2018/04/30

通信と補給とオスプレイ輸送商船

オスプレイを運んできた船が気になり検索したら,2万トンを超える合衆国自動車運搬船だった。戦時中の日本戦時標準油槽船が1万トンだった。いかに当時の石油消費量が少ないとは言え,なぜ小載荷量にしたのか。小さいと輸送効率が落ちる。港湾設備とか,いろいろ問題があったにしても,何につけても小さい物を好んだ。例外は戦艦大和である。

2次大戦時のフランス陸軍通信
仏軍は師団と軍団との間に無線通信すらなかったそうだ。一方,独軍はエニグマ暗号無線を使用していた。日本軍の場合も各師団はスケジュールに合わせて移動し,戦闘行動に移る事になっていた。無線は軍と上級司令部との連絡くらいだった。一方,米海兵は中隊長レベルで無線が配備され,上級部隊に砲撃支援をした。ガダルカナルで夜襲白兵突撃したのは,白昼だと頭上から迫撃砲弾が降ってきたからだった。 

日本の軍事費はGDPの約1%。武装中立のスイスはたった 0.8% 程度しかない。スイスは対戦車歩兵火器を 13540 門保有している。陸自はネットでの資料がなく,どうもパンツァーファウストが 310 門しかないようだ。確か,陸自の前身の保安隊の主要装備が米軍供与のバズーカだったのが,祖先がえりで歩兵携行対戦車火器を陸自は必要としないようだ。高価な武装ヘリで装甲車両を撃破するつもりなのだろうか。

ちなみにドイツ軍の西部電撃戦の移動速度は睡眠休憩補給を含め毎時 1km 強だった。英仏軍はそれ以下だったという事だ。

九州本土決戦
県民を徴用して機動道路の建設は間に合わないし,移動手段の軍馬の供給にも事欠き,しかも兵士が軍馬を取り扱えない。日本陸軍西部軍管区は米軍の上陸にお手上げだったのだろう。その最中に九帝大捕虜生体解剖事件が起きた。熊本からの機動,小倉からの主力を移動している間に,川内を占拠されたらおしまいだ。日中は爆弾とロケット砲を抱えた米戦闘機が徘徊しているので,夜間のみの行軍となる。鉄道も破壊されるから徒歩だろう。海岸は駆逐艦と魚雷艇で封鎖される。下手に海岸沿いを移動したりすると,米軍の舟艇機動で側面背後をつかれる恐れもあっただろう。糧道を絶たれ,霧島山系に撤退した残兵は山道を敗走か。それとも,参謀本部は西部軍管区に補給はしないと告げているから,適当に玉砕しろという事だったのだろうか。補給は関東優先になったのだろう。中国に派遣している大量の軍隊は本土決戦に何の寄与もしなかったというか,資材を食いつぶしていただけだろう。こんな馬鹿げた戦争を幼年士官学校,陸士,陸大を経た陸軍軍官僚が実施していた。

そんななか,首相を退いた東條は,天皇に国民は敢闘精神が欠けていると奏上した。官僚とは不思議なもので,自己の誤りを認識できない性質がある。今,政府は GDP 600 兆円を掲げて予算編成をする事になるのだろう。人口が減るのだから,GDP も減るのは当たり前だ。そんな事も認められないのは,戦前に戦線を拡大し続けた陸軍と同じだろう。あの広い満州は3週間でソ連の手に落ちた。ソ連軍は迂回につぐ迂回で進撃した。

大量の下書きが消失判明 2017-06-20

ロシア陸軍どころか,韓国海兵揚陸戦車の阻止も現況装備だと不可能だろう。米軍から大量供与されたバズーカの体験は活かされなかったようだ。ヒトラーがパンツァーファウスト製造のため,図面どころか技師まで潜水艦で派遣するほどの兵器ではあったが,日本陸軍は関心を示さなかった。その一方,本土決戦では対戦車地雷を抱えて突っ込む訓練が歩兵に課された。何か変な陸軍である。現代の自衛隊も大差ないのは悲劇なのか。使い捨ての対戦車兵器がたったの 310 門。どうやって陸自普通科は中国ロシア軍戦車と戦闘するつもりなのだろう。敵戦車を米軍にまかせるつもりなら,それはそれで筋が通る。それとも,歩兵の敵戦車肉薄攻撃が復活するのだろうか。官軍はいかに兵を使い捨てにする伝統を重んじるか,実に興味深い。憲法改正前に,いくらでもやる事があるだろう。ガダルカナルの頃と本質は変わらない。

大戦間期のフランス陸軍のように,自己変革できない国家は戦争に負ける。戦争に負けても,国家改造に成功する場合もある。日本の民主化,農地改革は合衆国に敗けて可能になった。対馬沖縄を取られるようでないと,改革は無理かもしれない。

結論
オスプレイは分類が輸送機ながら,太平洋自力フェリーもままならない。航空力学的にはヘリコプタよりも不安定だ。信頼性は低い。太平洋戦争当時,日米両軍は戦闘機のフェリーを空母に依存していた。ミッドウェーで4隻の空母を失った日本軍は陸軍戦闘機のラバウルまでの洋上長躯フェリーを試みたが1/3を失った。ハワイから洋上飛行フェリーできたのは米陸軍の P-38 と P-47 だけだった。現代米空軍戦闘機はアラスカから三沢まで一気にフェリーできるが,オスプレイはそうはいかない。使い出はヘリコプタよりも良くないかもしれない。気象条件が合致しなければ出撃できない。

太平洋戦争期,米海軍は早々と正規空母の建造を中止したが最後まで護衛空母の建造を続けていた。海自はどんな艦種を整備しなければならないのか。もう南シナ海方面の制海権は無理だろう(中東の油は入ってこない)。北米航路帯の確保が最優先だろう。

陸自の歩兵対戦車火器 310 門はガセと信じたい。それとも,闇市場で北朝鮮中国製 RPG を購入するつもりなのだろうか。それはそれで筋が通る。戦国幕末の日本人は朝鮮中国のような官兵にみられるような偏見なしに火器を自在に購入した。

参考
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