2018/01/03

充電流測定用差動アンプ改造

温湿度センサを搭載しているワイヤレスセンサ#6の NiCd 充電池が 100 %放電とは程遠い放電電圧で終了した。放電の中途で止めて,充電を行うと,充電流値が下がり,充電流変化からの満充電判断が難しくなる。自作充電器の充電流を記録できるようにしているが,30mA 以下を計るには分解能が不足している。というのは,使用しているマイコンの内部参照電圧値を思い違いしていたからだった。改造しようと思う。最初は定電流 200 mA 回路が働いた後,定電圧充電となる。

A)電流検知抵抗値を増す
B)差動アンプの利得を変更する
C) マイコン ADC 参照電圧を外部にする

の3案を考えた。案Cは手持ちの精密電圧発生素子電圧を抵抗で分割する必要があるけど,高精度 DMM を持っていないので分圧を正確に測定する術がない。案Aは抵抗1本の抵抗を交換するだけだが,電圧降下が増加して2段の FET への印加電圧が減少するのは嫌だ。電源は5Vを使用しているので,正規設計ならNGだ。案Bは抵抗を2本交換しなければならない。1w の抵抗も手持ちがないので,案Bをトライする。

これまで改造を見送ってきたのは,1Ωの検知抵抗だと電圧降下がそのまま電流値に相当し直読できる便利さからだった。PC対応の DSO ならスケーリングは多分,自由に行えるのではと思う。DMM と記録計の機能がついてオシロだと思えば便利だなと思う。でも高精度 DMM があった方が楽しいか。他の機器の実験校正にも使えるけど,高価だ。爺さんが購入して,使用頻度はどんだけだろうか。

改造設計
最大電流レンジを 400 mAとする。差動アンプのゲインは,
2.56/0.4 = 6.4
となる。E12 系列の抵抗からゲイン 5.89 とした。

実験結果
CH1 の抵抗を2本交換して,充電池の代替として固定抵抗負荷によりアンプの入出力特性を測定した結果を示す。
ChargeDIF.png 
リニアリティが余り良くない。アンプの出力は電流制御に使用していないから,電流制御回路を簡略化したせいだろうと思う。図中タイトルの LN324 は LM324 のタイプミスだ。実験の様子を示す。
DIFgain.jpg 

ChargeDIFcurrent.png 
従来のままの CH2 と比較すると,改造した CH1 (青線)はノイズが 20mA まで目立たなくなった。充電終了時の DSO (M10ms) による測定値は,

                                  BAT off   Noise
CH1:200mV 79.0mV     3.20mV 28mVpp
CH2: 50mV  -2.11mV  -6.71mV 30mVpp

バックグラウンドノイズは両者とも大した違いがないが,FFT 50MHz だと,20dB も違う。Gain を6倍にしただけで,帯域が制限され結果的にローパスフィルタのようになっている。電流制御回路も配線の手抜きのため,オープンループにしたのは良くなかったか。

CH1 終了時の 10mA は充電に寄与しておらず,熱になっているのではないか。終了時の雰囲気温度は10℃であった。マイコンはI2Cセンサで温湿度も測定している。

電流値を積分すると,蓄電量とも考えられる。CH2 の面積は CH1  と比較すると半減している。電流制御と測定回路は完全に分離されているので理由がわからないけど,充電量が増加するのは良い。

課題
1)完全放電させずに充電した場合の充電流波形による充電池劣化の判定は難しい。定電流を下げてトライしてみようかと思う。
2)ESR テスタを利用して電池の内部抵抗が測れるらしい。
3)マイコンプログラムを変更して充電流値を出力するようにする。

参考
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