2019/04/05

株取引に不向きな事務処理能力

エーザイの空売り設定を見過ごした。3/22(金)に Bloomberg が「ストップ安気配」と配信したのだから,設定を土日の間に余裕をもって設定しなければならなかった。

現在のジョブ処理に追われ,株取引ネタの判断を誤った。老化で大脳がマルチタスクを受けつけなくなったようだ。できる事は齢とともに少なくなっていく。株取引は諦めようと思う。
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言い訳がましいけど,日本株式の株価が下がらない理由の一つに日銀による ETF 買い入れがある。残高16兆円である。国家予算の 10% を超える異常さである。東京の好景気は日銀のバラまきに支えられている。上場会社の本社は大半が東京だ。個人年収の 15% を株式投資に振り向けるのは当然なのだろうか。ETF.png

スウェーデン中央銀行は世界で初めてマイナス金利を導入した先進国である。コミュニティチャリティの精神がない日本の土壌で,スウェーデン型の組合主義が果たして根付くだろうか。まさか私の生きている間に,日本経済が崩壊するかもしれない可能性を考えなければならないとは。このまま放置していれば,貿易収支は悪化して円安になり長期金利が上がり出す。政府は税収の穴埋めにインフレ政策を採る。

国策事業
せめて廃炉経費を浮かすために,原発を再稼働したらどうだろう。スイス住民は東電と同じ BWR ながら廃炉費を捻出するために直接選挙で稼働延長を決めた。労苦を避け,楽するためである。日本はこれから何を売って,油を買えばいいのだろうか。自由貿易だと,賃金が中国の労務費と均衡するまで下がるのはやむを得ないか。しかし,1ドル \150 になっても,賃金収入は増加しないだろうと思う。

大手電機だと三洋とパイオニアが脱落した。NEC も官需で残るくらいだろう。次に衰退するのは自動車産業だろうか。毎日の記事によると,日産の西川がゴーンにルノーアライアンスに中国企業を加える提案をゴーンにしていたようだ。ゴーンは否定的だったのだろうか。日産が生き残るにはルノーより中国企業と組むのは良い選択だと思う。日産の一台当たりの営業利益はトヨタの半分以下しかない。売れるうちに身売りするのは妥当だろう。

マネーと企業の関係はわかっているようで よくわからない。「信用」がマネーを増やすからだ。バブルの時代を想起すれば,これは当たっている。MMT が脚光を浴びている。デフレの証だろう。国家管理の究極の貨幣理論と仮想通貨のせめぎ合いが始まりそうだ。仮想通貨の勃興は MMT を葬り去るのではないか。国家が通貨発行権を手離すとも思えないが,たとえば円が瓦解するとしたら国民はあっというまに仮想通貨に乗り換えるだろう。国家がどうやって仮想通貨を規制するか,現代中国あるいは戦前の経済体制に戻るしかないだろう。合衆国もファシズム諸国も総力戦体制による統制だった。

現代資本主義ではドルが基軸通貨として生き残った。エネルギを支配したからだ。中国の挑戦がどうなるか。エネルギ供給が成長律速となる。かつて日本が追い込められたように中国はならないのではなかろうか。原発とロシアとのパイプラインが中国安全保障のキモだ。日本は寒いな。ファイナンス以前に,高エネルギ価格はより日本を貧困化する。安倍政権はエネルギー政策の抜本改革をできなかった。そのつけは真綿で首を締めるように効いてくるだろう。官僚国家のフランスは原発重視を堅持しているのだが。

ポピュリズムがファシズムに転化するのもそんな遠くでもないだろう。後,数回国政選挙をやれば,野党勢力はなくなるだろうと思う。昭和翼賛体制の再来である。リーダは進次郎だろう。新元号に「令」が含まれるのは新統制時代にマッチしていると思う。

