2018/03/05

課題の多い EV と西部邁

ロイタによると,合衆国パイプライン事業者はここ5年で 41600 km 建設したそうだ。年に 8300 km だ。単純に考えれば,こんな国が EV 電気自動車を普及させるだろうか。西海岸諸州が規制である程度,普及するかもしれないけど,中西部はガソリン車が優勢だろう。少なくともトランプ政権はEV促進に冷淡だろうし,連邦議会がガソリン車を規制するかどうか。

三菱自工の社長がエンジンから電気自動車への転換を馬車から自動車に譬えていたけど,電池性能が飛躍的に向上しそうもない。そして自動車用電池に Li を用いると,希少金属故に課題が多い。国内でもプリウスの電池泥棒がいるくらいだから,泥棒都市ローマ,パリ,ニューヨークではどうするのだろう。

とりあえずは,軍用として通常型潜水艦の電源として実績を積むくらいしかないのではないか。通信機器の電池だけでも,結構な使用量だろう。大気中に酸素があるのに,これを使わないのはバカだと考えるのが普通のアメリカ人だろう。ゴアみたいな人達は嘲笑の対象である。

ネットライタの解説記事
西部邁が自殺して,その解説が Yahoo にあった。わかりやすい。これまでニュースはロイタと NHK を読んできたが,老化のせいか解説してもらうとありがたい。まあ,一昨日来の NHK の大雪速報は酷かった。不要不急を自分で判断できない人を取材している。確かに普通の会社学校は生徒と社員が不要不急を各自勝手に判断してもらったら,会社組織そして画一教育は崩壊してしまう。しかし,危機対処とか適者生存を考えたら,毛色の違う判断が正しい場合の方が多い。3.11 の時,先生の指示に従わず,急斜面を駆け上った小5のボーイがいた。地震にでくわっしたら,父親からどうするか耳にしていたからだそうだ。残念ながら,小学校教師には知力がなかった。

日本海軍桜花隊司令官の自殺を思い出した。桜花の本がある筈だが,書棚に見つからない。Wiki によると,1948 年鉄道自殺した。若者の自殺は一気だが,老人はそうもいかない。自分の置かれた状況と変わりゆく環境についていけないせいもあるだろう。岡村司令の上官である五航艦司令官宇垣は既に,停戦命令が出ているのにも関わらず出撃し遭難死したとされている。三島が自殺したのは高校生の頃だった。あのマルクス信奉者の社会科の先生と国語の先生が速報で知らせてくれたと記憶する。三島にしろ西部にしろ知識人である。父は全く本を読まない人だった。三島事件の際にも何のコメントもなかった。

降伏できるのか自衛隊
知識人が個人で自殺するのは勝手だが,軍人司令官となるとこれでは困る。戦争になると,兵士個人に降伏を許す軍隊はどこにもない。軍司令官のみが降伏の決断ができる。死んで陛下にお詫びするでは,兵士は困るのだ。最近,海上衝突事故を起こし死者が出た米海軍艦長2人の軍法会議の査問が決まった。判事は提督である。海自がこの種の事故を引き起こすと,海保所管の海難審判だ。2.26 事件も軍事法廷で裁かれた。軍と警察の違いはいろいろあるが,軍は即決裁判で兵士の死刑が可能である。英王立海軍は死刑囚をマストに吊るすのがならわしだった。そうでもしなければ,水兵の統制ができない酷い冷酷な海軍だった。艦長はイングランド王の名のもとに執行した。

いつから,降伏が可能になったのか。漢代の皇帝が匈奴に囚われている。ローマ皇帝もペルシャに降伏している。日本の戦国期も降伏して,開城するのが当たり前であった。江戸時代のいつの頃か,降伏は恥辱とされ,忌み嫌われるようになった。平和のあまり,いびつな思想が朱子学とごちゃまぜになっておかしくなった。西部とか三島の日本精神のルーツはたかだか江戸期であるといえそうだ。西欧の保守とはさして関係がないと思う。室町末期は足軽と呼称された雑兵が,報酬を求めて傭兵になった。報酬とは貨幣である。お金を深く考えない政治はまがい物である。

