2019/06/21

日本的ファッショと政府予算枯渇

片山杜秀が日本の政治状況を的確に説明している。3.11 に言及しており,私も日本のチジミ指向は決定的になったと思う。チャレンジは軍事を除き掛け声だけに終わる。青少年も海外留学しなくなった。政治指導者に選ばれるのは世襲でないと事実上,不可能な状態だ。

老後に2000万円の金融資産が必要との政府レポートがなかった事になった。実は,これと似たような事が 1940 年代にあった。政府は対中戦争の軍資金を得るために,国民年金制度等を整備して資金を吸い上げた。これに大きな役割を果たしたのが小泉が改革した郵貯である。

私が属していた組織は給与は月給制だったが,銀行振込以前の時代,月度の受領印欄が3つに分かれていた。先輩が倒産危機の名残だと教えてくれた。現金が不足して,月給が3回に分割されて支給された。会社は現金がショートすると,やたら支払いを遅らせる。債務の優先順位は法律で定まっており,税金公課,公共料金は優先度が高い。給与は優先度が低いから,企業が不振になると給与の遅配が起きる。

かつて日立は不振の際,管理職の給与を一律カットした。ジャパンディスプレイも管理職給与カットする。大半の管理職は名目だけだから,リストラには好都合だ。これからの時代,一般職にとどまった方がいい場合もある。逆に,やたら管理職に登用するようなユニクロのような会社は要注意だろう。合衆国だと,年に一度の雇用更新時に自分が何パーセントタイルに属しているとの通知があるから,直近のリストラ準備をしなければならないとわかるが,日本の管理職の場合,一発通知である。

さて,2000万円の金融資産がどこに行くか。最終的に国債である。国債の使途優先はどうなっているか。合衆国は連邦議会が予算を通さないと,スミソニアン博物館が閉館になる。給与支払いが滞るからだ。一方,日本の大会社とか公共団体は賦課制になっている。予算執行に人件費を上乗せする。予算執行は製造販売だったりする。つまり人件費は間接費になっている。2000万の話を単純化すると,官吏の給与払いに必要な予算執行額を確保するためが第一義だろう。これは宮内庁,気象庁,会計検査院であろうと同じである。

人件費を合衆国風に直接費に変更した方がいいのではなかろうか。前回は軍事費で財政破綻,今回は社会保障費になるのだろうか。支給額を減ずるのが難しければ,預金凍結とインフレにすればいいだけだ。大して難しくない。終戦直後の預金封鎖は大蔵省の一課長による通達のみだった。国会は何の意味もなかった。戦後の国会もファッショが続いていたわけだ。野口によれば,1940 年体制と呼ぶ。日本的ファッショで政治だけでなく,経済状況もかなり説明がつきそうだ。政治学者も実に幅が広い。片山と自殺した西部は両極だ。

参考
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