2016/02/13

中国化工とモンサント

農薬と神経ガス兵器に本質的な違いはない。合衆国政府はISの化学兵器(毒ガス)について憂慮しているのに,米中の世界最大規模の農薬メーカの提携に同意しているのは何故か。

毒ガスは貧者の兵器と呼ばれ,日本陸軍は瀬戸内海の島で製造し,中国で使用したところ合衆国が外交ルートを通じて日本政府に警告した結果,東條首相はその使用を止めさせた。日本軍は絶望的な対米戦をしながらも,報復が怖くて対米戦では使用に至らなかった。用心深い米軍は沖縄侵攻の際,毒ガス兵器を用意して来襲した。その他に大量の殺虫剤も持参した。沖縄に上陸して,まずした事は蚊を駆除する農薬の空中散布であった。日本人は戦後,DDT と BHC を知った。

農薬は容易に毒ガス兵器製造に転用されるため,日本の農薬研究および工場は CIA の監視対象だ。連邦議会は中国製通信ネットワーク製品に神経をとがらせるのに,中国の化学兵器に関して関心が薄いようだ。

第二次世界大戦時のドイツ兵は腰に丸い筒を下げている。この中には防毒マスクが入っている。ドイツが対ソ戦で劣勢になった頃,駐独大使の大島中将が何故,毒ガス兵器を使用しないのかとヒトラーに尋ねると,「報復が怖い」と話したそうだ。この内容を日本本国に伝えたが,その暗号は連合軍に解読されていた。米英は日本からもドイツ情報を得ていた。

米中対立は日本のマスコミが囃し立てるほど深刻ではない。むしろウィンウィンの関係を目指していると見た方がいいのではないか。合衆国の巨大企業にとり,中国の潜在的かつ巨大な市場は大きな魅力だ。マイクロソフトの対日対中姿勢をみればわかる。フォードは日本から完全撤退し,中国に傾注する。中国政府も Xbox を解禁した。

日本は中国と合衆国の中間位置にある。ペリー提督が日本にやって来たのも,中国への足場だった。それなりに日本は存在感を示せるだろう。

参考
5兆円強でスイスの農薬大手を買収する狙いとは
ISIS have used chemical weapons and can make their own chlorine and mustard gas, warns CIA director
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