2018/02/12

DMM 電流計の高精度化

DC/DC コンバータの変換効率を測定する際,電流測定精度が隘路になった。Amazon で16ビット ADC が格安販売されていて,2セット4個を衝動買いした。

しかし電流を測定するにはシャント抵抗が必要になる。0.1Ωに100mA流して,電圧降下は 10mV である。共立とかでは1Ω以下はオンラインカタログに掲載していない。RS コンポーネントで検索したら,温度係数 50ppm  で以下がヒットした。単価 \34 で最小数量単位は 20pc である。確か送料は \600 くらいだ。
進工業 表面実装固定レジスタ
1W, 100mΩ, ±1% 
RS品番 134-6425

直列とか並列接続すれば,入手難な1Ω未満抵抗ができるので,20個でもいいかなと思う。精度は補正すれば何とかなるけど,温度変化は恒温炉がないのでどうしようもない。

最初,格安 DMM を壊してシャント抵抗を取り出そうと思ったが,大昔の抵抗は温度係数が良くないだろうと思い,止めた。検索したらTIがシャント抵抗内蔵のICを生産している。ストロベリーがそれをボード化している。精度は1%となっている。シャント抵抗値が小さいので大電流測定用だ。

検索しても,できあいの高精度デジタル電流計がないようなので,自作してもいいかな。最安の高精度 DMMは8万円する。手元にある DMM PC510 の等価内部抵抗は 50mA レンジだと,3.3Ωもある。

手元には1Ωのカーボンがあるので,これでトライしてみようかと思う。温度係数 50ppm の抵抗が個人で入手できるようになった。ただし形状がチップだ。3種の老眼鏡を使い分けているのでしんどい。ただ1個のための半田付けなら1時間かけてもペイするかな。

積層セラミックと電解コンを比較した DC/DC コンバータの変換効率測定結果をサイトにアップしています。

参考
2018/02/05

ユニバーサル基板はおもちゃ?

これまで実験基板はC基板を標準使用してきた。サンハヤトと秋月製は取付穴ピッチ寸法が同じで互換性がある。スイッチサイエンスは微妙に 1mm 異なる。どうせ違うなら数mmだと,穴をもう一個明ければいいが,ヤスリがけになる最悪の事態だ。私はヤスリの趣味はない。

部品が増えて搭載できなくなると,コネクタで複数のC基板を連結した。ノイズと基板のハンドリングを考えると,一枚物がいい。昔の医用画像診断装置の基板サイズはB4くらいであった。共立電子がスルーホールの格安基板を取り扱っている。寸法を尋ねたら,画像を参照してくれとの回答に呆れた。どうやって写真から穴径を判断しろと言うのか。2年前の担当者なら寸法を測ったり,ピンが適合するか現品で確認してくれたのだが,急速に従業員が劣化した。ビジネスモデルも変化したのだろう。

日米電子工作文化
Amazon だとユニバーサル基板はおもちゃに分類されている。共立に来る問い合わせも子供が多いのだろうか。念のため Amazon.com で検索したら,
Show results for
Industrial & Scientific
Tools & Home Improvement
Electronics
Automotive Parts & Accessories
Musical Instruments
Home & Kitchen
Office Products
分類はおもちゃではなかった。個人的にはこれが当たり前だと思うが,日本だと電子工作は子供の遊びなのだろう。

特異な鎌倉武士団
日本はかつて和魂洋才として西洋の技術を蔑視した伝統が今でも続いている。中国の洋務運動と同じ類だ。何せ,両国とも手を働かさない官僚が威張っているから仕方がない。大学でも,技官は事務官より低い位置づけだ。エクセルしかスキルのない事務官がなぜ技官より偉いのか。平安以来の根の深い問題だろう。今の警察官に該当し,弓と太刀を佩びた検非違使は身分が低かった。もうこの頃には,天皇は佩刀していなかったと思う。捕縛行為が卑賤職とは妙な感じだ。源氏もそうだった。しかし,彼らは朝鮮中国官僚とは異なり,武具を佩びた官僚(武官)にとどまらず,後に鎌倉武士となった。日本封建制の誕生である。武士団の誕生が後進地域の関東だったのは不思議である。朝廷の御料,牧場があったせいだろうか。年に一回,天皇臨席の馬ぞろえがあった。現代の軍事パレードである。武家の棟梁は騎乗だった。馬車文化のない日本で,騎馬武者が突如,現れた。それまでの国軍は歩兵主体であったから,実に奇妙である。何らかの社会変動があったのだろう。

