2017/12/04

海外TVドラマオーメンと生命の象徴としての樹木そして女神

日本人が縄文土器の制作を始め,やがて西日本では止める。農耕を始め,幾世紀か経つと古墳を造り出し始めた。日本書紀,古事記および外国文献(中国歴史書)ではわからぬ事は発掘考古学によらなければならない。現代イスラエル考古学は,エルサレム以外では偶像が出土し,一神教ではなかったと明らかにした。一方,聖書の記述が大筋として正しいとする従来の学説もある。

旧約に出てくるタンバリンを楽する様子が気になっていたら,レバント固有の女神に由来し,イスラエルの戦勝帰還歓迎だと言う。第二次世界大戦時のニューヨークにおける対独戦勝マーチとパリ解放映像を思い出す。女が兵士を歓迎する構図は古代レバントにあった。そして古代ギリシャのアテナイの守護神がなぜ戦神の女神なのか。アナトリアのエフェソスとフェニキアも主神は女神だった。古代地中海世界では女神崇拝は普通だったのだ。

パルテノンには巨大なアテナ像が聳え立っていた。合衆国に東欧中欧から移民する頃には,ニューヨーク港に巨大女神像が立っていた。鉄兜は被らず,自由民主主義の象徴である。建国の父であるピューリタンは偶像を嫌い,イエスの磔刑像さらにカソリックの存在意義でもあるマリア崇拝を否定していたから意外でもある。軍神の意味合いは捨象できても,地母神慈愛の精神はそうもいかないのだろう。日本だと観音さまだ。レバントにタンバリン女奏者の土偶がやたら出土するらしい。ヤーウェはみづから妬む神と自称し,やたら厳しい男神である。

生命の象徴である樹木の神である女神と混雑し,女神地母神的なものはイスラエル信仰から失せていったようだ。しかもその時期が鉄器時代の BC12 世紀だと言うから驚きだ。印章学的に説明がつくらしい。生命の象徴である樹木とカモシカが印章から消えていく過程である。印章とは王印の事か都市国家のハンコだろうと思う。家人がTVドラマのオーメンを借りてきて見ていたら,反キリスト再臨を信じている集団の女が死ぬシーンで,蔦が腹に受けた銃創の傷口から入り込み,口から芽吹いて絶命したグロい映像を思い出した。そして西欧絵画の知恵の木は何故か捩じれている。蔦なのだ。樹木は生命の象徴でもあった。創世記の構図が一気にわかった。安っぽいオカルトドラマではあるが,難解な宗教書を読むよりは楽に理解できる。絵画とか映像の力だろうと思う。日本発のオカルトゲームであるサイレントヒルが合衆国で実写化されると,素晴らしい仕上がりになった。旧約キリストの深い素養があるからだ。呪われた少女からツルが不気味に成長し,少女を包み込む。どちらも生命の復活不死を暗喩しているのだろうと思う。それに対し,本来ヒトは死すべき存在である。西欧における不老不死は魔術魔物のイメージの方が強い。東洋の仙人的考えはない。

ダミアンを見守る女が邪悪でなかなかよかった。ダミアンを我が子より愛している。最後にメギドの剣を抱いてダミアンに忠誠を誓うシーンは安ぽっかった。でも,ダミアンが女を救うために身を捧げると,雨が降り出しその雨にダミアンの血液が混じって女の傷口に入ると女は蘇る。その映像は実に素晴らしい。主演が凄いイケメンなので一層効果的だ。アンチキリストの証明だ。ダミアンを追っていた刑事も回心する。西洋絵画もそうだけど,劇的シーンを切り取るのが実にうまい。たかがドラマだけど,いくら中国インドの映像作家が頑張ってもこんな映像を構想してなかなか切り取れないだろうと思う。まあ,普通のアメリカ人には安っぽい宗教絵画の焼き直しなのかもしれないが,免疫のない私のような日本人には新鮮である。

666 は獣の象徴だけれども,西欧がアラビア数字を知るのは12世紀ルネサンス以降だろう。ダミアンも突如,ラテン語と思しき言葉で宣明する。ラテン訳の聖書ではローマ数字だろう。人生の峠を越して,聖書を楽しめるようになった。最近は伝道の書を読んだ。「働く者は食べることが少なくても多くても,快く眠る。しかし飽き足りるほどの富は,彼に眠ることをゆるさない」

ヒトラーは不眠に悩まされ,朝起きが苦手だった。戦車隊の移動にも総統の決裁が必要だったせいで,連合軍がノルマンジー海岸に上陸開始しても,戦車隊は即応できなかったそうだ。ノルマンジー上空の独戦闘機は皆無に近かったから,日中移動すると,実際は戦闘爆撃機(ヤーボ)に撃破されたかもしれない。ヒトラーはそして薬物漬け状態だった。我が首相も前のインド外遊ではカレーが口にあわず,帰国早々入院し,不眠症のため薬物療法を受けたと毎日新聞が伝えていたけど,これだけ首相の権力が強くなると,もうこんな記事はしばらく掲載される事はないだろう。JFK も薬物依存症だった。対米開戦の早朝,自宅で泣いた首相もいた。毛沢東とかスターリンのように凄まじい権力闘争で権力を掌握すると,不眠症にはならないのだろうと思う。徳川慶喜も不眠に悩まされ,アヘンを処方された。首相には世襲ではないタフな代議士がいいかと思うが,ロボットにならないので周囲から排除されるのだろう。橋下徹とか枝野幸男がプーチンとかトランプ相手にネゴしたら,どうなるだろうかと妄想する。日本の官僚機構からするとあり得ないが。

血を神聖視するか,それとも日本のように穢れとして忌避するか。ローマカトリック教会のイエス磔刑像は血が滴り落ちている。日本のカトリック教会は苦痛に喘ぐ生々しいイエス磔刑像を掲げていないと思う。キリスト教は土着化してその形を変える。韓国の統一教会は儒教と混雑しているらしい。ユダヤ教徒が犠牲を捧げなくなったのは神殿が崩壊してからだ。まあ,経典の民の宗教はけったいだけど,キリスト教ほど矛盾に満ちた宗教はレアだと思う。その歪んだカトリシズムが科学を産み出すのだから人間の脳は不思議である。

参考
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