2018/06/11

沖縄戦米工兵 95000 と核効用

大平洋戦争中,日本軍最大の激戦地は比島だった。米軍の場合沖縄だ。米軍の最初の反攻におけるガダルカナル戦から比島戦までは交換比(米兵1人の戦死に対して何人の日本兵を殺すか)は,圧倒的に米軍有利だったが,パラオ 硫黄島 沖縄戦からおかしくなった。特に沖縄戦では陸軍の戦死者 4582 人を海軍が上回り 4907 人になった。
All construction forces and all aircraft units originally scheduled for the Amami operation were diverted to Okinawa . This addition brought the number of Army and Navy construction troops on Okinawa to 95,000, and called for construction of airfield facilities to accommodate 4,000 aircraft. At the close of the combat period, the first new bomber strip had been completed at Yontan, the airfields at Kadena, Chimu, and Awase were well under way, and construction was in the first stage at Bolo and Yonabaru airfields.
合衆国は沖縄戦に 183,000 の兵力を動員した。そのうち 154,000 が戦闘部隊だ。45年6月22日の時点では 31,400 人の工兵しかいなかった。近代陸戦は大量の工兵を必要とする。古代中世の遭遇野戦は生じなくなった。日米両軍の陸戦では大規模野戦が一度たりとして起きていない。米軍は沖縄の日本軍設営隊を5ないし6千人と見積もっていた。県民の成員男子は県庁警察のような官吏を除いて,全て徴発されていた。

米軍の中部太平洋の進撃は予想外に速やかに進行し,被害も少なかった。その活躍の中心は米海兵の水陸両用戦だった。米海兵は海上の障害であるリーフを乗り越える水陸両用トラクタ LVT を用意していた。これは秘密兵器でも何でもなく,公知であったけど,日本軍が注意をはらった形跡がない。

B-29 の仕様は日本の民間雑誌の航空朝日に取り上げられていたが,陸軍の関心は低かった。本土防空は陸軍の管掌だった。B-29 は対独戦用に開発されLVT 対日戦用であった。日本軍は合衆国を敵として深く考えていなかったようだ。日本海軍にも陸戦隊があったけど,世論受けのする中国での治安警備活動が主体だった。米海兵も中国で似たような活動をしていたが,戦間期は馬が輜重と砲牽引を担っていた。米軍は第二次世界大戦中,軍馬を廃止した唯一の軍隊だった。日本軍砲兵と輜重は人力だった。陸自砲兵の冬季,登攀訓練を見た事がない。火砲も削減する一方だ。特科(砲兵)と施設科(工兵)の合同訓練も同様だ。下の写真はスイス陸軍と北鮮軍のトラクタだ。北鮮は米韓侵攻軍を山岳に誘引するつもりだろう。それとも朝鮮戦争で学習したのかな。陸自は太平洋戦争で学習しなかったようだ。トラクタがないと,浅瀬の渡河すらままならない。特科は丘陵への砲据え付けと給弾をどうするのだろう。給弾用装軌車両の発注を止めてしまった。徴用した建設車両と徴用工にやらせるのだろう。北鮮も日本も指導者は世襲だけど,陸戦に関する限り北鮮は陸自より考えているな。

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日本の海岸を警備している組織はどこだろう。日本人は海保に戦闘能力を期待しているだろうか。日本の沿岸戦闘は海保でなければ警察かそれとも陸自なのだろうか。海自が出動している間に,日本漁船が拿捕されたりしてもどうしよもない。戦前だと,この任務を海軍が担っていた。特に北洋漁業では権益を守るために専用の海防艦を配備していた。小説カニ工船に出てくる鎮圧部隊は警察ではなく海軍であった。合衆国には沿岸警備隊があり,地上戦闘も担わせていた。第二次世界大戦までの合衆国は正規軍の数が少なかった。第一次大戦でも活躍の主体は陸軍で,海兵は影が薄かった。2次大戦に参戦すると,欧州に優先して兵力を派兵した。日本の主戦力が中国なのと同じだ。ガダルカナルと中部太平洋に虎の子の米海兵を振り向けると,南太平洋の陸上戦力が足りなかったのか,海岸警備に慣れ親しんでいた沿岸警備隊をソロモン諸島侵攻に振り向けた。沿岸警備隊がライフルだけでなく,砲兵も擁し輜重工兵そして衛生兵もとりあえず揃えて揚陸作戦を実行した。
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上の写真はラバウル包囲戦のために New Britain に揚陸する合衆国沿岸警備隊が乗船している LST。