陸自師団長は降伏交渉要領とか研究しているのだろうか。実際は逆で,特攻に同意すれば戦後立派な叙勲を受けた伊藤整一が司令官の鑑のような気もする。さて,有事になると徴用される我々はどうなるか。予備役自衛官にアゴで使われ,惨めなものだろう。江戸期の窮屈な形式的武士の道徳が今でも,庶民にのしかかるのはどうにかならないかと思うが,歴史を考えるとそうもいかないのだろう。ちなみに朱子学は官僚の殉死を評価したけど,実際のシナの官僚は殆ど皇帝に殉じなかった。一方,李朝の官僚は党争に破れると,簡単に自殺した。王様の意向として自裁するよう圧力もあった。西部には政治的圧力はないから,三島と似たような動機だろうか。日本は中国より朝鮮に似ている。

明治の陸軍乃木希典,昭和の海軍伊藤整一,徳仁天皇の御代は空自司令官か? しかし,西部の自殺に屈原を引き合いに出すとは。やはり,朱子学の影響は今でもあるのかと驚いてしまう。日本精神のバックボーンは江戸期なのか。清朝は海禁,江戸幕府は鎖国政策をとりシナ海は官憲とは無関係にシナの海民が往来していた。父はシンガポールでジャンクを見ている。日米海軍の激闘とは無関係だった。中共でも被差別のせいか,従前と同じように生計を立てていた彼らも姿を消しつつあるようだ。その代わり,日中官憲が東シナ海の岩礁で対峙するようになった。中ソ対立の頃は,ウスリーで武力衝突も起きた。日中双方のナショナリズムの高揚から,武力衝突はあり得る状況になった。韓国と台湾が沈黙しているのが余計不気味である。合衆国は領土問題には干渉しないと日本に釘を刺している。ウクライナとパレスチナ領土問題では関与しているからダブルスタンダードである。自殺した三島,西部ならどうコメントするだろうか。基本的に領土変更は戦争しかない。合衆国の小笠原と沖縄返還は例外だ。

尖閣と新天皇
自衛隊は旧日本軍の軍事行動が中国人を激昂させたのを反省して,いかに自制的に戦闘するかが問われている。いわば中ソ対立の頃のソ連軍のような対応だ。かつて,日本は諜報活動に従事していた一人の陸軍中尉の殺害に激昂した結果,上海事変となっていった。海保自衛官の殉職に大人の対応ができなければ,中国による対日経済制裁,在中邦貨資産凍結,日本株式暴落,その後どうなるのか見当もつかない。日米共同声明に明示された内容が空手形になる可能性はどの程度か。
The two leaders affirmed that Article V of the U.S.-Japan Treaty of Mutual Cooperation and Security covers the Senkaku Islands. 
安倍首相は合衆国に介入させる知恵があるのだろうか。ウクライナと中東で極東には到底,手が回らないと中露はわかっている。戦前の日本にはシナ撤兵しかなかったが,対米戦と秤にかけることもなく決意した。軍官僚革新官僚の会議を重ねての選択だった。今度,自爆したら沖縄の他に何処を失うのだろう。民族の滅亡なんて案外あっけのないものかもしれない。どさくさに紛れ朝鮮統一,対馬侵攻だろうか。台湾は中国に併合されるのだろう。

中国が老大国化するまで日本は時間稼ぎをしなければならないのだが,その前に日本経済が破たんする。憲法改正しても,どのみちどうにもならない。憲法改正して国力が増すわけでもない。いかに衰退していくかがだろう。ドローン兵器の発達が従来海軍力を無力化しつつある。東シナ海での米空母の対中軍事行動はもう不可能だろう。日本の中島,三菱,川崎,川西飛行機工場をあっという間に破壊した米機動部隊だけれども,どうやって重慶,満州の航空機産業を潰すのだ。巡航ミサイルの月産生産能力はどれほどか。自衛隊も算出しているだろう。海自のイージス艦は米空母のピケット艦となって,高空を飛来する弾道ミサイルに多少,有効かもしれないけど,超低空を飛来する巡航ミサイルには全く無力で自艦を犠牲にしてこれらミサイルを阻止するのだろう。大和の特攻では魚雷投下の障害となる護衛駆逐艦から,結果として排除されていったのを思い出す。1941 年,空母を欠き劣勢を自覚していた英極東艦隊は筏を吊るしてマレー沖に出撃した。出撃せざるを得ない訓令が本部からあったのかもしれない。蘭豪米の装甲艦が日本重巡と交戦したスラバヤ沖海戦では,筏を吊るした様子はない。一説によれば,大和特攻の際,護衛駆逐艦は筏を吊るしていたと言う。駆逐艦長は大和と運命を共にする気はなかった。戦艦の艦長が水兵の命をないがしろにする一方,駆逐艦長には水兵の命を想う気概があった。そうでもしなければ駆逐隊の同意が得られないような無理筋の作戦だった。

