に基づくアメリカ人と世界観を有しない中国人との争いはどうなるのか。実権を振るう日本の課長クラスの官僚とごく少数の中国共産党官僚のどちらがヘボをしないか。多分,後者だろう。日本の衆議一致による官僚国策(太平洋戦争開戦は官僚衆議の結果だった)は中国に勝てないだろう。明治の元勲がいなくなると,日本は迷走し始めた。その契機はシベリア出兵だった。今も国策が迷走している。それでも国の経済規模が大きくなったので,失敗の許容範囲が広がった。しかし,時代錯誤の国策を止められないのも事実だ。国策失敗のリスクを下げるには,合衆国のように地方分権にすべきだろう。それには国の徴税権移譲が必要になる。これは明治体制の否定になるから,あり得ないのだろう。

土地信仰と宗教
元寇も米軍も,建前にしても武士と日本人は土地を守ると思って戦っていた。しかしその合衆国は領土を欲したわけでもなく植民地獲得のためでもなかった。大平洋を越えて米兵を駆り立てたのは何だったのか。聖戦だったのだろう。日本人に対する異様な敵愾心は恐ろしい。キリストの神に対して,日本のできのわるい現人神は余りにも非力だった。米軍占領下での抵抗運動は皆無であった。統治者は誰でも良かったのだろう。

合衆国のキリスト教社会は複雑で手に余る。天皇に該当する存在がない。トランプの強固な支持層である福音派はピューリタン,アナバプテスト,メノナイト,クエーカとかと異なり,合衆国で発生した。これは驚きだ。古代ユダヤ教のイエスを一派とする極めて小さな宗教集団ですら,イエスの兄弟であるペテロとそれ以外に分裂し,現代のキリスト教分裂に至っている。分裂している宗派が何故,八紘一宇の国家神道より強靭なのか。個性とか民主主義の理念に関係してくるのだろう。本来,キリスト教と民主主義は無関係である。合衆国だけの特異な現象だ。元寇に際して,鎌倉武士は天皇の下に戦ったのだろうか。全然,違うと思う。神国日本,「神風」を標榜したところで,ヤマト政権の天武天皇ですら,壬申の乱でも兵を指揮しなかった。動員の官符を発布しただけである。軍を指揮したのは東国出身の無名の土豪であった。

太平洋戦争に際して,天皇は開戦の詔勅を発したものの戦争は慣例通り当時の内閣に丸投げであった。当時の宰相東條は戦費の半分を中国戦線に振り向け,米軍の反攻はほとんど考えていなかったようだ。何と戦費の 1/4 だけで合衆国に不敗と豪語した。実に出来の悪い軍事官僚を戦争指導者に選んだものだ。山下奉文とか武藤章とか,よりまともな軍官僚がいたけれども,陸軍内部の政治力学は合衆国を侮る気風に満ちあふれていた。東條はいつから狂信的になったのだろうか。国民より皇室を大切にするのは本末転倒だろう。今,天皇尊崇の気運が高まっている。伊賀黒田庄の土地争いの歴史を読んでいる。やっと旧勢力から悪党と呼ばれた武士団が登場してきた。伊勢平氏である。その結末は天皇につながる寺社勢力の東大寺に敗北する。土豪地侍が土地を支配し領主化するのは応仁の乱以降である。

江戸期は天皇の影の薄い稀な時代であった。それも水戸史学が生れて偏狭な皇統史観が日本に荒れ狂う。近江の野洲川水系に江戸末期,大規模な一揆が起きた。庄屋層が公然と幕府検地に反抗した。公儀による恣意的な検地(課税)に抵抗した。検地は情実賄賂次第であった。西国雄藩が公権力に対抗するのに古色蒼然とした天皇しかなかったのだろう。

1940 年代の東條も風評芳しくない秘書官側近を重用して,さらには憲兵を恫喝に用いて民間人に不評だった。父も憲兵伍長が現場長室でふんぞりかえっていたと教えてくれた。戦後,パージによりその伍長は私の通った小学校近くに商店を営んでいた。恐怖政治が必要だったのだろう。人を信じるには信用が大切だ。信用を確固たるものにするため,どうも宗教が生れたらしい。日米両軍の違い,政治制度の違い,民主制度の違い,学校教育の違い,ありとあらゆる他人との人間関係に宗教の違いが反映しているのではないかと思う。