中国の水不足問題は国家事業である。
 供水安全の保障。「南水北調(南方の水を北方に送る)」プロジェクト東・中ライン第1期工事が開通し、その供水量は累計180億立方メートル、受益人口は1億人を超える。青海省の「引大済湟調水総水路(湟水からの水引き込み)」や甘粛省「紅崖山ダム拡張工事」などのプロジェクトもすでに完成。また、安徽省の「引江済淮」、雲南省の「滇中引水」、貴州省の貴州黄家湾などの重大水調整プロジェクトと重点水源プロジェクトの建設が加速し、新規の供水能力は230億立方メートルを超えた。重大水利プロジェクト172件が全て完成すれば、年間供水能力は新たに821億立方メートル増え、その量は杭州西湖5700個余りに相当する。
連邦国家の合衆国諸州は水資源を確保する国家土木事業は不可能である。日本は30年掛けても新幹線建設が終らない。多分,50年以上掛けても原発廃炉はできないだろう。仕掛工事として,その経費が電力託送費から支出される。終る事のない廃炉プロジェクトの職もいいかもしれない。

住宅地に張り巡らされた農業用水溝に通水される季節になってきた。水田が宅地に変わったからだ。その住宅も世代交代で空き家が目立つようになった。最寄駅から徒歩30分以上になると,驚くような低価格でも売れない。ここ数年の地価上昇はデフレ下では実質バブルだったのだ。といっても日本は土地資本主義なので地価が下落すると,経済が成り立たない。農地工場跡地が緑化事業として予算が費やされるのだろう。英国の「囲い込み」のような農地改革は不可能だろう。資本側は金があっても投資しないし,投資するにしても海外の方が利益率が高いからムダな内国投資はしない。日本生産にこだわるトヨタでも投資の中心は合衆国だ。おそらく日本での投資額の半分で合衆国で工場建設が可能だろう。

日本人はおそらく日本語を話し始めた頃から,農地耕作権を争ってきた(倭国大乱)。その耕作水利権が価値を失いつつある有史来の異様な時代が始まりつつある。国民を統制下に留めておくには,また鎖国するしかないだろう。英国のEU離脱は参考になる。天皇を中心とした鎖国もいいかもしれない。

グローバル企業のトヨタとかは合衆国とか中国に拠点を移すだろう。日本に自由民権は身の丈に合わなかった。これは中国にも言える。統制国同士でつり合いとり,とりあえず朝鮮を懐柔したらどうだろうか。

英国がゴールデンエイジに向かうエリザベス1世の時代に,徳川政権は鎖国を選択した。その後,英国は奴隷交易による三角貿易で資本を蓄積して産業資本主義へと離陸した。日本の1500兆円の資産は国債と老齢化で食いつぶす。中国のように仮想通貨も規制して,円が海外逃避できないようにすれば,百年位なんとかなるだろう。戦乱の終った元和演武以降の新田開発で,その後200年平和を享受できた日本だ。同じ頃,耕作からはじきだされた英農奴は新産業そして新大陸へとあふれ出るしかなかった。英国の状況を自国の歴史と重ね合わせて診る視点が必要だろう。「自由」とは何なのか。1776 年に出版された「国富論」を読まないといけないな。中国の発展をみると,官僚による国家統制も満更でもない。

和魂洋才と洋務運動の正否の違いは何か。これも英国の視点からみると明らかだ。英国が求めたのは「自由交易」ではなく,税関業務委託だった。インドで成功した手法だ。合衆国はその危険性を日本に教えてくれた。その態度も日本が日露戦争に勝利すると変わった(ワシントン海軍軍縮体制)。その戦時外債を完済したのは第二次世界大戦後の高度成長期であった。戦争は高くつく。戦争をマネジメントできるのは英国くらいである。その英国も合衆国への支払いでポンドは底をついた。

軍事および科学技術の分野においで米中におくれをとっても,才覚を働かせれば欧州中小国のようにしのげる。TPP が締結できて実に良かったと思う。メキシコとカナダを大切にするというか,他国と比べ優遇すべきだろう。遠い回り道かもしれないが,中韓の牽制にもなる。とりわけカナダは多くの中韓移民を受け入れている。カナダ国民も政府も日本のアプローチを歓迎するだろう。

