2018/01/29

ヒートシンク熱計算妥当性?

0Vからの電圧発生器に使用するトランジスタの熱抵抗は1.5W 以上の損失の場合,データシートを読むと,83 ℃/W になる。数W消費させるにはヒートシンクが必要になり,これまでは1mm厚の鉄板を使用していた。手持ちのヒートシンクがあるのでこれを使用しようと思ったが,データがない。表面積をノギスで測ってみた。
ThermalSink.jpg 
フィン側
30x2=60
11x4=44
12x4=48
11x2=22
4.6x2=9.2
           3.6
sum   186.8 mm     
   
部品側
15x2=30
4.8x2=9.6
4.8x2=9.6
5.6x2=11.2
          10.7
sum 51.5 mm

高さ 30mm だから 71.5 cmになった。鉄板の方は,切り欠けと穴を除き両面の面積は 20.6 cm2 である。単板の熱抵抗をTIのサイトにある図から読み取ると,鉄板とヒートシンクは 18 および 8℃/W になった。そんなバカな。。。ヒートシンクのカタログを手当たり次第検索して,ほぼ似た形状の物に出会った。それだと 12.5℃/W である。複雑な押し出しヒートシンクは見かけほど性能は良くない。経験則に合致している。

Thermal.png 

トランジスタパッケージ TO-220 のジャンクション熱抵抗は 5℃/W のようだ。雰囲気温度上限を50℃にすれば,許容熱損失は

Ploss = (150-50)/(5+2+12.5) = 5.7W

上記の設計では,トランジスタから雰囲気への直接放熱は熱抵抗が大きいので無視している。経験によれば,大きな放熱板を設置すればするほどトランジスタ単体からの直接放熱がチンチンとなり不安になる。アルミの熱伝導率は鉄の3倍にもなる。実際の放熱量は放熱板の温度分布を積分して求めなければならない。上図は熱伝導分布を加味していないだろうと思う。

放熱設計と実際の昇温を確かめながら,実験するつもりだ。平板にスポット熱源があると,理論的には2階の2次元偏微分方程式になる。矩形とか円板なら解けるだろう。温度勾配が発生して面積分すれば放熱量が計算できる。

参考
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