韓国軍事費の伸びと迎撃ミサイルシステム
ある識者によると,安全保障に関して関心を示すのは 50歳以上の男性が多いそうだ。確かに,老政治家,自衛隊OBとかの発言が多い。
日本には戦前のような帝国国防方針のような,独自の戦争計画を持たない。合衆国主導による共同作戦行動計画,通称ガイドラインがあるだけだ。これを補完するため,日米地位協定がある。この内容は首相も関知しないと言われる。戦前の統帥権独立と同じである。首相が知らないものを国民が知るわけがない。ただ,防衛省は役所なので予算がないと何もできない。防衛予算の費目とか推移をみれば,共同防衛プランが垣間見える。
最近,中韓の軍事費の伸びが大きい。ブッシュ,カータ政権後,軍務経験のある合衆国大統領がいなくなった。合衆国軍の実際の指揮は国防総省長官が執る。現在の長官は軍務経験のある前レイセオン社の副社長である。レイセオンは迎撃ミサイルシステムで名高い。最近,サウジとトルコが高高度迎撃ミサイルをロシア製導入に切り換える契約を締結した。トルコには F35 を売らないと,合衆国が言明してもロシア製に固執した。レイセオン製の性能が劣っているのか,致命的欠陥があるのかもしれない。戦後,産軍複合体の寡占化が進行して,日米の迎撃ミサイルシステムはレイセオン社一択のみになっている。
韓国が前方展開レーダを配備しようとしたら,中国が韓国排貨に乗り出し中断した。フーシ派による UAV サウジ攻撃とイランによるグローバルホーク撃墜をみると,軍事技術の敷居が下がったと思う。レイセオンの高価なシステムが果たして最適なのか検討した方がいいだろう。
無人航空機による情報・監視・偵察 (ISR) 活動や、 高速輸送艦を用いた輸送支援のように、 自衛隊に新たな装備調達を促すような項目もある
韓国とロシアの GDP はほぼ同じだ。北鮮の軍事費は微々たるものだ。韓国の最近の軍事費の伸びは気になる。韓国の仮想敵は日本なのだろう。韓国軍は平気で自国民に発砲するような軍隊である。ロシア,ソ連軍なら命令拒否が起きた。かつての日本軍と同じと思えばいいのかもしれない。司馬遼太郎は北関東配備の戦車隊に属していて,北上する避難民をどうしたらいいですかと尋ねると,隊長は轢き殺して前進しろと言ったそうだ。
参考
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