メノナイトらの農夫は耕起収穫に機械を拒否して6頭ないし8頭馬挽であった。江戸期の農夫のコストは馬の飼養よりも安価で,馬力から小作請負の人力耕起に変わった。庄屋層は多数の小作を使役した。収量の半分を収奪した。その庄屋層を公儀が収奪した。寺社勢力と朝廷は公儀に寄生していた。現代の下請け制度の元である。どこでどうなったのか,このシステムは八紘一宇となって朝鮮どころかシナと東南アジアに移植しようとした。シンガポールに捕虜を使役して昭南神社を建設した。カトリックが中南米に教会を建設したやり方と同じである。パラオにも南洋神社を創建したが,キリスト教のようには普及しなかった。神道は全く世界で普及しない。その理由は簡単だ。救済思想がないからだ。宮司は神棚に向かって神事を執り行い,信者に向かって語り掛ける事もない。シャーマニズムの段階に留まったままだ。天皇陛下も祝詞を唱えるだけで,その祭儀は私的なものである。皇祖神を祀っているという建前になっている。そして日本各地の神社を行幸して参拝を続けている。その例外が靖国神社である。不祥事を起こした会社を訪問見学をしないのと同じだろう。憲法改正したら,靖国への参拝も復活するだろうか。旧内務官僚(今の警察)は有事の戒厳令布告に抵抗した。沖縄戦は戦国期と大した違いがなかった。県民は徴発されて保護の対象にならなかった。本土決戦になっても,戒厳令はなかっただろうと思う。

どうも有事で戦死しても,自衛官の靖国合祀はないようだ。憲法改正による国軍創設,皇族による靖国参拝,その後のスケジュールはどうなるのだろう。ヒトが集団で社会を営むには何がしかの宗教が必要だ。宗教による信用システムが最もローコストらしい。

伊賀黒田荘の土地争いの本を読んでいて,宗教とりわけ墓制の変遷を知らないと畿内の歴史は見えてこないと思うようになった。祖先崇拝の中国人の墓は上海のような大都市だと高騰して大変らしい。共産党の総書記だった江沢民は故郷にそれは立派な祖廟を建設したらしい。墓制はなかなか変わるものではない。先代の鄧小平は散骨した。ある意味,毛沢東以上に真の革命家だったかもしれない。

東大寺が庄民の死後,墓について布教せずとも支配できたのは何故だろう。東大寺をお寺とみなすのが間違いなのかもしれない。東大寺は製鉄のセンタで大量の刀剣を中国に輸出していたのと関係してくるのだろう。鉄製農具を貸付て支配したのか。日本の鉄に関する良書はないのも痛い。今でも,人口の5%に満たない非武装農民を掌握統治できれば,日本国全体の統治が可能だ。これは良い事なのか悪い事なのか,わからない。農政=国政なのだろうと思う。有明海の水門は閉門する判決が出た。神国日本はデルタ地帯の水田を根本とする瑞穂の国である。稲作が宗教のレベルに達している。人口が急減する30年後の日本農業をどれだけ思い描けるか。3.11 のフクシマ危機に際して,地元の老いた神主が避難しなかった。その言い分は神が土地に土着しているからだった。

旧約出エジプト記はモーセを指導者として虐げられていたユダヤ人が逃げ出す物語である。エクソダスと命名されている。現代イスラエルの国号のエルとは神を意味し,神の人だ。古代ユダヤ人が離散し,農耕を始めた原日本人が土地に根を生やし,移動しなくなった。国譲りの神話と遷宮遷都をどう考えたらいいのだろう。フクシマの神は山の神に近いのだろうか。京都の神社には遠くイランを源流とする神を祀る神社もある。祇園祭りの祭神は牛頭大王である。古代ローマも異教の神を取り込み続け,ミトラスに至ってはキリスト教のライバルであった。古代ローマの国教がミトラ教になれば,キリスト教もイスラム教も世界宗教になりえず,古代ユダヤ教はどうなっただろうか。福音書はギリシャ語で執筆されたから,レバントでのヘレニズムの影響が強かったのだろう。エフェソスとかアテナイは女神を守護神とする地中海沿岸の都市国家であった。それがヤーウェを主神とする男神に代わる。

革新を続ける合衆国の God
2100 年前の惨めなガリラヤの大工の息子が祖法に帰れと説いた,異端者の一団がキリスト教として成立後,ミトラ教にも勝利し現代合衆国の地で,今でもその革新運動が続き,新しい宗教運動が生れている。

英語 God の語源はドイツ語だと Got となり,ゲルマン族が信仰していた。この言葉は印欧族まで遡れるらしい。アーリア人の源郷は黒海近辺のステップ,アナトリアとかいくつかの説がある。馬車と鉄器を携えヒンズークシを越えインドにも侵入した。その逆ルートがロマである。小麦栽培を知ったのは BC 5000 以上らしい。縄文人が秋田で稲を栽培したようなものか。古代シュメール王は馬車に乗って祭儀を執り行っていた。

