2016/03/15

劣化した充電池に充電するには

劣化した NiCd 充電池を自製した充電器を用いると性能が復活した。これまでは,定電圧発生器もしくは100円充電器を使用して充電し,デジカメに使用すると最初から警告表示が出て,せいぜい1回もしくは2回の撮影くらいだったのが,使用に耐えるほどに回復した。定電流充電回路によるものだろうか。しかしながら,課題がある。

USB 変換 DIO によるタイマ
過充電防止機能を付けた充電回路を2回路製作して,いざ充電し始めると,2つの回路特性が随分,異なる。大して意味のない保護回路の抵抗値まで共通にしたが,変わらない。定電流と定電圧回路をシリーズにすると,殆ど電流が流れなくなる。変則的な制御はたまたま動いたのであろう。

検索したら,タイマ制御が普通のようだ。ダイソーNiMH充電器をDC定電圧充電に改造した例がある。USB2.0 と認識し得ないので消費電流は 100mA までなので 40mA がくらいが妥当だ。充電池電圧が上昇すると,抵抗を流れる電流が低下する効果はあるけど,過充電が実際に防止されるかどうかわからない。元来の方式は間欠充電だったから,充電地の劣化は早いかもしれない。その反面,発熱デューティは極端に低いので安全だ。

どの家にも昔のタイマがあるだろうと思う。これを使うか,以前提案した PLC のタイマ機能を使うか。しかし,たかが充電池のために高価な PLC を使うのもどうかと思う。秋月電子が USB 接続の DIO 制御パーツを販売している。これを使えば,PCのタイマ機能が使える。しかも極めて正確だ。

ポリスイッチが 350mA となっており,USB2.0 対応だから,PCがこのデバイスを 2.0 と認識してくれるだろう。DO の後段に FET を接続すれば,バイポーラトランジスタと異なり絶縁性が高いので逆流防止のダイオードも不要だ。ダイオードの損失は意外と大きく,直流回路に使用すべきではない。

コンパレータを搭載して,この出力を DI に入力すればPCが充電池電圧の監視もできる。

手持ちの電子部品を,2種類の老眼鏡かけかえながらルーペを使って半田付けして製作するよりは,頭はボケているけどプログラムをした方が確実に使用目的に沿った物ができるだろう。

バカチョン兵器
日米の軍事識者が中国の兵器が遅れていると指摘するが,実際のところどうなのか。太平洋戦争緒戦時,米陸海軍は日本海軍の航空技量に驚いた。まさか,日本海軍が6隻の空母を集中運用する能力があるとは思っていなかった。というか,集中運用されて,米海軍は驚いたのが実状だろう。要するに日本海軍を見くびっていた。それと同様の事態になる恐れはないか。一応,搭乗員の大量養成計画と正規空母の大量発注は真珠湾攻撃の前になされている。300機を超える数で攻撃すれば,敵の上空といえども航空優勢が得られる。中国が考えているのは三国志映画にあるような飽和攻撃だろう。米海軍は低速の雷撃機に陸上爆弾を搭載して,関東奥地の栃木の中島飛行機を簡単に破壊してしまった。ちなみに本土防空は陸軍の責任だった。300機を超える編隊に挑むバカはいなかったという事だろうか。というか,どこに敵が向かっているのか迎撃戦闘機に指示できなかったのかもしれない。とりあえず上がれとか。マリアナの航空戦では逆の事が起きた。まあ,個人技の大相撲と集団プレーの NFL の違いが日米航空戦だったのだろう。

ソフトの時代だ。技量の劣る兵士でも高度な兵器が扱える。日本の識者は兵器が高度化して未熟練の徴兵は使い物にならないと言うが,話は逆だろう。技量がいるのは地上戦の陸兵くらいだ。空自はエンジンの改修どころかメンテナンスする技量は皆無に等しい。全て外注だ。有事にはその外注が徴用動員されるのだろう。米海軍母艦パイロットは無用のトラブルを避けるため,操縦かんに手を触れないように,両手をキャノビの脇に置いて発艦する時代だ。発艦は自動操舵だ。足元をすくわなければいいがと思う。カメラ時計の発達を考えたらわかりそうなのものだが,第二次世界大戦の前例を引き合いに出す軍事関係者はそう考えない。不思議なものだ。

自作した定電流定電圧充電回路結果
劣化した NiCd 電池を対象に簡易放電器で 1.0V まで放電させた後,トリマによる充電流可動範囲は 43 - 265mA だった。 定電流を 200mA に設定した後,充電を続行させていくと,定電圧回路にクリップされて3時間経過すると 15mA まで低下した。クリップ電圧は 1.4V に設定した。電流値が小さくなくなると,充電というよりは単なる抵抗だろう。電池について知見がないので何とも言えないが,FET ゲート電圧波形の複雑な変化を観察していると,何となく充電効果がなくなっているのがわかる。電池の電気特性は奥が深い。

100円ショップの充電器では使い物にならなくなった NiCd が復活した。やはり,正弦波のピークの部分だけで間欠的にチマチマ充電するのはデジカメ用途の大電流負荷には不向きなのであろう。パナの電池特性から定抵抗負荷特性がなくなっているのは意味のある事だとわかってきた。太陽発電による蓄電は電池の知見がないと,数年経つと使い物にならなくなるだろう。日産の電気自動車リーフはどうなのだろう。ゴーンの目論見とは裏腹に北米では全くヒットしない。私はHVにも懐疑的だ。日産がとりわけ充電技術に優れているとも思えないのだが。どうせ充電器は外注だろう。豪海軍潜水艦は戦闘出力用の電源にどんな電池を採用するだろうか。

後で知ったけど,ロイタによると,東芝のリチウムイオン電池を採用するらしい。火災の不安を克服したのだろうか。潜水艦の火災は最も危険な事故だ。

参考
USB接続デジタル入出力モジュール USB-IO2.0(AKI)
ダイソーNiMH充電器を0円で「USBいたわり充電器」に改造
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