エリザベス女王が騎乗した閲兵式には日本のような雑兵による口取りがいない。鎌倉室町期だけに騎馬騎射の武士が存在した。西欧の社会改革と軍制改革は同義だった。1953 年のエリザベス女王の閲兵は即位直後である。王(征夷大将軍)は若いというだけで,清新な感情を抱かせたのであろう。合衆国だと JFK だろうか。北の人達は若い指導者をどう思っているのか。病的なくらいの肥満である。軍制/社会改革を伴わない,目指す憲法改正は茶番である。それとも,東アジアは西欧と異なり,形式だけの改革か。それなら立派な中国憲法がお手本だな。英国は立憲君主制ですらない。それでも民主主義は機能している。

私は旧帝大出身の高校教師に理科を学んだが,実験を殆どしなかった。共立電子の従業員はその辺にある電子部品のリード線を挿すという思いつきが生れなかったのだろう。新世代の後輩によれば,共通一次世代にこれが共通するらしい。知人は知力と学歴は関係がないと言っていた。戦後はバカ教育の歴史であったのも確かだろう。戦前の陸士海兵と同じ教育に祖先帰りしたのだ。

不思議なピッチ不揃い
やはりユニバーサル基板は秋月からの購入が妥当か。日本の電子部品業界がユニバーサル基板の穴径情報なしで売る時代になったと思うと,日本の衰退はここまで来たのかと実感させられる。Amazon.com は穴径を表示している。合衆国はバカなようで当たり前だな。穴径を表示しない Amazon.co.jp と共立電子がおかしいと思わないのも購入対象が子供だろうか。子供はクレジットカードを持っていないから,それはないか。アマゾンのレビューをみるとピッチも不揃いで,DIP ICとかヘッダも挿入できないかもしれない。

明治天皇は若いのに騎乗しなかった。というより,公家と山県らが反対したのだろうか。将軍慶喜も騎馬姿のイメージがないけど,二条城から宮中への参内は輿ではなく騎乗だった。彼はなりたくて将軍になったのではなかった。鳥羽伏見では劣勢になると,大阪から逃亡した。この時点で幕府は終わった。幕府軍の砲兵主力はなんと鍋島藩と藤堂藩だった。彼らは寝返った。御三家に砲兵がなかったとはにわかに信じ難い。譜代筆頭の彦根藩は出兵を拒否し,西下する関西への兵糧(東軍輜重部隊)を阻止していた。補給を絶たれ,長期戦の不利を過大評価した。優勢な海軍力を活かす発想はなかったようだ。日本は海洋国家としての立国は何故か挫折する。小渕,大平,,,信長,義満,清盛。結局,排外主義,尊王攘夷が大勢を占める。半島大陸にのめり込むのはどうかな。個人的には安倍と慶喜がかぶる。実際,両者ともに尊王攘夷に近い。弱いリーダが尊王になるのだろうと思う。幕府は彦根と尾張に見限られ終った。自民安倍一強もそんな一面がある。地方から優れたリーダが出てきたら,瓦解するのではと思う。その先駆けが橋下だったのだろう。

参考
2018/01/29

ヒートシンク熱計算妥当性?

