樺太天然ガス事情と岡崎製作所の蓄電
耳ざわりのいい脱原発も大衆に迎合した識者学者記者が多い。太陽光発電が過度になると,瞬間停電が増えるだろう。太陽光発電のソーラパネルが例えば,工場で使用するような溶接機,電機機関車モータの突入電流に応答するとは到底思えない。ピーク電流が流れるときの消費電力を賄えるように急に太陽光強度増加はあり得ないからだ。事業者はインバータの応答で消費者を騙そうとしている。いくら自動車の変速機の効率が良くても,軽自動車のエンジンでバスを動かすのは無理だろう。
実際,遊休地を保有するJRとか鉄鋼さらにルネサスのような工場が太陽光発電を動力として使用しているとは聞かない。そんな信頼性の低い電源は使えないだろう。最近,リコーが代替エネルギーに切り替えると宣言した。事務機の製造は射出成型機,プレス機など消費電力変動の大きい工作機械が必要だ。もう事務機がなくなるとの意味と理解していいのだろう。一方,ロイタによれば三菱自工は太陽発電と電池による蓄電を計画している。大量の自動車用廃棄畜電池の再利用にもなる。
三菱自が設置する太陽光発電設備は19年10月に着工、20年5月に稼働する予定。初期設置容量は約3MW(年間発電量:3GWh)だが、順次、追加増強して再生可能エネルギーの発電量を増やす。発電した電力は三菱自が岡崎製作所で使用し、電動車をより低炭素・クリーンに生産できる環境を整える。また、蓄電システムは20年度中に導入する計画で、岡崎製作所で生産、販売した「アウトランダーPHEV」のリユース電池を活用した最大1MWh容量のシステムを構築し実証する見込み。これら太陽光発電設備および蓄電システムにより、二酸化炭素排出量を削減すると共に、電力消費のピークカットを実現する。また、三菱商および三菱商事パワーでは、将来的にVPP(バーチャルパワープラント)として蓄電システムを活用することも検討、地域の電力供給系統の安定化への寄与を目指すとしている。
太陽光発電に依存するという決断は産業化社会をやめるという事だ。昔はやったヒッピー文化の「ラブアンドピース」あるいは一世を風靡したタコツボ左翼の反戦平和運動と大した違いがないなと思う。昔の日本社会党委員長は中国訪問したら,合衆国は日中共同の敵とコミュニケを発表したり,また中曽根首相は日本は不沈空母とレーガンに媚びを売った。冷戦構造が日本を大きく経済発展させたが,ベルリンの壁崩壊後はさっぱりだ。日本の経済社会構造は 1940 年体制のままなのだろう。天皇制賛美報道をみると,戦前どころか明治のまんまだ。主権在民はどこの国の事なのだろうか。建前だけなのだろう。安倍首相は日本国憲法前文を削除する。結局,日本は中国同様,人民主権による西欧近代革命精神は根付かなかった。国民国家の精神も怪しい。家人がまた,アメリカに憲法を造ってもらえばいいと言った。そんな手があったかと思う。一理あると思う。
欧州の緑の党が成立し得るのは買電が可能だからだ。ドイツはポーランドとかチェコからの安価な石炭火力電力を買っている。日本は韓国とかロシアから電力を買いたくても周りは海だ。せめてガスパイプラインを北海道に敷設して安価なエネルギを道民に供給したら,国庫負担になっている北海道への大金交付を減らせると思う。その道民が反原発,反パイプラインらしい。その中心は道新か。どこの国でも辺境は金食い虫だ。北海道だけでも負担なのに,北方4島が返還されたら,借金まみれの国にどれだけの国庫が必要か。それでも戦争するよりはマシだが。
このLNG施設、実はロシア広しといえど、ここにしかなく、日本に最も近いLNG基地なのです。中東からLNGを船で運ぶと約20日、しかしサハリンからだと3日で着くというので、コストも時間もかけずに運ぶことができるというメリットがあります。
2009年から始まったLNG生産。今では年間約1000万トンを生産し、その7割が日本向け。冒頭説明したように日本のLNG需要の約10%をまかなっているのです。
ロイターと日経によれば,
南シナ海には豊富な石油・ガス資源が埋蔵しているとみられる。米エネルギー情報局(EIA)は、石油の埋蔵量が110億バレル、ガスの埋蔵量が190兆立方フィートに上る可能性があると推計している
国際原子力機関(IAEA)によると、12年の世界の原子力による発電量は2346テラワット時。これが20年には最大3790テラワット時になり、30年には5689テラワット時になる。伸びが大きいのが新興国で東欧では2倍超、中南米では約4倍になる見通し。足元ではブラジルやアルゼンチン、サウジアラビアなどで計画の具体化が進んでいる。 時事通信 ガスの供給価格は公表されていないが、フィッチ・レーティングスは1000立方メートル当たり350ドル超(約3万5600円)と予想。13年の西欧地域向けガスの価格は同378ドル(約3万8000円)だった。 しかし、ロシアの大手民間銀行 Alfa Bankのアナリストは、新規ガス田の開発に550億ドル(約5兆6000億円)程度かかる見込みを考慮すると、採算が取れるのは同440ドル(約4万4800円)程度と指摘している。開発コストについては、約半分を中国側が出資するとみられている ガスエネルギー新聞 中国国営石油天然ガス会社CNPCは21日、ロシア国営ガス会社ガスプロムから天然ガス年380億m3をパイプラインで購入する長期契約(期間30年間)を結んだ。 これは日本のLNG年間輸入量の約35%に当たる。中国がロシアからパイプラインガスを購入するのは初めて。販売価格は非公表ながら情報を総合的に判断すると、百万BTU(英国熱量単位)当たり10㌦前後で決着したと見られる。この価格はドイツの輸入価格と同水準で、日本の輸入価格を4割下回る。極東アジアにおける今後のLNG契約交渉に影響を与えるのは必至で、アジアプレミアム解消の契機になると期待される。
参考
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