幕末明治までは日本の警察と陸海軍との間に垣根はなかったのだが,大正昭和と時を経ると官僚化した。一方,イラク戦争派遣された米海兵後続予備部隊指揮官が今でも前警察署長だったりする。中国には4種類の警察がある。これと PLA 人民解放軍とどんな関係にあるのか気になるところだ。

沖縄戦で県警は何をしていたのだろうか。関電の原発事故でも滋賀県警は何ができるだろうか。多分,自治体の消防の方が活躍するだろう。県庁警察官はバストラックの運転ができないけど,消防隊員なら,ほぼ全員可能だ。しかも消防隊員の指揮権は自治体首長にある。多分,大津市長なら考えているだろうけど,県知事は疑わしいような感じだ。

海保警察と自衛隊の垣根を低くして,自衛隊優位にする。海保と警察は自衛隊の予備役扱いにしたらどうだろう。スイスはこの方式だ。男子国民全体が予備役でもある。

沖縄戦での米工兵は昼夜問わず,働いていた。多分,交代制だろう。夜間の特攻はないし,照明下での作業だ。当時の日本兵は中国兵のようなゲリラ戦,当時は遊撃戦と言っていたもできない軍隊だったのだろう。ゲリラが出没するような戦域での夜間工事はどうみても不可能だろう。玉砕はできても,意外と間抜けな日本軍であった。PLA と自衛隊が戦闘したら,どちらが強いが自明ではなかろうか。兵士レベルだと圧倒的に中国兵だろう。個人で戦う能力のない自衛隊は戦前と同じように戦うのか。米軍のように情報通信と兵站で圧倒できればいいけど,兵站能力は工兵と同様疑問だ。実際,米軍は朝鮮ベトナムで苦戦した。中国の鉄道建設は工兵が担う。南シナ海の軍事施設もあっという間に建設した。陸自はどれだけ PLA の工兵兵站を研究しているか。自ら道路建設,鉄道建設の経験がないとわからないだろう。

憲法改正したからといって,自衛隊が突然 PLA と戦える軍隊にはなり得ない。日本の防衛力の要は海自と経済力である。豪軍加軍にはない潜水艦,日本商船そして工業力だ。部品を合衆国に供給して,米軍と共通兵器を採用する。

合衆国陸軍は歩兵のリクルートにも事欠く状況だ。陸士卒最優秀者を工兵に配属してきた,陸軍だけれども,工兵の現状はどうなのだろう。3.11 の際,我が首相は合衆国の大使の米軍核チームの受け入れを打診され,占領されると血走っていたそうだ。米陸軍が原爆の開発製造から,一貫して原発事故も含め核防護を担当してきた事実をどこまで知悉していたか。自衛隊の原発事故対応と米軍とではどちらに信を置けるか,当たり前のような気がするが,首相はそう考えなかった。3.11 の混乱被害拡大の責任は菅首相にあると思うが,都民はそう考えず,今でも国会議員だ。今でも陸自が原発事故対策訓練を実施しているか疑わしい。それとも鯖江の施設中隊が核事故即応訓練しているのだろうか。関電原発社員は配電工事,重機の運転はしない。危険プラントなのに地震と火事対応しないのだ。石油化学プラントだと消防車の配備など義務づけられているのに不思議な規制である。原発の規制を消防庁にしておくべきだったのかもしれない。今でも原子力保安院スポークスマン(審議官級)のカツラを思い出す。民主党はなぜ原発規制を経産省から環境省に移管したのか。菅首相ら民主党が避難,災害を最優先しなかったためだろうと思う