0Vからの電圧発生器に使用するトランジスタの熱抵抗は1.5W 以上の損失の場合,データシートを読むと,83 ℃/W になる。数W消費させるにはヒートシンクが必要になり,これまでは1mm厚の鉄板を使用していた。手持ちのヒートシンクがあるのでこれを使用しようと思ったが,データがない。表面積をノギスで測ってみた。
ThermalSink.jpg 
フィン側
30x2=60
11x4=44
12x4=48
11x2=22
4.6x2=9.2
           3.6
sum   186.8 mm     
   
部品側
15x2=30
4.8x2=9.6
4.8x2=9.6
5.6x2=11.2
          10.7
sum 51.5 mm

高さ 30mm だから 71.5 cmになった。鉄板の方は,切り欠けと穴を除き両面の面積は 20.6 cm2 である。単板の熱抵抗をTIのサイトにある図から読み取ると,鉄板とヒートシンクは 18 および 8℃/W になった。そんなバカな。。。ヒートシンクのカタログを手当たり次第検索して,ほぼ似た形状の物に出会った。それだと 12.5℃/W である。複雑な押し出しヒートシンクは見かけほど性能は良くない。経験則に合致している。

Thermal.png 

トランジスタパッケージ TO-220 のジャンクション熱抵抗は 5℃/W のようだ。雰囲気温度上限を50℃にすれば,許容熱損失は

Ploss = (150-50)/(5+2+12.5) = 5.7W

上記の設計では,トランジスタから雰囲気への直接放熱は熱抵抗が大きいので無視している。経験によれば,大きな放熱板を設置すればするほどトランジスタ単体からの直接放熱がチンチンとなり不安になる。アルミの熱伝導率は鉄の3倍にもなる。実際の放熱量は放熱板の温度分布を積分して求めなければならない。上図は熱伝導分布を加味していないだろうと思う。

放熱設計と実際の昇温を確かめながら,実験するつもりだ。平板にスポット熱源があると,理論的には2階の2次元偏微分方程式になる。矩形とか円板なら解けるだろう。温度勾配が発生して面積分すれば放熱量が計算できる。

参考
2018/01/26

0Vからの定電圧発生器改造失敗

昨年の大晦日に部屋に埋もれていた基板を引っ張り出して,動作チェックをした。
出力最大電圧 0.691V @ 2.21V (0.696 A) Load = 3Ω

零ボルトからの電圧発生器」の損失を少なくしようと,フィードバックをかけたら198kHz で発振し発熱が酷い。手元にある古い本に「単一電源で0Vまで」とあって,PNP トランジスタを GND に入れてあった。一度使った 2SA1056 と 2SA562 しかない。駆動電流が小さいけどやむを得ない。

動作せず,回路図をデジタル的に読んだら入力が逆接続だ。特性を計るため電圧を増大させていくと,DMM の指示値がパラパラ変化する。ベースエミッタ間の飽和電圧を越えると電流を遮断する保護回路のせいだった。設定電流を3倍にしたら大丈夫になった。DSO の COM を GND からベースエミッタ間電圧を監視するため移動した。別のCHはコレクタエミッタ間の電圧を計る。

出力電圧を DMM SD420C でも計った 2018-01-04 結果が,
DMM         PC510  P-16   SD420C Pc        
Output [V] 1.204  1.199  1.202     425mW
                1.204  1.206   1.200
                1.003  1.003   0.999
DSO の Measurement により Vce と Vbe 電圧から電流値を求めると,3.32V と 0.128A になり,コレクタ損失は 425mW となり最大定格 500mW に近い。

DMM の電流機能を確認してみた。設定電圧を SD420C にする。これには電流測定機能がない。

SD420C     PC510 [mA]  P-16 [mA]  Deviation [mA]
1.140V          53.1            52.46      -0.64
0.532V          25.05          24.83      -0.22
0.244V          11.40          11.41       0.01
94.3mV         4.86            4.82       -0.04

CVpnp.jpg 
出力最小限界は 0.1V。PC510 の電流確度は P-16 より良いと考えると,P-16 の電流測定は芳しくない。どちらもuAレンジがあるけど,レンジを切り替えると指示値が全く異なる。再現性はあるかもしれないが,内部抵抗が大きいせいだろう。後日 2018-01-16,トランジスタとヒートシンクを追加して 6000 カウント以上では,

          PC510      P-16 [mA]    Deviation
    6.35 6.3 -0.05
9.62 9.55 -0.07
67.3 66.7 -0.6
99.3 98.1 -1.2
101.4 100.4 -1