かつて英国は独潜に極度の耐乏生活を迫られた。そしてサウジと中国の権益を手離して,合衆国の参戦を得た。日本の対中紛争の合衆国介入の見返りに何の利権を提供できるのか。韓国のようになるしかないのかとも思う。西部邁も百田尚樹も小林よしのりも,突き詰めると尊王攘夷だ。今度,やらかしたら天皇制廃止して韓国のように共和国日本もいいかもしれない。

EV よりガス自動車を目指すべきか?
IEEJ(日本エネルギー経済研究所)によれば,2030 年の原油価格予想は $100/bbl に対し,LNG は$12.8/MBtu だ。2015 年との比較では

原油価格伸び率 92%
LNG 価格伸び率  23%

トヨタ自動車が異常なまでに EV に傾注するわけがわからない。中国市場に賭けたのだろうか。石油ファンヒータとガスヒータを比べたらわかるように,はるかにガス機器は簡単だ。原始的で故障はほとんどない。自動車メーカとしてはこれは困る。大戦時,合衆国はハイオクガソリンを使用し,日独のような直噴航空エンジンを採用しなかった。太平洋戦争末期,米陸軍戦闘機 P-47 はハイオク+ターボで沖縄伊江島から対馬海峡まで飛来する一方,劣悪ガソリンの直噴日本海軍紫電改は鹿屋から沖縄手前の悪石島までやっとだった。しかも,P-47 は航続距離を著しく低下させる爆装していた。。。

電池で飛ぶ商用機ができない限り,EVは少なくとも寒冷地の欧州北米北日本では全く普及しないのではないか。後は大麻禁止のようにガス自動車を規制するかどうか。習近平ならするだろう。ただし,彼の後継者がどう考えるかは別問題だ。ガス自動車だと,余りにも技術課題が簡単すぎて株価対策にはならないのは明白だ。やっかいなのはトヨタの没落は即,日本国の困窮になる。トヨタは戦前,国策会社だった。その名残がEV傾斜なのかもしれない。合衆国からは日本株式会社と言われるほど,産業資本と官は一体化している。ドイツは2度の大戦を石油のせいで敗けたのでトラウマがある。それとも,ナチスの亡霊みたいのがいて,南米チリのLi資源を奪取を目論んでいるのだろうか。そんな妄想をするのがアメリカ人である。EV宣言のフォルクスワーゲンは一見,環境重視しているように見える。でも石炭火力発電をポーランドから購入するようにしたたかなドイツ人である。まともなアメリカ人の方がましだろう。英国の戦略は単純である。日独の自動車覇権を弱めるために,中国に接近する。中国はLi大国である。

経産省の産業施策は原発輸出同様,こけるかもしれない。八方ふさがりになれは,後は軍事発動だ。意外と東シナ海での北鮮船籍船の臨検も近いのかもしれない。韓国,台湾および中国の対応はどうなるか。最も望んでいるのが北鮮だろう。挑発に乗らず,どれだけ大人の対応ができるか。戦前日本のプアな戦争計画は企画院らの革新官僚が描いた。保阪による「昭和のかたち」によれば,昭和天皇はそのあたりの機徴をわかっていて,戦後軍人が処刑される一方,岸らが復活したのを余り快く思っていなかったと知り,昭和天皇は複雑な性格だったようだ。
東條がもう少し度量のある軍事指導者なら、石原のほかにも磯田三郎、辰巳栄一、山内正文など昭和十年代にアメリカ、イギリスの駐在武官を体験した者の意見に謙虚に耳を傾け、太平洋戦争についてもう少し理性的な対応をしたであろう。さらに石原を使いこなせないという一点で、東條は指導者の格がなかったといっていいだろう。
この記事を読んで,「もりかけ」騒動の元文科省事務次官の反乱を思い出した。東條が中央で頭角を現すきっかけは 2.26 事件の際,日和見の多かった師団長のなかでいち早く討伐の意見具申をした2人の一人だった。石原は叛乱に乗じていろいろ画策していた。これが宮中グループに嫌悪されたのであろう。たかが,皇女の皇籍降下でも中央政界に影響が出てしまう異様な国のかたちである。果たして安倍に格があるかどうか。課題は進次郎だろうか。彼はのっぴきならない事態の日本の指導者になる。

