2019/08/02

参院選争点にならなかった原発再稼働と政治家親子愛

滋賀県北部は関電の原発地帯に隣接している。3.11 後,当時の滋賀県嘉田知事は国に先がけて,県民の避難計画を策定し大阪市と協定を結んだ。原発の放射能が大気に漏れると,琵琶湖が汚染されるからだ。守山市の水道は琵琶湖を水源としている。放射能に汚染された飲料水の ろ過は簡単ではないし,体内被曝は最も避けなければならない。

一方,二之湯参院議員は自民候補なのに原発再稼働を明らかにしなかった。残念だ。彼の守山駅前での演説を聴いていると,市内の混雑緩和実績をあげた。市内の道路建設は市長によるものだ。違和感を感じた。その後,彼が小学生を引率して靖国参拝したと知って,投票を嘉田にした。

彼は家族を強調していた。それはライバルが離婚者だからだろう。彼は政治家の息子であるし,自分の子供にも つがせるのかもしれない。家族を愛するが故に,議席を子供とか一族につがせるのだろうと思う。家族と国家のどちらが大切か。これは中国人なら愚問だろう。

昭和天皇独白録を読むと,赤子である我々より皇統継承を心配していた。太平洋戦争を始めた東條首相は家族愛で知られている。これは社会学的に当たり前である。近代国家は市民が国家と契約して成立する建前だ。しかし,実際には国会議員の2人の 一人は世襲であるから,日本人はそう思っていない。世襲国会議員が一族より国益を優先するだろうか。これも愚問かもしれない。

関電柏崎原発の安全対策費が かさんでいる。それにしても,参院選直後に東電はテロ対策と液状化経費を計上したのか。この経費は電気代に上乗せされ,全国の電気代にも波及する。電気料金は国家統制価格だからだ。原発を再稼働できれば,スイスのように廃炉処理費用も捻出できるのだが。せめて PWR を再稼働させてもらえないだろうか。
 東京電力が再稼働を目指す新潟県の柏崎刈羽原発は、6号機と7号機がおととし12月、新しい規制基準の審査に合格しましたが、安全対策のために必要な工事がいくつも残されていて、現在「フィルターベント」と呼ばれる事故が起きた際の放射性物質の放出を抑える装置や、緊急時の対応拠点の整備などを進めています。  こうした対策の費用として、東京電力はこれまでおよそ6800億円かかると試算をしていました。  しかし必要な費用を新たに試算した結果、これまでの1.7倍に当たる1兆1690億円かかることがわかったということです。  特に、意図的な航空機の衝突などテロ対策として遠隔で原子炉を冷却する施設の整備や、液状化対策などに、合わせて6000億円近くかかることが分かり、今後工事が進む過程でさらに費用がかさむ可能性もあるということです。
参考
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