2015/10/07

OPアンプの出力クランプとトランジスタベース電流計算

OPアンプの出力の後段にトランジスタを取り付ける。OPアンプの電源は6Vを予定していて,コンパレータとして使用すると,出力がトランジスタのベース エミッタ間の絶対最大電圧5Vを越える可能性がある。本によれば,出力をツェナダイオードで GND にクランプするか,入力と出力の間に挿入する方法が示されている。試してみると,どちらも確かにクランプされるが,肝心の駆動電流が取り出せない。ツェナダイオードの性質を考えれば当然だと思う。

実験途中に,ためしにベースに5Vを印加したら,ほんのり臭いを発生させて臨終になった。トランジスタを交換して,本回路のとき取り外す必要があるけど2本の抵抗 510Ω で電源を,一時的にベースを電源電圧の中位に固定した。以下の図は電源電圧を変化させて,トランジスタのベース電圧がどのように変るか測定した。本来ならベース抵抗を付けてベース電流を測定すべきなのだろうけど,面倒で省いた。抵抗だけの回路なら線形に変化するはずだが,半導体の非線形性のため飽和曲線となっている。キルヒホッフ則により,ベース電流を計算すると,8.56mA @ 6V, 1.11mA @2V となった。2SC1815 の直流増幅率は70以上あるので,仮のドライバを用いて 2SJ240 のゲートを駆動するのに十分だ。

Charger.png

参考
OPアンプ回路の設計 p193 - p194
トランジスタ回路の基本設計法
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