合衆国はしきりに中国を挑発している。中国もベネズエラに肩入れしている。尖閣紛争に火が付くのは案外,合衆国にとり好都合かもしれない。日本は合衆国産兵器がないと戦争できない。その隙に乗じて,韓国は対馬侵攻で日帝36年の恨みを果たせるだろう。合衆国は日中の領土紛争に介入しないと再三宣言しているし,韓国はキリスト教国である。韓国の十字軍運動に合衆国民は否定しないだろう。日本人は韓国人と異なり異教徒である。天皇をみれば自明である。このようなリスクを考えたら,原発稼働による事故リスクは無視できるだろう。

中国が中東産原油を必要としなくなったら,国威発揚と台湾への示威として尖閣での武力発動するのではなかろうか。対馬と沖縄を失陥するくらいで済めばいいだろうと思うしかない。両島民をいかに本土に引き揚げさせるかが重要だ。国際価格50万円の機関銃を500万円で調達している自衛隊は いくら防衛費をかけてもザルである。金がかかり過ぎて実戦どころか,訓練もままならない。とにかく原発を回そう。

日本が合衆国との真の同盟国になるには,天皇がキリスト教に改宗でもしない限り無理だろう。米海兵が沖縄を去るサインを中国は正しく認識している。わからないのは沖縄県民とは何という皮肉だろう。琉球時代に戻るのか。ペリー提督は沖縄を経由して来航した。沖縄の重要性を最も認識していたのは中国でも日本でもなく合衆国だった。その合衆国が沖縄を不要と言い出しているのだ。沖縄返還は国策として間違いだったか。海外基地の治安防衛を担うの米海兵の主たる任務である。横須賀同様,沖縄米軍基地防衛を自衛隊が担うのか。

Foreign Affairs が尖閣について,中国は29の航空海軍基地が使用できるのに日米は4箇所のみと指摘している。米軍は航空優勢のないエリアで行動しない。ラバウル空襲,ハルゼーの東シナ海侵入にしても おそるおそるだった。横須賀の米空母が無力化されたら,米軍はハワイまで撤退するだろう。停泊中の空母を襲うのは高速弾道ミサイルもしくは巡航ミサイルで簡単だ。しかしながら,日本にはその報復手段がない。尖閣は割譲するしかないと思う。軍用機の行動半径が増大し,ミサイル精度が上がった現在では空母は時代遅れの兵器だ。石油がまたしても途絶して,日本は干上がる。

昭和天皇の叡慮は後醍醐帝並みに優れていたようだ。楠正成と新田義貞の憤死と特攻がダブル。やはり,天皇は忖度のしようがない幼帝に限ると思う。昭和天皇自身が督戦をしていたとは知らなかった。大阪南部には巨大な陵がある。その代表は仁徳天皇陵だ。小学校でならった炊煙云々はイカサマで暴君だったのだろうか。その前方後円墳は東遷して陸奥出羽まで達した。灌漑排水の土木工事と墳墓建設は双対だったのかもしれない。宗教と国家土木事業は不可分なのだろう。沖縄の米軍基地建設も神主が祝詞をあげるのだろうか。昭和天皇陵竣工式は三権の長が出席して,一切合切の経費が 100 億円だった。太平洋戦争を指導した天皇にしては過少のような気がする。後醍醐帝と同じく亡国の君だから,そんなものだろうか。工事に26億円だから,葬儀費(事務人件費)が74億円だった。

西欧の神はイエス以来,降臨しておらず,パウロに語り掛けたぐらいで言葉を全く発しないのがいい。喋る現人神は危機に際して昭和天皇を見る限り,いいとは到底思えない。英議会庶民院は国王の干渉を嫌い,国王が議会に来ると,庶民院は扉を閉止する。英王は貴族院のみでお言葉を伝える。衆議院の開会式をみると,天皇は議員よりはるかに偉い。昭和天皇はかつて軍縮を断行した宇垣に辞めたらどうだと言われたそうだ。その点,大正天皇は優れていたし大正デモクラシーの時代でもあった。時代の趨勢に応じ,天皇は変貌する神だ。ファッショが再来したら国民をまた鼓舞するのだろう。その契機を案出するのが軍事官僚の務めか。戦前は満州事変と 2.26 が契機だった。幕末は桜田門外の変と大政奉還だった。毎日新聞の書籍広告に刺激的な挿絵を伴った三島本が掲載された。時代だなとつくづく感じいった。令和維新か。

参考
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