2015/08/21

庭師,園芸作業者 34位

DOL のランキングをみて,なるほどなと思う職種もあれば,意外な職種もある。9位までは,日本の方が自動化が進んでいる職種もある。8位の梱包機械は日本は輸出するくらい進んでいる。10位の大型トラックの場合,コマツが生産する鉱山向けは既に無人だ。13位の上級公務員の市場はコックより大きいのに驚かされる。合衆国は実務をしない上級公務員大国でもある。建物の簡単な補修係とは何だろう。清掃とか塗装でないとすると,配管工の事か。配管メンテナンスの自動化ニーズは大きく,30年以上研究されているが,まともな物がいまだにない。任天堂のマリオのようにはならないだろう。自動車の整備は自動化できても,板金修理の自動化は難しいだろう。28位の食器洗いはファミレスでは導入済みだが,我が家の食器洗い機は壊れて,手洗いに退化した(浴槽洗いも私の担当)。郵便集配は,郵便市場そのものがなくなる。昔の郵政省の郵便番号自動認識は日本AI 研究実用化の嚆矢だった。製造は官需の東芝。

庭師,園芸従事者の市場規模はローン審査担当者と同じ。合衆国民は多額のローンを抱えている。日本だと,国民は借金を余りしないけど,政府のローン(国債)償還は絶望的。唯一の解決はインフレ課税しかない。

「リフト付きのトラック」とはクレーン車の事だろう。変な訳だ。それとも,フォークリフトの事か。

ランキングに出てこなかった職種は農民,兵士,医師および教師だ。ロボット化が進むとされる軍事革命でも兵士の職業は奪われないのか。これからは,ロボットを整備補修したりする仕事が激増するのだろう。

合衆国の庭師の仕事のメインは芝生だ。芝刈りの自動化はさほど困難ではないだろう。樹木は日本のようにトリミングしない。園芸従事者は主にヒスパニック系不法移民の職業だ。日本だと政府管掌外国人研修員に相当する。彼らは,一般に低賃金なので自動機を市場投入する企業は出てこないだろう。装置を製造してもヒトと競争できない。ただ,産業革命の織機のように,効率が桁違いに向上すれば,ヒトを代替するだろうが。

園芸は稲などに比べると,はるかに労働集約だ。人口が減る一方なので,花市場規模も縮小する。外国人研修員を増やすか,道具とかシステムを改善して労働効率を上げるか。一番いいのは商品単価を上げられればいいが,米のように政府の統制がない。自動車産業の場合,外国人労働力が欠かせない。衰退産業と言われる日本の繊維産業も外国人が織工になっている。日本の防衛も在日米軍(外国人)が担っている。在日米軍兵士は基本的に,軍属を除けば合衆国籍だ。

園芸産業も外国人労働力が当たり前になるだろう。ちなみに米軍兵士と自衛隊員のコストを比較すると,圧倒的に米軍が安上がりだ。米軍は即応能力が高いし,原発の危機即応チームもある。自衛隊の医療防疫部隊も危機管理が甘い。合衆国のようにエボラ危機の際,派兵できなかった。海自の輸送艦は 3.11 の際,北海道の陸自を東北に揚陸できなかった。空自は水浸しの F-2 対地支援戦闘機の水洗い整備ができなかった。陸自は摸擬銃で訓練する兵隊ゴッコのレベルだ。自衛隊は李朝時代の朝鮮官兵に似ている。エボラ発症国に医療部隊を派遣したのは,北欧カナダスイスのような小国だった。どこも防衛費は日本に比べはるかに少ない。人道に対する使命感は自衛隊には皆無だろう。立派な道具装置設備(兵器装備)があっても応用する力がない。東電と同じだな。お役人が兵隊をしているのだから,仕方がない。自衛隊は狼が来たよと知らせる番犬くらいだろうか。李朝の宗主国は清だった。現代日本の宗主国が合衆国であろうとも,人道精神を体得していない日本の軍事官僚より,合衆国司令官の方が安全だろう。

3.11 危機の際の,官房長官と米国大使の応酬をみれば,どちらが国民を心配していたかわかった。

人道(ヒューマニズム)の考えは,結局日本に根付かなかった。ドイツ人は人道の罪で裁かれたのを悔い改めたけど,世界宗教が身に付かなかった日本人は,道徳的に恥じる事はなかった。たかが人道,されど人道か。人道精神のない自衛隊国家は恐ろしい。隣国はそんな国ばかりだ。気をつけよう。彼らは報復の怖れがないと,簡単に核兵器を使用するだろう。日本の平和は合衆国の「核」が担保しているのだ。

昔,貧しい日本の農民は農園労働者としてハワイに渡った。米本土では野菜栽培に従事し,やがて洗濯業,庭師に従事するようになった。当時,庭師はイタリア系とか貧しい欧州系移民の仕事だったので,白人と競合するようになり,排日はカリフォルニアの公立小学校の日本人子弟の就学拒否から始まった。日本も,ようやく外国人労働力を受け入れる時代が来た。古代の渡来人以来だ。関西人の遺伝子を分析すると,関東九州の日本人より朝鮮人との近隣関係が近い。

江戸期は極端な人余りの時代だった。小作農経費は馬の飼養より安価だった。明治昭和になっても,その傾向は変わらず,多額の教育費をかけた大学生を特攻兵として送り出した。ヒトの浪費の傾向は昨今のブラック企業でも見受けられるようだ。兵役とか労働に対する考え方が欧米とは異なるのであろう。といっても,近代市民(暴力)革命が起きたのは西欧だけだ。間引きが常態化していた江戸期とかポリネシアは平和だった。自然に人口が減るのは平和の象徴だ。中国も産児制限により,人口圧力に起因する暴力革命(王朝交代)を避けようとしている。韓国も高齢化して,そのうち おとなしくなるだろう。ただ,前提がある。合衆国の繁栄がなくなると,東アジアは日本が満州事変を引き起こしたように,なんらかの衝突が起きる。その引き金となる可能性が高いのは北朝鮮の混乱だ。

北朝鮮の安価良質な労働力の争奪戦が始まる。

参考
機械が人の仕事を奪う 合衆国
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