2016/09/28

滋賀医大女医学生の研修先

全国各地に文科省はかつて医大を設置した。滋賀医大もそのひとつである。2016 年の春に 112 人が卒業した。男女比は 67:33 である。日本もようやく女医が3割占めるようになった。西欧では教師,医者,会計士そして弁護士は女性の職業とみなされている。

しかし,滋賀医大の女子医学生の 60% が県外に研修先を選んだ。20% の人がその理由の一つとして保育所等女性支援制度を挙げた。女医の卵が県外に去るのは残念だ。

女児は男児に比べ言語能力が優れ, 医者は患者とコミュニケーションを密接にとらなければならないので女医の方が向いている。同じことは教師にも言える。北欧の政治家の過半は女性だ。首相,国防大臣そろって女性というのもさして,珍しくもない。女性戦闘歩兵も誕生している。保守的な米海軍ですら,母艦戦闘機飛行長(中佐,大佐)が女性指揮官だったドキュメンタリーをみた。新米の海軍中尉が着艦に失敗して,どやされていた。米空母は伝統的にエアマークがないと艦長になれない。10隻しかない米空母の艦長もじき女性がなるだろう。

今の政治情勢だと,合衆国初の女性大統領が来年,誕生するだろう。独英韓台は女性指導者だ。韓国の場合は世襲なので割り引いた方がいいだろう。

女は話上手なので,合衆国では嘘つきヒラリーと呼ばれている。日本だと女性宰相が生まれるとしたら,やはり世襲だろうか。日本の女性党首は土井,福島とかあまりいい印象がない。女性天皇ですら忌避されるのだから,日本の女性参画は世界のなかでイスラム世界よりはましかもしれないが,なかなか向上しないだろう。

資格の必要な医師,法律家,教師の女性の占める割合をどんどん高めて,やがては政治家と天皇も女性という気の遠くなるような手順を踏んで社会が変わるしかないだろう。

ヒラリー,サッチャーそしてメイらは全て中産階級出身だ。貴族階級,資本家,労働階級は日本人でも何となくわかるが,わかりそうでわからないのが中産階級だ。日本人がかつて思っていた中流意識とは似ても似つかない階層だ。西欧の民主主義は中産階級の厚みによるところが大きかった。

何を思ったか,英国のチャールス皇太子は息子達を貴族子弟が学ぶパブリックスクールではなく中流層が通学するグラマースクールに入学させた。ウィリアムとハリーは貴族なのでイジメられたそうだ。ウィリアムはジョージをどちらに入学させるだろうか。

肉屋の娘だったサッチャは優秀だったけれども,当時の状況ではオクスフォードケンブリッジに入学できずロンドン大学に進学した。昔,人気のあったイタリア共産党書記長は貴族だった。歴史の古い欧州では下層階級出身が首相になるのはなかなか大変なようだ。市民革命発祥の国フランスは大統領は公選制で,サルコジはユダヤ系ギリシャ人移民の倅だった。

やはり,政治指導者は直接公選制がいいのでは思う。国会で選ばれる首相はどうみても,天皇の権威には立ち向かえない。天皇制とはとりもなおさず官僚制の事でもある。首相が公選されれば,その権威は高まり天皇と匹敵し,官僚もコントロールできるのではなかろうか。そんな事は 100 年経ってもあり得ないか。
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