沖縄に派遣された工兵は軍需物資の滞貨が酷くなると,中隊が組織され輜重兵として働いた。まあ,海兵でも浜の荷役は兵站が混乱すると,輜重兵に変わった。日本軍はそれができなかった。揚陸した歩兵は浜の滞貨を尻目に行軍を開始した。浜の軍需品は米軍の空爆と魚雷艇駆逐艦の攻撃により喪失した。その前に,比島に送った輸送船の 2/3 が米潜により失われた。

LST のビーチングできる海岸線は限られる。日本軍は輸送船からデリックで荷下ろししたけど,米軍は人工ポンツーンを用意し,載荷したトラックのまま揚陸した。下記のポンツーンは米海軍の発明である。日本軍との揚陸スピードは桁違いだろう。
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PLA の驚異的鉄道建設スピード,台風が通り過ぎたら南シナ海に基地が現出した状況を考えたら,陸自施設科のレベルではどうしようもないだろう。3.11 の際,陸自工兵能力を注視していたのは中韓露にとどまらず,合衆国もだろう。橋梁復旧とか工兵が出動する事案はいくらでもあった。消防車進入のための,原発のがれき押し出しすら出来なかった。防護服を着用してブルドーザを動かす命令を出せなかった。何故か。工兵に防護服着用しての訓練をしていなかったせいだろう。実際に,その特攻をしたのはハザマ組のおそらく下請けだろう。宮古に歩兵を配備するという。何の意味があるのだろうか。配備するなら砲兵か対艦ミサイルだろう。それを警護する警備員で十分だ。本来なら,海保の仕事だ。海岸警備は海保の担当だろう。歩兵の本来任務は侵攻にある。

工兵が重要視されるには戦国期まで遡らなければならない。当時の足軽は戦闘工兵だったし,城主は普請ができて当たり前だった。民間に普請を丸投げするようになるのは江戸期以降である。逆立ちしても陸自は PLA に勝てないだろう。宮古どころか奄美大島,種子島に上陸されても逆上陸しようにも陣地構築スピードに雲泥の差があるだろう。そのギャップを埋める方法はかつての西独が参考になる。西独は戦術核兵器で対抗しようと考えていた。原発の再稼動すらできないのだから,核兵器の保有は夢のまた夢。世界最優秀の PLA 工兵にどう立ち向かうか。創意工夫と訓練を重ねるしかないが,同じ官兵ながら陸自は絶望的だ。実際に,では PLA が日本の島嶼に揚陸したらどうするか。ハザマ組の下請けと同じように徴用された我々が担うのだろうと思う。官兵が徴用工より安全という,原発危機と同じ状況が起きるだろう。有事になると,法令により徴用されるから実に始末が悪い。

カジノ法案
森かけ騒動の渦中にある安倍首相は酷いが,自衛隊の指揮官としては例えば菅首相よりはマシだろうと思う。友人に便宜を図って,秋田とか京都が割りを食った。安倍記念小学校の便宜は8億円だが,検察特捜は立件を見送った。政治にはありふれた話しだ。FTA とか自動車課税,とりわけカジノ利権に関して合衆国利権に配慮したのかな。以前にも記したが,カジノ特区内での風俗規制が緩和されそうだ。この汚れ仕事(利権調整)をしているのが官房長官と幹事長だろう。安倍首相は身ぎれいだと思う。利権漁りの田中角栄,中曽根康弘とは異なるだろう。

原発再稼働できずカジノか。原発が再稼働すると,合衆国産シェールガスの市場が少なくなる。東芝も 250万トンを輸入する予定でいるから,合衆国のカジノ資本,エネルギ資本そして日本官僚,東電が利権を分け合うのだろうと思う。とにかくシェールガスを大量輸入して,合衆国の対日貿易赤字を削減するのが先か。汗水流して自動車を造り,それを合衆国に持っていって,シェールガスに変える。そして合衆国資本のカジノで金を使う。日本が韓国化するのは止むを得ないのだろう。合衆国への貢物があるうちはまだいい。

