表面温度測定とDC/DC 変換効率測定
0Vからの電圧発生器のヒートシンク加工を終え,トランジスタ最大定格に近い電流を流してその発熱をみた。
負荷抵抗 0.3Ω において,0.948A (PC510) @ 0.403V (SD240) を得た。
Pc = 0.951 x 3.94 = 3.75W
タニタの温度計 TT-533 の感温部をヒートシンク上部に接触させると,65℃を示し,机上は 33.4℃ であったから,熱抵抗は 8.4℃/W になる。一方,理論計算によれば,熱抵抗は 19.5℃/W だから,73℃昇温する事になる筈だ。実際は両者の間になるのではないか。
負荷抵抗を0Ωとし,内部保護抵抗のみでは,
0.892A @ 0.110V
0.948A @ 0.117V
を得た。初期の目的の 0.8A を安価なトランジスタでできた。
セラミックキャパシタによる DC/DC コンバータ変換効率測定
それなりの結果が得られたが,変換効率1%オーダを議論するには DMM の精度が不足している。私の世代はデジボルと言えばタケダ製(現アドバンテスト)だった。先輩は 100mV オーダのセンサ出力を測定する際には,いつも他部署保有の横河製8桁を借りていた。測定精度が不足したまま,演算したところで議論できるようなデータが得られないと考えていたのだろうか。桁数が多いと,記録だけでも手間だと思っていた。
高価な実験機器はそれなりに意味がある。合衆国の生命科学の先生が Nature のコラムで実験機器を車のメルセデスとヒュンダイに譬えていた。工作機械と測定器はワンランク上を買えと本にあるけど,使用頻度を問われると,稟議はなかなか難しい。一人親方の町工場の工作機械(マシニングセンタ,レーザ加工機)とかベンチャが大手企業大学にもないような実験機器を持っていたりする。こういうところはいい仕事をする。償却の考えは資本主義の根幹だけど,それだけではイノベーションは進まないような気がする。
参考
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