2016/06/18

高湿度と電子機器への影響

暑くなり家人が麦茶を用意してくれるようになったが,今日(6/16)は涼しく過ごしやすい。机上に麦茶のガラス製マグカップをおいて置くと,結露がひどく机上に水滴どころかシリンジで吸引できるくらい水がたまる。デバッグ版 Slip21 は湿度も計れる HDC1000 センサに対応しているので記録をはじめると湿度が 80% を超えている。

今日の湿度と検索すると,Weather.com が出て来た。14:20 に Slip21 は 26.8℃ 84.5% に対して,このサイトは 12:00 24℃ 95% と表示する。過去の時刻だから実測データなのだろうか。それともやはり,内挿による推測値なのだろうか。

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上のチャートは湿度も計れる温湿度センサ HDC1000 の測定結果を AVR, USB Converter,PCを介して LibreOffice Calc に取り込んだ。湿度はやはり,あまり変動しない。温度が高温なのはセンサをPCの上に置いているからだろう。

電子機器は高温にも弱いが,湿度はもっと悪い影響を及ぼす。電極への微細な結露が電極表面を劣化酸化させる。また電子部品の樹脂材料も吸水性があり性能を低下させる。パソコンの筐体を開けると,けっこうシャーシが錆びている。結露を繰り返したせいである。技術者出身のある経営者が高価な英国製センサを購入して,製品に組み込んで顧客に納品したら不良品が続出して対応に追われたそうだ。統計をとったら,梅雨時が酷い。湿度制御できるような恒温槽もないので,電子ジャー(これは死語だろう)でセンサの加速試験をしたら,現象が再現したそうだ。製造メーカに改善要求をしても頑として認めなかったそうだ。仕方なく,日本側が湿気対策を施したそうだ。

私は梅雨時と酷寒時はパソコンを終日通電させている。屋外のワイヤレスセンサには乾燥剤を入れている。
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右側のシリカゲルは屋内の事務用抽斗にシールした袋に保存しておいても,乾燥効果の目安となるビーズがピンクに変色し効果が期待できない。用途は宝飾品程度でも怪しい。このようなシリカゲルは秋月電子も採用しているので,期待はずれであった。

どんな電子機器でも結露不可だ。デジカメGE A1455 の取説にも「結露しないこと」とある。梅雨時,結露させないのは空調をきかせた工場くらいだろうか。世界中の半導体工場に欧米の製造装置が売れるはずだ。日本製装置のような高品質でなくてもいい。

私の限られた経験だと,横河のフィールド機器の湿気対策はぐんを抜いていた。私の組織は何の対策もしていなかったので,中国に輸出した医用機器は高温多湿地域で惨憺な結果となり,国内の不評もたたりその事業は解散となった。

プリント基板も吸水性があり,絶縁性もさることながら電気特性もずいぶん変わる。恒温槽高温下で湿気をとばし,リーク電流を最低にしてのチャンピオンデータに何の意味があるのかと今では思う。日本は高温多湿だからタカタの研究開発者には火薬は腐るのはイロハのイだった筈だ。それを高温多湿のメキシコでの製造管理不手際とは見苦しい。いっそのこと,かの英国センサメーカのように突っぱねたらどうだったのか。それもできない。

電子ジャーでの加速試験を思いついたのは慧眼だね。高価な試験装置設備がなくとも,創意工夫はできる。ある別の技術系経営者は知恵を働かせろ。思いつかないなら布団にもぐり寝ている方がましだと言っていた。適当に頭を使わずに仕事する能吏タイプを極端に嫌った面白い経営者だった。両者とも共通なのは叩き上げで実務に精通している事だった。

ホンダの社長にまでなった河島は若い頃,オヤジ(宗一郎)と衝突して出勤しなかったそうだ。それが後継者に指名される。空冷派の腰ぎんちゃくはその後,どうなったのだろうか。今のホンダは変ったと思う。組織が大きくなると派生する問題らしいが,組織論とか経営論で解決できる問題でもないだろうと思うようになった。大前のようなコンサルタントを仕事にしていると,そうもいかないだろうけど,日本の諸問題は根が深い。

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