同様にuAレンジでも,
        PC510        P-16          Deviation
         983uA        989uA       5uA       
         637uA        641uA       4uA
        105.7uA      105.5uA     -0.2uA

以前の NPN でも損失は大きかった。入力電圧は一定であるから,出力電圧との差が大きければ損失も大きくなる。

やはり GND に素子を入れて COM が変わるのは何かと不都合だ。DSO はシングルエンドなのでどうしようもない。サイトに 0.5V 出力の発生器回路がある。高電圧が必要な FET を止めて設計したものの変更が多過ぎて止めた。加齢で半田付けに時間がかかるのだ。ICクリップでの電流回路は不安定でダメだ。ブレッドボードの方がましかもしれない。

課題
電流制限回路を止めて,抵抗負荷そのものを代替とする。不慮の短絡はトランジスタ交換とする。
発熱を回避するため入力電圧を下げ,3V3 をトライする。目標は 0.8V 出力時,0.4A だ。ヒートシンクが必要になるかもしれない。

感想
電子部品入手コスト(送料)が上がる一方だ。多分,中台韓の方が入手が容易ではないか。ネット情報だと,あの広大な合衆国の電子部品価格が安い。恐らく郵政民営化の不徹底のせいだろう。21世紀にもなって LPG ボンベを車で配送しているような国だから,これもどうしようもない。流通とか交流に関心がないせいだろう。単価15円,数グラムの電子部品の送料が $3 相当だ。日本はクレイジーだ。

合衆国郵政公社の郵送料安さの秘密のひとつが,社員が退役軍人の職場でもあるからだ。アフガンイラクに派兵された陸軍兵士が除隊して,国に帰り余生を郵政公社で働く。田舎はベテランとして扱う。復員兵士の日には,小学校に出向き,孫の世代に戦争の話をする。ボランティアとは志願兵の意味だ。日本郵政にはそんな精神はなく,旧来の官の意識が残っているのだろうか。自衛隊も官兵そのものだし,国の姿が変わらないのも事実だ。

以前のトランジスタ 2SD553 では1A流せたが。新規の部品が必要になってしまった。発振した際,フィードバックの適切性を考え,抵抗負荷を大きくして実験を継続していれば,こんなけったいな結論にならなかったかもしれない。PNP トランジスタとOPアンプの習得と思えばいいか。工業高校,高専出身者ならこんな事は当たり前なのだろうけど。

参考
OPアンプ回路の設計 p141
2018/01/24

DC/DC コンバータ変換効率測定検討

ポンプアップ キャパシタを積層セラミックと電解コンデンサではどれほど違うのか,変換効率はどれほどなのか測定しようと思う。

キャパシタ2種,出力電流4値,入力電圧5値とすると40回測定する事になる。

測定誤差を検討する。電力は電圧Vと電流Iの積だ。電力Pは,
P = VI

全微分すると,
dP = VdI + IdV
dP/P = dI/I + dV/V

従って,電力の測定誤差は電流値と電圧の誤差の和になる。

何かと DSO を DMM 代わりに使用しているけど,DSO のDC確度は3%と良くない。個人的には再現性のあるデータだけれども,DSO を使う限り絶対誤差はどうしようもない。DSO を止めて DMM を使用する。手元に3台の DMM がある。1台足りない。ADC 内蔵の使えるマイコンが2つあるけど,配線変更とプログラムを書き換えなければならない。出力電流測定を省く手もあるが,抵抗負荷は発熱させると抵抗値が変わるので出力電流をモニタした方がいいだろう。中学校の理科実験で教わったように電圧測定クリップをつなぎ替えるか。

入力電力誤差 PC510 + SD-420C 1.5%
出力電力誤差 P-16   + SD-420C 3.3%

DMM P-16 の電流確度が測定系のネックだ。実測すると,予測と異なった点もあったが,新しい知見も得た。測定データをまとめてアップするつもりだ。

手持ち DMM 確度
PC510     0.2% 電流
P-16       2.0%  電流
SD-420C 1.3%  電圧

参考