保阪が西部と通学する電車内で会話する仲だと知り,知識人のサークルは珠数つなぎなのだと思う。

NHK が,
韓国大統領府は、9日行われた日韓首脳会談で、安倍総理大臣が米韓の合同軍事演習は予定どおり進めることが重要だと述べ、これに対して、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が「わが国の内政問題だ」と述べたと明らかにしました。
と速報した。「内政干渉」か「外交問題」のどちらか。戦前世代の首相では考えられない発言だ。竹島について安倍が発言したのかどうかも,わからない。会談内容が不気味なくらい漏れてこない。北鮮の自壊と米軍の極東兵力引き上げがどうリンクするか。旧満州には多数の朝鮮族が居住している。チベット,ウイグルさらに朝鮮問題は中国にとり頭の痛い問題だ。漢族,満族,朝鮮族の違いは私にはわからない。中国人だと思って,会話し親しくなると,唐突に〇族だと言い出す。日本だと沖縄出身と明言するようなものか。

漢と隋は朝鮮問題に躓き,国力が傾き滅んだ。大統領を選挙で選ぶ国家の戦車だと3日で北京に到達する状況にどう対処するか。韓国は鉄鋼,自動車,半導体を輸出する経済大国である。周囲が中国ロシア日本で目立たないだけである。韓国を欧州諸国にあてはめたらどんな大国かわかる。日本は経済力に見合った応接をすべきではないか。介入はもちろん,不干渉,とにかく関わらない事だ。安倍は中国内の朝鮮族も含め,熟考して発言したのかどうか。対北鮮兵器は対韓国にも使える。しかし陸戦をやると,おそらくぼろ負けだろう。日清戦争の頃とは軍事力は逆転している。模擬銃の陸自が韓国海兵を迎撃できるとは思えない。米軍の極東兵力削減を緩和するには思いやり予算の増額(駐留経費負担)と戦術核の配備か。合衆国は対露強硬が多いのに対し,対中宥和派が多い。米中通商摩擦が抜き差しならない状態になれば,極東はどうなるのだろうか。

ああ,北陸の陸自には冬季防寒上着すらないのか。それでも,個人所有の上着着用は認めてくれるようだ。私は一人だけ,オフィスのなかで防寒具を着用して仕事をしたけど,周囲は誰も止めろとは言わなかった。皆,寒さをやせ我慢していたからだ。そのうち,関東出身で早大卒の後輩も着用始めた。なぜか,関西出身者はみな防寒着を着用しなかった。美学なのだろうと思う。北陸は恐らく,関西文化圏なのだろう。

ある日,海保の巡視船が撃沈されたら どうするか。海自はシナリオを描いているだろうけど 海保と海自の連携は うまくいかないだろう。陸自(防衛省)と警察の連携が うまくいかないのと同じだ。日本は非常時の軍優位がない奇妙な国だからだ。1945 年の沖縄地上戦の頃と何も変わっていない。シナ海での船舶臨検をどうするか。太平洋戦争時,飢えている島へ向かう日本の病院船は米海軍駆逐艦の臨検を受けた際,積んでいた米を投棄させられた。拿捕して佐世保とか沖縄に留置できるのかどうか。タイ海軍ならスマートにやるだろう。タイは北鮮製小火器を空輸していたウクライナ運用の輸送機を止め,貨物を没収した。日本は とりあえず会議だろう。幕末の有事に際して,幕閣は決められず天皇にお伺いを出した。有事の将軍職なのにあべこべになっていた。鈴木内閣は降伏の意志決定ができず,天皇の権威にすがった。有事には天皇が前面に出る。だが,これからも尊王攘夷がはたして うまくいくかどうか わからない。古代ユダヤ族は徹底的にローマに弾圧されてメシア(救世主)思想を放棄した。そのローマがキリスト教化されてイエスの再臨と永遠の命を信じるようになったのだから皮肉なものだ。やはり日本は日本会議の精神が向いているのかもしれない。日本は神の国だけれども沈黙の神ではなく現人神である。これにつきるか。これも江戸期の思想だ。江戸を超克するのは日本人にとり至難なのだろう。対外紛争には全く不向きである。会議して有事をのりこえられるか。遊牧民はクリルタイを招集して指導者を推戴した。この変形がロシアのツァーである。この形態は戦争にめっぽう強い。現代中国の指導者はどうだろうか。お国柄は変えようがない。

参考
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