貿易摩擦
自動車のスズキがインドとアフリカ市場でトヨタと協業する。対米輸出依存度の高いマツダの売りとスズキの買いかな。スズキの北米輸出は1万台以下なのだろう。アフリカインド向け電池自動車は電力インフラを考えたらあり得ない。市場自体がないのだから,中国産電池自動車に市場を奪われる心配もない。トヨタの戦略はいい。北米西海岸排日州は電池自動車に熱心だ。これら諸州は親中でもあるから,どのみち西海岸大都市は中国産自動車に置き換わっていくだろうが,いつになるか。ゴーンが豪語した北米電池自動車市場はさっぱり立ち上がらない。普及しても温暖な大都市だけだろう。

北米に自動車工場のないマツダ,さらに電池自動車に過大投資した日産と三菱の株はどうかなと思う。マツダのアラバマ工場は合衆国の自動車関税に間に合うだろうか。国内自動車メーカの設備投資は減少する。自動車部品メーカも合衆国に製造拠点を移していくだろう。国内の ECU メーカ日立 デンソーさらに三菱電機だと姫路と三田製作所がリストラされるだろうか。きつい自動車産業組立労働は韓国,中国に任せたらどうだ。

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国外自動車メーカに対する関税に反対するのは外国産自動車販売事業者くらいだろう。外国産自動車
部品に関税を課して,国内自動車産業保護は理に適っている。日本もかつては,合衆国産自動車に関税を課していた。合衆国で販売される車の半数以上が外国産である。
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中間選挙対策だろうけど,トランプの支持率が低いままだと下院は民主党が多数を占める可能性が高いそうだ。
Since 1946, parties whose president has an approval rating under 50 percent lose an average of 36 seats, and Trump has never even cleared 50 percent (he’s currently hovering around 35 percent). This 36-seat bump would be more than enough to push Democrats over the top.

過激な自動車課税が中間選挙前に発表されるかもしれない。トヨタの SUV 設備投資計画はカナダとメキシコだった。売れ行きの落ちているセダンの合衆国設備投資が裏目になりそうだ。長期生産計画は難しい。

反米感情が醸成されない限り,自民党支持率は断トツだし,私が生きている間に小選挙区の国政選挙では過半数を割る事はないだろう。国内政治の外乱要因となるのは今も昔も海外からだ。シナ事変大平洋戦争(合衆国対日経済制裁),幕末黒船来航,対明朱印船交易利権争い(応仁の乱),元寇(日本産硫黄)だった。古代日本の朝鮮干渉だけは鉄の獲得目的だろう。

物神とデフレ
エコノミーを発見したのは西欧である。西欧中世世界では蓄財は忌み嫌われと利子が禁止されていた。そのタガが外されると,貨幣が財となっていった。マルクスは貨幣を物神とみなした。まさに日本ではお金マネーはゴールド金と同じ文字を使う。貨幣に対して西欧のような禁忌が少なかったのだろう。貨幣は流通しない事には無価値である。利子と市場経済は不可分だ。市場と貨幣(利子)を否定した社会はことごとく失敗した。日本の徳政令もそうだ。現代日本の大企業は徳政状態に近い。アベノミクスは単純な「失業率が低下すれば、インフレ率はいずれ上昇する」という当たり前の経済原理に基づいている。日本がこれに該当しないと一部のエコノミストが言い出した。ついに WSJ も言い出した。その解説がわかりやすい。

テレビネットにはいい加減な疑似エコノミストばかりが目立つ。高橋,森永,三橋,上念らだ。彼らが,フィリップス曲線について言及したのを聞いたことがない。図表を使わずに経済を説明するのは論外である。軍事も同様だ。日本では納税者への軍事費説明のために B29 + 原爆 を使用したとされるが,これは本当だろうか。スケジュール優先の無理な侵攻作戦の結果,米軍の対日戦死傷者はうなぎ上りだった。トルーマンの日記には軍部に騙されたとあるが,原爆使用は軍産学からなる委員会の諮問結果であった。当初の目的だったドイツの排除が終った今,対日戦の継続は難しくなりつつあった。死傷者を出さずに,日本を講和に引き出すには原爆使用は理に適っていた。ヒロヒトの首都に投下しなかったのもそのせいだろう。

