2017/12/08

Daiso の釘は細過ぎる

長さ 25mm の釘が欲しくなった。ホームセンタだと 200 本入りである。Daiso にあったので買って使ったら,松材に打ち込むと曲がりやすい。

Nail25mm.jpg 
細長い材料の柱に長さ方向に荷重を加えていくと,容易に曲がる現象を座屈といい,オイラーが解析した。曲げモーメントのつり合いから撓み曲線は2階の微分方程式になる。座屈荷重 Pcr は,

Pcr = π2EI/l2

と表せる。Eはヤング率,Iは断面二次モーメント,lは柱の長さ 。材料を軟鋼として座屈する長さを計算してみた。

Diameter        Length
Daiso 1.5mm  24mm
Old    1.7mm  27mm

まあ,座屈して当たり前の値だ。打ち込む前にトントンと何回も小さな荷重で打ち込んでからでないと,使えない結果となった。釘打ち機を使用したことがないけど,スリーブのようなものがあって座屈しないような構造になっているのだろうか。現代の大工はトンカチを使わない。そのうち太い釘も流通しなくなるだろう。
Nail.jpg 

父は無学だったけど,物置小屋を2軒,独力で建てた。やたら釘種の多い木製釘箱を持っていた。家を建ててくれた大工が端材で制作してくれたそうだ。その棟梁は東北からの出稼ぎだった。父も棟梁もオイラーの座屈理論は知らないけど,建設できる。古代ローマの偉大な水道橋もそうだ。暗黙知経験知が世の中を支えていた。ところが,西欧で科学が生れ技術が急激に進んだせいで,世界秩序を破壊した。その端緒は無味乾燥な中世スコラ神学を研究していた修道士,神父が科学をほそぼそと始めたせいだった。貧しい西欧で生まれた科学が技術に応用されると,鬼子に変わった。1842 年,大清帝国が数隻のイングランド王立海軍に破れた。イスラムの三角帆を取り入れ,北海で鍛えられた耐浪性,頑丈な洋式船は清国の船を蹴散らした。当時の艦砲は工廠の実力そのものだった。日本でも造兵学といえば,火器の事だった。

オイラーは西欧化を急いでいたロシアに招かれた。海外ドラマのエカテリーナ2世をみていると,官房長官風の大公が女帝に,彼は初めてのロシア人アカデミー会員ですと紹介する小ネタが入っていた。スウェーデンとバルト海の覇権を争ったロシア海軍に日本海軍は圧勝した。しかし,戦債を合衆国が買ってくれたので,その金で英国製兵器を買い,日本海軍はイングランド王立海軍を徹頭徹尾,模倣していた。将校は革靴を履き,水兵には牛肉を給養していた。

それが昭和になると官僚化が異常にすすんだ。山本五十六のように海軍軍事官僚でも軍刀を佩用するようになる。太平洋戦争では,戦艦空母艦の艦長(軍官僚)は部下を放置して退艦するまでになった。やむなく軍令部は大艦艦長の退艦を禁止した。飛行隊長が軍用機を操縦できないのは当たり前になった。そして水中の目視は意味がないとわかっていながら,特攻兵器回天(人間魚雷)を開発し,運用するまでになった。これは特攻のための全く無用の兵器だった。それでもお役人らしくきちんと連合艦隊司令官,海軍大臣および軍令部総長の兵器決裁が通っている。大会社の不祥事と同じで,誰が悪いというものでもない。皆,盲目的に組織の論理に従ったままだ。

ヒトを即物的に扱う日本社会に,労働市場を開放しても来日した移民は日系ブラジル人のようになるだけだろう。日本の衰運は変えようがない。中韓との無用な摩擦は避けるべきだろう。

靖国に参拝しない代議士は公明,立憲民進と共産党くらいだけになった。まあ,私が生きている間に国粋国家が復活するとは思わなかった。

前原誠司  1962 年
小池百合子 1952 年

国粋国家を担う両政治家の生年を調べたら,こうなった。ともに世襲ではない。小池百合子は自民党が分裂でもしない限り年齢的に首相は無理だろう。リベラルが衰退する一方なので,自民は連立相手の公明を希望と入れ換えるだろうか。それより公明自体が翼賛体制(自民,公明,希望)を選択する可能性の方が高いか。日本の議会制民主主義とは,一体何だったのだろう。

次の年号はもう決まっているのだろうけど,明治の憲政は元勲が偉大だったわけだ。21世紀の翼賛政治は世襲の自民,創価学会の公明そしてポピュリズムの希望なのか。公明代議士の靖国参拝と皇族の靖国参拝のどちらが先だろうか。

参考
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