英語スペルチェック付きエディタと丸鋸
Html ファイルの編集に Eclipse Aptana を使用している。日英混在でも英語のスペルチェックをしてくれて便利である。txt ファイルも同じようにと思い,トライしてみたが Aptana だと上手くいかないのか,できない。
これまでテキスト編集はもっぱら秀丸を使用してきたが,古いバージョンだとスペルチェックのアドオンが使用できない。仕方なくフリーの統合ソフトである LibreOffice の Writer を使用したら,はなからスペルチェックしてくれる。秀丸では不明な全角と半角スペースの違いも表示してくれる。これは Eclipse 内蔵エディタもそうなっているから,世界標準なのだろう。
海外サイトに欧文に全角スペースが紛れ込んでいるテキストを提出すると拒絶されてしまう。もう秀丸では時代遅れなのかもしれない。一世を風靡した日本オリジナルの一太郎も Word に置き換わった。グローバルな世界では,世界標準のツールに慣れておくのがこれから当たり前になるだろう。
残弾がわかるようにと弾倉に窓を明けて,異物が入り込み弾詰まりになる世界にまれな小銃を携行する陸自の海外戦闘はどうなるのだろう。現地では透明の樹脂テープでも貼るのだろうか。薬包形状は NATO 弾と同じだが,火薬量は日本オリジナルである。豪海軍が海自の潜水艦を採用しなかったのは道具(兵器)として基本的に何かおかしいところがあったのかもしれない。兵器も道具の一部だ。
旧約に「鋤を剣に、鎌を槍に打ち直せ」とある。日本では逆の使い方が有名ではあるが。まともな道具を使わないと,兵器もおかしくなる。戦前の軍官僚を想うと,日本人は本質的に対外戦争は不向きなのだろう。今では朝鮮中国の官兵相手でも無理だろう。いつからおかしくなったのか。
最近,和式鋸を使用したけど洋式金鋸に親しむと,Pull より Push の方が疲れないのは自明だ。そういえば,最近の大工が和風鋸を使用するのを見たことがない。もっぱら丸鋸を駆使している。
左利き用の農用鎌はとんでもなく高いが,写真の丸鋸は左手でも使え安価だ。ただ,刃が樹脂対応ではない。樹脂用の丸鋸刃を見たことがない。需要はないのだろうか。樹脂は容易に溶け,金属ブレードに融着して直ぐ使い物にならなくなる。フライスとドリルで経験済みだ。
日本特殊の道具に慣れ親しむのは宮大工とか稲作農民とか伝統墨守の文化だろうか。他国との競争がないのは平和でいいのかもしれない。明治以前の日本には「競争」概念がなかった。諭吉が漢語訳して日本に紹介した。日本式ガラ携も絶滅しつつある。日本人は数式の記述ができない縦書き新聞をいつまで読み続けるのだろうか。官報はいつになったら,横書きになるのか。啄木は諧謔的に「東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたはむる」と詠んだ。横這いするカニは横書きローマ字の事だった。。。
自治会の会報誌は全て横書きなのだが。ちなみ特許庁への特許申請明細書は横書きでないと受理されない。新聞各社と政府の一部が抵抗勢力なのだろう。戦前の陸海軍の起案命令書は全て縦書きであった。戦後の陸自は横左書きに変わった。以下を除いて。
(1) 法律、政令、省令及び告示の案
(2) 届出書類の書式で法律、政令、省令及び告示並びにこれらに準ずるものの規定によ
り縦書きとされているもの
(3) その他慣行上縦書きを適当とするもの
戦中の戦意高揚映画ニュースの類をみると字幕は見事に全て縦書きだった。兵器の仕様要目書も縦書きだ。主任技師の手帳に記載されたメモの類も縦書きだ。数式の入った基本設計書はどうしたのだろう。日本は縦書き和算が進んでいたけれども,明治の数学界は直ぐ縦書きを捨てた。先だって手帳を購入したら,縦書き暦を置いていなかった。天皇のおとしのせいか,和暦表示もなくなっている。明治の暦は太陽暦に変わったけれども縦書き表示であった。日本語 Windows 10 は当然ながら,横書き暦を表示する。伊勢神宮も横書きカレンダーなのには驚いた。しかし,毎日新聞社販売店がタダでくれる暦はなんと縦書きだ。運気は横書きでは勢いがそがれるのだろう。
縦書きでメモをする現代日本人の割合はどのくらいだろう。ひと昔前の新聞記者くらいか。西欧の速記はタイプライターだった。西欧近代化に取り残されていた旧ソ連でも捜査調書裁判記録はタイプライタによる速記だった。ドイツ電撃戦の隠れた兵器はエニグマ(タイプライタ)だった。一方日本軍はカナ文を暗号書をもとに暗号化し,受電者が暗号を復号し,カナ文をさらに漢字カナ混じり文に手書き変換清書して電文となる。これでは,一刻を争う空戦海戦ではどうみても勝てないな。陸戦にしても電撃戦は夢のまた夢だった。実際,通信もままならない関東軍はたった1週間で日本本土の4倍もある満州どころか朝鮮への越境を許した。せめて命令書の漢語を廃止していたらと思うが,今でも難しい漢語が主流の命令書だろうか。自衛隊の現場では Fire と命令されるそうだ。命令書には Fire と記述されているとは思えないのだが。
米海軍の電文は簡潔明瞭。難しい外来語は使わない。荘重な美文は求められない。レイテ沖海戦では,日吉台の連合艦隊司令部は早朝から会議,総意が得られたのは夕刻,それから荘麗な命令が発せられたのだった。いつのまにか昭和の軍官僚はかつての平安期の官僚と同じになっていた。美文を起案できないと出世できない変な軍隊であった。合理的な米海軍に立ち向かうには滑稽ですらあった。後に,米内は天皇にこの作戦指導と台湾沖航空戦での失態から連合艦隊司令長官を代えましたと報告したが,実際は軍令部総長に昇進している。合戦に負けて栄進とは不思議な軍隊だが,負け続きながら更迭された提督はたった二人である。その米内も人間爆弾「桜花」に期待したのか特攻基地を視察している。役人組織の怖さである。特攻兵を送り出しながら,上層部は昇進していくのだ。過労死を引き起こす組織と似ていないか。
敗色濃厚の頃,連合艦隊情報参謀が電文の誤字脱字を嘆いている。通信士官に書記官の能力を求める日本海軍をおかしいと思わないのがおかしい。日本の能吏は基本的に書記官とおもって間違いがない。明治来,書記官養成に向いた教育を日本政府は今でも続けている。大学入試に漢字書き取りが課せられる国に未来はないだろう。
上の写真に示すように商品明細書きも横書き,POP チラシも横書きだ。新聞出版と一部の政府機関はなぜ縦書きにこだわるのか。横書きにしたら失職する社員とか公務員が編集者と官報発行所のほかにどこにいるのだろうか。中国官製デモをみたらスローガンの幟は横書きだった。中国本土の縦書きはどうも新聞を含め皆無のようだ。縦書きは古書だけのようだ。
そういえば,啄木も一時期新聞記者だった。
参考
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