合衆国が朝鮮休戦条約を破棄して,北鮮に10発程度の戦術核を使用すれば,北の指導者は講和に応じざるを得ないだろう。実は核兵器はコストパフォーマンスがいいのだ。だから,第二次大戦戦勝国は NPT 体制構築に拘わり NATO は核シェアした。安全保障なんてそんなものだろうと思う。双務が原則の安全保障で,片務状態の日本の非核三原則が元々,机上の空論だったのだろう。現状に目をつぶる心理状態は何に由来するのだろうか。

今年は合衆国の中間選挙の年だ。下院は任期2年しかない。日本のように当選前の公約と選挙後の律法が異なったりすると,選挙民による審判がすぐ下るのだろう。銃規制がなかなか進まない。非武装隷属小作民と武装自由農民の末裔が現代の日米両国だ。古代ギリシャローマは武装市民が没落して,崩壊した。おそらく合衆国も同じ道を辿るだろう。カオスの時代が近いのだ。武装を官兵まかせの日本はかつての李朝と同じ末路かなとも思う。核保有の統一朝鮮に日本はどう対処したらいいのか。コストパフォーマンスのいい核武装の選択しかないのかもしれない。金食い虫の核防護施設の建設経費を削減できる。

防衛大臣が合衆国の戦術核兵器持ち込み是認発言をしたし,憲法改正より非核三原則の廃棄が先だろうか。有事に必要となる大量徴用工を避けるには,どうしたらいいだろう。現状の工兵能力では戦前同様,悲惨な結果が待ち受けているだろう。陸自施設科が原発事故防護即応に出動できるようになるまで,何年かかるだろう。永遠に来ないか。。。合衆国工兵との違いは何に由来するのか。やはり精神か。それとも,有史来,馬挽しない戦いをし続けたせいか。単純だけどこれかもしれない。

日中武力衝突が起きると,空海の損耗が中心になる。中国軍は大量のミサイルとドローンを繰り出すだろう。朝鮮戦争とかベトナム戦争は参考にならない。参考になるとしたら中東戦争とかだろうか。せいぜい1週間だろう。戦闘機艦艇喪失,ミサイルの備蓄も底をつく。潜水艦発射巡航ミサイルに航空基地,発電所を叩かれてどうするのだろうか。大平洋戦争では米軍は発電所と水道施設を空襲しなかった。中国軍はそんな配慮をしないだろう。そんなシナリオを防ぐ手立てがないせいか,高度ミサイル迎撃システム導入に熱心だ。現代版戦艦大和だ。

常時,無人早期警戒機を飛行させなければならないのだがそんな計画がないようだ。九州から宮古まで潜水艦聴音網を設置するだけで,潜水艦の動向と抑止効果も期待できるのだがその気配もない。戦前,B25 の東京初空襲で初めて本土防空を考え始めた日本なのだから仕方がないのかもしれない。南京とか重慶を空爆しながら,自国を想定しないという不思議さ。戦前はポツダム宣言の回答をグズグズしている間にソ連に侵攻され,原爆も落とされた。近未来の対中戦も速やかに降伏という決定をできないだろう。戦前はソ連の講和仲介を期待していた。近未来は合衆国の仲介だろうが,米中密約を何としてでも探らねばならない。

沖縄の日本軍善戦は県民の徴発が支えていた。県民が陣地連絡道を建設し,その道を食糧弾薬を背負って補給した。米軍はトラックが移動できる道路を建設しながら進撃した。古代ローマのエルサレム征服と同じ手法だ。その頃の大本営は西日本への補給停止も決定していた。陸軍参謀本部は東京を放棄して松代へ移転する予定だった。ソ連を頼って北海道へ移転する計画はなかったのだろうか。北海道は本土ではなかったのかとも思う。大本営がゲリラ戦を検討し出すのが終戦数か月前であった。結論は日本兵はゲリラ戦をできないであった。

