採血がおぼつかない医師
プログラムできないシステム管理者
大手企業の個人情報漏れ不祥事の報道を聞く度に管理者がプログラムできないのではないかと思う。
採血がおぼつかない医者
若い頃,癌患者の免疫を検査する装置を開発していた。血液を用いる。装置の動作チェックするため,開発者が検体を提供すべく採血を受けたが,担当医師は全く採血が不慣れであったため,周囲の看護師がみかねて採血してくれた。その医師は大学病院で執刀医でもあり,他の病院でも手術を掛け持ちしていた。医師だから実務に熟知しているわけでもない。医師一人だけの診療所だったら,彼は一体何ができるのだろうか。日本の場合,有事になったら軍医が不足するのではなく,衛生看護兵だろうか。スイスのようにお役人にこの任務を課すのは日本では,到底無理のようだ。有事に公務員は何をするのだろうか。日本が戦争するには無理がある。第二次世界大戦,戦場において合衆国の衛生兵は缶入り衛生キット中の血漿バッグを負傷兵に輸血した。出血ショックを緩和するためだ。採血とは逆の処置である。後方の陸軍病院に搬送するための処置であった。その頃,フィリッピンでは日本の衛生兵は包帯を染色するよう命令されていた。「いのち」に対する考え方の相違といえばそれまでだが,過労死がなくならないのは関係があるような気がする。日本の戦死者の半分は病死餓死と輸送船沈没による水没死であった。スーダンに派遣された PKO 部隊は支給される衛生キットは余りにもお粗末なので自前で購入持参した。何かおかしい日本の軍隊である。
イラク戦争でのバグダッド米陸軍病院の海外製作のドキュメンタリーをみた。来る日も来る日もオペの連続である。シフト配置はどうもないようだ。激務だ。階級こそあるが,軍医は予備役招集なのだろう。本国では一般術医なのだろうと思う。手術の合間に家族の写真をみたり,バイオリンを弾く。ヘリコプタで搬送されてきた患者が間に合わなく,すぐファスナのついた樹脂製遺体袋に入れられる。体液が浸み出すから合理的だと思う。凍結保存されて本国に環送される。
東京では遺体焼却場が満杯で順番待ちのため,民間の遺体一時預かり所が繁盛している。人が居住しなくなった民間アパートが改造され,住民と軋轢を生んでいる。今上陛下は火葬を希望されたが,その後うやむやになった。武蔵野陵墓を考えたら,天皇個人の意向はどうにもならないのだろう。突然,エジプトのファラオがミイラ化を止めてくれと宣言しても,周囲の神官には既得権があるからどうにもならないのと同じか。天皇祭祀が複雑になればなるほど宮内庁役人の収入は増加する。陵墓工事業者もいる。私には見晴らしのいいお墓はどうですかと,勧誘の電話が掛かって来る。
戦時下の沖縄の公務員は何をしていたか。軍政がない事をいいわけに混乱していた。知事は大して県民の避難に貢献しなかったようだ。実に酷い政治だった。有事だから,徴用動員に協力しろとは話が逆だろう。幕末,諸藩の役人は動員されたのだ。役人=軍役 は幕藩体制では当たり前であった。東アジアの官僚国家(日本の明治以降)が例外なのだと思う。
簡単な事を難しく説明する東大話法
ある識者がリスクとハザードの違いを説明している。これを読んで少し違和感を感じた。何の事はない私が高校の頃,学んだ確率と期待値の事である。少し前では,中学で学ぶ内容だ。こんな単純な事を難しく説明して評論家は成り立つのか。文系理系の違いは何も関係がない。多分,この違いは今では小学校の算数で学ぶ。この違いを類推できないなら,日本の小学教育がおかしいのか,それとも小学校教師がおかしいのであろう。それにヒトは危機に際して一般的に合理的行動をとらない。国家も同じだ。負けると分かっていても太平洋戦争は起きたのだ。この問題は行動科学の範疇だろう。算数は関係がない。
パニックとかプロパガンダは心理学に関係する。この種の不安を鎮めるのは道徳宗教である。日本だと天皇がそれに該当する。国家鎮護のための天皇を考える「よしのり氏」の大局観は意外とまともなのだが,歴史が悪用するのも事実だ。沖縄戦では酷かった牛島将軍は皇居に向かって遥拝,自決した美談が伝えられる。結局,彼は優れた将軍と今では認知されている。アッツの部隊長は補給を懇願したが,玉砕の大本営発表では補給を求めなかったとされた。稲田大臣のスーダン訪問と自衛隊員の個人衛生キットは大本営と現地との関係とも似通っている。公務員である自衛隊員は役人のはずなのだが,奥の院にある軍事官僚とは隔絶した関係にあるのだろう。命を粗略に扱う皇軍の伝統が自衛隊に脈々と受け継がれているのは良い事なのか,どのみち稲田大臣のような政治家軍事官僚には緊急性がない。陸自衛生兵は輸血訓練しているのだろうか。検索すると衛生兵携行装備にはないようだ。第2次大戦の米軍装備の域にも達していない。ああ美しい日本。。。
稲田大臣のやたら長い付けマツゲを関西出身の女優(バラエティ)は両目つけるだけで,一時間かかるとコメントしていたのが印象的だった。多分,鎌倉幕府初代,征夷大将軍頼朝も京風軍事貴族の化粧をしていた。お歯黒もしていただろう。思っているほど日本の歴史は変わらないのが本当のところだろうか。ケバイ大臣の査閲に現地の隊員は何を感じたか。恐らく何の感慨もないのではないか。我々は地下民草である。
参考
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