2019/12/20

WeWork と桜を見る会

Bloomberg によればソフトバンクが投資している WeWork が「ビル清掃事業会社」を売却するらしい。買った価格の 1/4 に減価となったとは言え,買い手がつきゼロにはならない。資産が評価されたのだろう。我が首相が「桜を見る会」に招待した客にジャパンライフの会長がいた。ジャパンライフの発行した証券価値はゼロになった。詐欺の可能性が高いが,果たして裁判で認定されるかどうか。

新年度の予算では赤字国債の発行が決まった。国会に予算決定権があるが,編成権は財務省が有し,首相の意向に沿って編成するから,首相も詐欺に近いのかもしれない。それでも,中曽根に匹敵するような叙勲になるのではないか。ある知人の経営者は我が国の借財について,絶対返せないと言った。国家財政が破綻に瀕しても,国家詐欺は叙勲に値するのか。ジャパンライフ会長と安倍首相の考えに相通ずるものがあるのかもしれない。国家レベルの方の詐欺はアベノミクスとして称賛される。不思議なものだ。

カジノ利権に関して,東京地検特捜が動いた。中国企業が自民党代議士に金を渡したらしい。どこまで遡及できるか。安倍の祖父岸は田中角栄を称して,塀の上を歩いているようだと形容した。政治献金はろ過しろが彼のモットーだった。彼の金づるは満州だった。同時期の東條も政治力の源は満蒙のアヘンが軍資金だった。両者は田中のように私欲には関心がなく,気前よく革新官僚,宮廷グループを懐柔するための政治活動に金をばらまいた。おそらく安倍も大阪横浜のカジノがらみの献金を受けていないだろうと思う。くだんの議員は二階派だ。二階派は面倒見がよくないのか。出身母体とか親譲りの利権がないと,政治活動するには多少ヤバイ金でも仕方ないのだろう。薄口政治評論家の杉村によると,歳費だけでは日常の政治活動経費はマイナスになるそうだ。

ゴールドマンがソフトバンクの融資シンジケートに乗り出した。ソフトバンクは担保を求められていないそうだ。かつて,英国が清朝に金を貸し付けるときに担保を求めなかった。その代わり,香港と上海の税関長ポストを要求した。ゴールドマンの求めた見返りが明らかにされていない。ソフトバンクの通信事業は日米国家レベルのインフラである。清朝末期の西太后は得た金を庭園建設に注ぎ込んだ。国運国勢は変えられない。50年後,我々の子孫はアベノミクスをどう評価するだろう。

中華資本が日本の代議士に賄賂か。時代が変わった。日中の力関係が逆転したと実感させられた。その点でもやはり,安倍の対中姿勢はおかしい。

参考
関連記事

コメント

非公開コメント