PLA は元は遊撃戦のプロである。陸自 vs PLA だと陸自は赤子のようなものだろう。自衛隊に対する妙な妄想を止めないか。自衛隊は米軍の支援があっても戦えないかもしれない。南ベトナム軍と韓国軍が参考になるだろう。中国本土では合衆国の多額の支援を受けた国民党が冴えなくて,ゲリラ戦を指導した共産党が勝利した。国共内戦の本を調べたがない。多分,売れないから出版されないのだろう。あっても,絶版だ。太平洋戦争前,合衆国を侮った状況と似ているような気がする。「共産軍は、農村で地主の土地を接収し農民に配分するという農地改革を実施します」とあるから,日本の農地改革は中国共産党と同じようなものか。
最終的に193万町歩の農地が、延237万人の地主から買収され、延475万人の小作人に売り渡された。しかも、当時の急激なインフレーションと相まって、農民(元小作人)が支払う土地代金と元地主に支払われる買上金はその価値が大幅に下落し、実質的にタダ同然で譲渡されたに等しかった。譲渡された小作地は、1945年(昭和20年)11月現在の小作地(236万町歩)の8割に達し、農地に占める小作地の割合は、46%から10%に激減し、耕地の半分以上が小作地である農家の割合も約半数から1割程度まで減少した。
自民党は中国共産党と似た側面がある。戦後,両国とも,ほぼ同一政党政権が続いている。自民党は憲法改正では戦前の地主復活を掲げていない。どちらも官僚が政治を取り仕切っている。法治は建前である。解釈でどうにでもなる。ただ,中国官僚の腐敗汚職は酷い。これは歴史的なものでどうしようもない。日本も平安期の売官が酷かった。中国にはない寺社勢力が権門体制として中世を支配していた。大きな違いは天皇制と選挙制度だろうか。中国農民に分配した農地がどのように国有になったのだろうか。文革の所産なのだろうか。

微罪で妻も収監した日本と民主派の妻を軟禁している中国と似たようなものだ。合衆国に収監されている政治犯,英独仏はどうなのだろう。ただ,日本は10箇月と中国の8年に渡る軟禁の違いがある。かつて幕末の日本も謹慎を乱発した。幽閉 蟄居 隠居 とかの処分だ。Wiki によれば安政の大獄をみると,身分が低いと重罪になっている。封建時代を象徴する内容だ。公営放送が,「佐川前理財局長の国会虚偽答弁は43回」と報じるのは珍しい。官僚が政治を行っているので,当たり前なのだが東芝の偽計が公法に問われなかったのと同じだろう。しかし,これほどまでに支配層に立件が甘いのは何らかの仕組みが必要だろうが,政財官のトライアングルはどうにもならない。これは身分制なのだろう。

これを超えるには道義的な力,宗教心が必要だ。かつて,ニクソン大統領は執務室での録音テープの提出を拒み,最高裁まで争った。最後は与党の共和党が大統領弾劾発議した。合衆国の猟官制は酷いが,合衆国議会の精神は与野党を問わない。日本の国会をみると,党利党略は中国に近いのではないか。所詮,西欧の議会制をまねても内実が伴わなないのは仕方がないか。日本初の帝国議会は 1889 年であった。ほぼ 130 年,経っても民主主義の精神が育たないのは危険だろう。政財官の暴走を律するには,日本国は合衆国に隷属するしかあるまい。しかし国民の間に反米の気運が出てきたら,どうするか。1936 年,同様また自爆するしかあるまい。これを3回ほど繰り返せば,日本人も学習するだろうか。帝国議会が新憲法を発議したのが,1946 年だった。天皇代替りに憲法改正も発議して,これが2回目,後50数年後にもう1回すればいい。この頃は今の人口の半分以下である。もう私は生きていないので,何とも想像するしかないが官尊民卑の身分制は不変だろうと思う。何故か,天皇官僚制は憲法改正しても国是だからだ。合衆国議会の起源は西欧の身分制議会が発祥だ。日本にはこの西欧中世議会の歴史部分が欠落している。

帝国議会の政党政治が花開いていた 1932 年,軍官僚が満州事変を勃起させた。昨今の官僚の画策をみると,何でもできるのだと改めて思った。上海事変の背景には財界の唆しがあった。合衆国のパワーが低下しつつある今,日本の暴発を防ぐのは中国だろうか。中国の共産党支配が強固な限り,日本が暴発しても,戦前のように自滅するだけだ。意外とこの可能性の方が高いかもしれない。官僚は,合衆国であろうと中国であろうとどちらの利権とヌエのように共存できる。これは世界中の官僚にも当てはまるだろう。これを制限できるのは西欧民主議会制しかないだろう。残念ながら,日本はこれに当てはまらない。地方議員も世襲が当たり前だ。

