2015/10/02

国内石油備蓄とパイプライン

合衆国の石油備蓄は7億バレル 700Mbbl だそうだ。検索すると,日本の備蓄は 8,070万kl 508Mbbl だ。民間借上タンク位置図を眺めながら有事になると,これら備蓄タンクを防衛するのにどれだけの空軍力がいるのだろうと思う。日本の備蓄タンクは地上に設置されている。

第二次世界大戦時,USAAF(米陸軍航空隊)はドイツの石油精製基地と戦闘機工場の破壊を最優先して,ドイツ空軍(ルフトバッフェ)との長期間に渡る戦闘で大きな犠牲を払った。対日戦では,戦闘機工場破壊を目指したものの空爆はうまくいかず,米艦載機が中島の飛行機工場(武蔵野,宇都宮)を破壊してしまった。B-29 が陸海軍の石油精製工場を破壊した頃には,原油そのものの在庫がなかった。

B-29 の開発費は原爆より高価だったけど,その効果は都市を焼き払うのに限定されていた。日本への原爆使用は原爆開発に対する納税者対策よりも,巨額 B-29 経費の言い訳だった。東京大空襲に使用された焼夷弾は日本の民家を燃やすために特化して開発された兵器だった。その研究開発は対日戦前に終えていた。その当時は B-29 は存在しないから,B-17 とか B-24 で中国を基地として爆撃する計画だったのだろう。

中露韓の対日戦計画だと潜水艦からの巡航ミサイルで,これらの備蓄基地を叩くだろうから,日本は巡航ミサイルを探知するため常時,早期警戒機を飛ばさなければならない。警戒機を護衛する戦闘機も要る。日本の戦争計画だと,どれだけ備蓄基地が破壊されると想定しているのだろうか。やはり,原発は必要だろう。イージス艦は海面を飛行する巡航ミサイル探知に無力だ。日本の防衛はチグハグだ。何を守るべきなのか,考えていないのだろう。戦前は陸海軍バラバラだった。今でも陸自海自空自かってに予算を獲得しているのだろう。

南洋からの原油が途絶えても,国内炭があったら,石炭火力の省電は太平洋戦争末期でも動いていた。現在の火力発電の石炭LNGはほぼ全量海外からの輸入だ。日米安保が日本のエネルギ保全にさして有効でないというか,合衆国は日本のエネルギ安全保障に関心がない。戦時内閣が終戦決意のダメ押ししたのは原爆投下ではなく,ソ連参戦と米海軍による青函連絡船の壊滅だった。北海道からの石炭と食糧輸送を断たれたからだった。

今も昔も日本の安全保障は食糧とエネルギだ。日本は中央集権国家なのに本土を縦断するガスパイプラインすらない。ドイツとか合衆国は連邦ながら,ガスパイプラインと高速道路が網の目のように発達している。規制があるから発達しないのだろうか。そうとも思えない。やはり,江戸期来の自給自足を旨とする国民性だろう。

地産地消を推進していったら,人口減少もあり大半の県に未来はない。地方を維持するにはコストの安いネットワークが欠かせない。物産と人の移動に制約が強まれば,衰退の一途だろう。

参考
中国は戦略石油備蓄の積み増しを続けられるのか
基礎情報:我が国の石油・石油ガス備蓄
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