以前,犂耕について触れた。江戸期のオランダ商館員は江戸への往還の際,犂耕のない日本農業を観察して Agriculture と認識せず園芸とみなした。人力耕起は農業ではないのだ。スウェーデンが麦作を開始するのは10世紀である。古代の西欧は小麦作地争奪の歴史だ。征服されると,耕作者が入れ替わる。中世になって,異民族の王が他民族を支配するようになった。彼ら支配者はキリスト教に改宗して,教会が強調する福音書ではなく,士師記を愛好した。現代合衆国で勢いのある福音派は聖書原理主義でもある。農業に携わらない福音派の合衆国市民が常に敵の存在を求め,アーミッシュとかメノナイトが農業を主たる生業として非戦を貫くのは奇妙な感じがする。弥生人が定着して,稲作を始め防衛のため環濠集落に住むようになったのと対照的である。

ある仏教徒がアメリカ人は無知で隣人以外に無関心だと言う。それでは神道仏教を信仰する日本人は隣人に関心があるだろうか。マスコミの垂れ流す世間に流されているだけのような気がする。イエスは古代ギリシャの学識は何も知らなかった。衆徒の家に上がり込み,パンをわけワインを飲む。社交好きのようだった。妻帯しているかどうかの記述はない。死海文書に残された義の教師とイエスは似ているけど,どうも違うようだ。禁欲はしていないからだ。ただクムラン集団は既成の宗教社会に背を向け,荒れ野で修道生活をした。イエスの祖法とは当然ながら,モーセの10戒と虐げるな,隣人を愛せである。

高校倫社でもすぐ10戒は学ぶ。エクソダスの途上,いくさびとがいなくなるとある。戦士が枯渇したのだろうか。合衆国のファンタジーあるいはSF物でも,異様な敵に対して戦士あるいは兵士が絶望的な抗戦あるいは撤退戦を繰り広げる。例えばマトリックス,宇宙空母キャラクティカ,ターミネータがある。聖書の歴史世界観のままである。朝鮮戦争とベトナム戦争は大きな交換比を得ながら,敵の政権を倒せなかった。背後に中ソがいたからだろう。中国を WTO に引き入れたものの貿易戦争を始めた。合衆国の論調はイラン敵視で染まっている。ブッシュ政権がイラクを打倒しなければ,こんな事態にならなかった。合衆国の全メディアが親イスラエルだからだろう。中東が平和だったのはサラセン帝国とオスマン時代くらいしかない。9.11 とイラクは関係がなかった。報復の相手として,ブレアが囁いた謀略にブッシュ政権は乗っかった。ブレアは引退後カソリックに改宗している。ブッシュは熱心な長老派である。米兵がイラク人の蔑称を口にしながら,キャンペーンが進んでいく。

合衆国が中国と和解したら,また日本人は JAP になる。イランイラク戦争当時,合衆国は親フセインだった。合衆国の対日リトマス試験紙は対朝鮮関係である。日本の独自外交は禁物である。また諜報機関もないのにできる筈もない。安全保障上,合衆国に追従するのが妥当だが,カジノまで造ってやる必要があったのか。在日米軍基地の価値が低下してやむを得ないのか。関西ローカル局の情報番組でキャスタがIRは大阪が一番最初ですというと,並んだコメンテータがニコニコしながらコメントする一方,その直後の中国取材トピックでは,深センでドロップアウトした若者に対して働かないのはけしからんと言っていた。ネットカフェで終日ビデオゲームをして過ごす中国の若者とIRでカジノをするだろう日本人とで何が違うのだろうか。当該放送局株主は たった 278 人だった。かつてホリエモンがフジ買収に乗り出す筈だ。情報番組は刷り込みと取り上げない事象から私のようなジジババを誘導をしていくのだろう。マスメディアを信用しないアメリカ人は SNS が大流行だ。まあ,気に入らなければ見なければいいだけか。

豊田小1熱中症死亡の後報が入ってこない。暗黙にマスコミが取り上げないのだろう。これから透けて見えるのは孤独な日本人である。組織社会があっても,温もりが感じられない。いまでも学校は兵舎であったかと思うと,寒々とする。
倫理とは、人間が人間として呼びかけられているものに応答することである。  応答を英語でresponseという。ここからresponsibilityという英語がある。 これを直訳すれば、「応答性」。神に応答し、隣人に応答するところに人間の人間らしさがあるので、 responsibilityはまさに人間の固有性を意味していて、倫理を語るときには必ずresponsibilityということも附随する。 たとえば教室にいる女子学生の足に犬が噛み付けば、犬にはreponsabilityは問われないが、わたしが噛み付けば、 わたしはその行為のresponsibilityを問われる。この英語を日本語で「責任」と訳すのが通常であるが、 これではresponsibilityの前提となっているものが抜け落ちていて、ただ「くびき」、 「重荷」の側面しか表していない。

参考