日本は合衆国連邦債券など,在米在中の多額資産を有している。米中密約とはこの資産をチャラにする事だろう。ルネサンス期,栄えたイタリア諸都市は争っていた当時の列強であるスペイン,英仏王に多額を貸し付けていたが焦げ付いた。そうかと言って,イタリアはこれらの国々に宣戦布告できる力もなく,新大陸の発見とともに富は霧散した。北鮮の非核化とは,日本の核武装をなくし日本に無償援助を拠出させる事だろうか。総理の訪米がまた決まった。援助額の報告と自動車関税のお願いだろうか。

戦前の沖縄県知事は軍の県民徴用を担うために派遣されたのかもしれない。軍の徴兵は市町村役場の兵事課が担当していた。その公文書は国家文章同様,終戦とともに焼却された。軍人恩給を担当していた陸海軍だけがその人名等を記録し,厚生省に移管した。どのみち,沖縄県民は徴用の労働力として,避難は不可だったのか。沖縄に溢れた飢餓状態の難民を米軍は確か,グアムまで 13000 人程,強制収容した。ソ連の満州北鮮侵攻に比べたら,はるかに人道的だった。さて,今度は中国軍が沖縄,統一朝鮮軍が対馬に侵攻するのだが両軍の難民に対する扱いはどうだろうか。ベトナムに侵攻した韓国軍の蛮行はよく知られている。北鮮が強盛大国を目指して,核保有と金を無心するのは古代の蛮族匈奴とかと同じような気もする。漢帝国は匈奴を恭順させるため,絹を送った。絹は現代のお金と同等だった。何故,そうせざるを得なかったのか。匈奴は騎馬民族だったからだ。当時の中原諸国は戦車と歩兵だったから,移動速度が10倍違った。匈奴は少数でも,戦えた。戦前の日本陸軍は兵力を歩兵数で計った。これは南方の米軍では通用しなかった。輸送船が沈められ,辛うじて人員の揚陸ができても重火器と軍馬の喪失はどうにもならなかったが,陸軍参謀本部は軍馬なしで米軍と戦えると判断した。硫黄島と沖縄でタコツボに籠って米軍と戦えるようになった。

宮古配備の歩兵はタコツボを掘る訓練をするのだろうか。対馬の自衛隊は火砲が一門もない。戦前なら,大発があったのに海上機動は何も考えていない。制空権はないとの前提なのだろう。道路に空爆で穴ぼこができても,トラックでの移動もできない。空爆の穴はスコップで埋めるのだろう。重機は一両もない。トラクタすらない。合衆国のような沿岸警備隊もしくは中国のような海警が必要ではないか。戦闘工兵,船舶工兵が望まれる。官兵だから仕方がないのか。陸自は不思議な軍隊である。それとも,沖縄戦同様,島民を徴用して設営隊,工兵および輜重隊代わりにするつもりなのだろう。徴用を宣言するのは長崎県知事だろう。対馬市長は自衛隊に関する権限は何もないからだ。

Wiki によれば対馬の隊員はレンジャーだそうだ。防衛用ではなくて侵攻用とは知らなかった。日本版シルミドなのかと妄想する。レンジャーだから空挺降下,舟艇もこなせ対テロ用ではないだろう。ゲリラ掃討に空挺能力は無駄である。他方,県民避難保護のための重機操作,操船はできない。そうすると,宮古派遣部隊もレンジャーか。宮古のレンジャーはどこに潜入するのだろうか。

北鮮が体制崩壊を避けるために,核保有に固執するのはよく理解できる。合衆国政府の信頼度が地に落ちた感のある状況では,人口が半減する日本も安全保障を合衆国だけに依存するのはリスクが高い。
北朝鮮のミサイル技術が向上したことで米国本土が核ミサイルの射程圏内に入り、北東アジアの力の均衡が脅かされたことだ。正恩氏が東京を壊滅させたならば、米国本土を危機にさらしてまで米政府は報復していただろうか
合衆国の核の傘はやはり,まぼろしだったようだ。上述は WSJ のコラムである。核保有宣言せずとも,核保有の準備はすべきだろう。コストパフォーマンスがいい。何も北鮮のような ICBM でなくて良い。海中潜水艦から平壌,ソウル,上海に向けて発射する能力を整備すればいいだけだ。日清戦争から太平洋戦争まで培った不意打ち作戦だ。核保有が嫌なら,スイスのように有事徴用に耐えねばならない。戦前の総動員体制は合衆国の動員に対して,余りにもプアだった。日本のお役人は元々,動員をマネジメントする能力が欠落しているのだ。沖縄戦では32軍と沖縄県庁の徴用は余りにも酷かった。ドイツは他国民の徴用をしたが,自国民の給養をこころがけ,沖縄のような厳しい徴用はなかった。だからこそ連合軍はドイツ領内に侵攻できた。では何故ナチスはそこまで できなかったのか。革命が起きると分かっていたからだろう。日本では一揆はあっても,島原の乱を除いて農民の反乱は皆無である。日本人は虐げられても忍従する選択をしてきた。

蛮族の精神なのか,キリスト教化したせいなのか迫害を受けると,西欧の民は集団ごと避難をする。ピューリタンの一派であるメノナイトは現代も移動を続けている。中国だと流民となる。神の啓示を受けた指導者に率いられて脱出するエクソダス神話を啓典の民が共有している。先の大戦だと欧州ユダヤ人家庭に小さな子供がいると脱出できず,父母は長子だけを送り出す選択をする。その末裔が合衆国ユダヤ人である。アメリカ人の発想をみるにつけ,モーセよりはヤコブ的のような気がする。モーセは超常現象というか奇蹟を起こしたが,ヤコブはリスク最小化に心を砕いている。十戒のない時代の話だ。私の頃の高校倫社は突然,天下り的に「十戒」から始まる。その直前のヤコブは実に人間臭い。指導者をどう選ぶか。土地は恩寵どころか禍をももたらす。土地に執着して子孫が絶えては元も子もない。 

世界はカオスに向かうと考えるのは近未来ゲームの見過ぎだろうか。トランプを見ていると,習近平と金正恩の方がまともに見える時がある。その合衆国に安全保障の 100 % を委ねた ツケがまわった。3方面の領土問題をなんとか減らせられないものか。在韓在日米軍が撤退すると,武力領土紛争が起きるのは確実だろう。旧ソ連からソ連軍が撤退して,ウクライナとロシアが争うようになったのと同じ。合衆国が中国とどんな取引,密約を結ぶか。米朝交渉にとらわれてはいけない。北鮮への援助は時間稼ぎのため,やむを得ない。核武装の準備を始めよう。台湾との秘密交渉も必要だろう。台湾に潜水艦と核技術を供与するわけだ。イスラエルのように核保有宣言せずとも,合衆国の支持があれば NPT は無視できる。

非同盟のスウェーデンが徴兵復活とともに国民への戦争啓蒙を強化し始めた。多分,ロシアの強腰と合衆国を盟主とする NATO への不信からだろう。どうも国土防衛はゲリラ戦を前提としているようだ。敵を引き込む作戦だ。多分,バルト海の島嶼は放棄するのだろうと思う。我が国も南西諸島と対馬の避難作戦を考えなければならない。合衆国地上軍はもう当てにならない。これら島嶼を死守したければ,コストの低い核兵器を自前で準備する事だろう。ロシアは人口が日本と同じくらいだ。陸自が海上機動能力を有し,国後エトロフ揚陸の牽制をすれば,その分地上兵力を欧州に向けられない。ロシア中国の各個撃破作戦を断念させるには,連携同盟しかない。北欧諸国の有事動員,徴用について調べてみようと思う。多分,老若男女問わず,徴用対象だろうと思う。移民も徴兵対象だそうだ。日本も在日を徴用対象に含めるべきだろう。
欧州でもっともリベラルで、進歩的で、平和なこれらの国の指導者が、いまや暗い時代の再来を恐れていることの、憂慮すべき証左でもある。
参考
沖縄 p446
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