文革保健婦と中曽根電通顧問
保健所における PCR 検査が台湾韓国のように迅速にできない。保健所は退化したのだろうか。厚生省と経済企画庁は革新官僚の巣窟だった。昔は二流官庁でシニアではなかった。
総力戦体制下で発足した厚生省は戦後,革新官僚が成し遂げたかった改革にまい進した。そのひとつに保健婦制度がある。私の母は育児手帳を大切に保存していた。世界が驚いた日本の乳幼児の死亡率低下は,一つに日本の厚生政策にあった。本来の目的は乳児死亡率低下による労働力確保にしても,福祉増大は良かった。
一義的には農地解放による貧困の減少であった。当時の官僚は富の再分配を目指していた。GHQ 民生局にもニューディール政策を継承していた左派がいた。レーガン中曽根以降の自由主義はその反動であった。合衆国の強欲資本主義も直,軌道修正となるだろう。安倍はいまだにトリクルダウンを信奉しているようだ。これから強欲至上主義は中国が先導していく。しかも専制国家だ。
中国も同じような制度を取り入れた。下放政策と同時に,衛生教育を施された若い女の紅衛兵が地方に送り出された。鄧小平の改革開放が始まった私の若い頃,北京に支店が設置され携帯型の超音波診断装置を販売していた。
中国奥地に駐在している保健婦が診断装置を北京に持参して修理してくれとの依頼があった。恐らく妊婦の検査に大切にしていたのだろう。携帯型といっても,握力腕力がないとどうにもならい重さのある代物である。貿易トップが技術陣を前にした泣ける話だ。クレームが事業問題となった。北京の蝶の羽ばたきがニューヨークの大嵐になる。誰も中国の事を知らないので反論のしようがない。
昔,シナ通と呼ばれた一派は今ではチャイナスクールを形成している。大陸浪人(アジア主義者),新聞記者,軍人,革新官僚そして国粋右翼が混然となって大陸へ傾斜していった。しかし一般の貧農は醒めていた。満州に移民しようとしなかった。満州の天皇を夢見た大本教の教祖くらいだろう。北米にエクソダスしたピューリタンを参考にしたのか。当時,大本は反体制的として弾圧されていた。本殿は破却されたくらいだ。
翼賛体制に同調した浄土真宗と大本を比較対照すれば,何がしかの「日本精神とは」の回答になるかもしれない。日本には珍しい正統と異端の対立である。その中心は天皇である。天皇との距離感が重要だ。かつて,東大の史学は百姓に歴史はあるか。と農民史を否定した。日本には水戸の皇国史観の流れを正流とする歴史しかない。NHK の大河ドラマはその教宣だ。海外ドラマの歴史物をみると,その国の歴史観がよくわかる。日本だと戦国期と幕末ばかりだ。合衆国は独立戦争と第二次世界大戦。韓ドラの宮廷ドラマはつまらないが,中国のは面白い。さすが中国は本家だ。日本の天皇は貧相でドラマにならない。家人がレミゼラブルを熱心にみていた。大革命の議会と混乱は実に面白い。ナポレオンも台頭する。
前田ハウス
総務事務次官だった嵐櫻井パパは電通天下り。コロナ関連の政府予算受注が凄まじい。
公共事業ゼネコンより酷い。ゼネコンなら一応,設計はするが,コロナ関連委託は丸投げだろう。合法的に中抜している。
環境共創イニシアティブ = 350 - (105+139) = 106 億円
電通 = 139 - 87 = 52 億円
総務省も経産省もロシア官僚と似たりよったりだ。「ロシアの汚職」によれば,
ロシアで投資プロジェクトを実現させる際に重大な障害とな ることの一つは、土地の提供や、設立された企業のための水道、輸送、電気、下水といっ たインフラに関する十分な知識を、担当する官僚が持っていないこと
幕末明治初期の官僚はそれなりに国家プロジェクトを成し遂げたのだが,どこでおかしくなったのか。やはり教育だろうか。公を既得権益とみなし私物化する大疑獄に日本海軍のシーメンス事件(1914) があった。現代では検事総長がテレビ局に天下りするまでになった。徳治もなくなり,法の精神もうしなわれつつある。官僚が国庫を食い物にする。ローマ帝国と清朝は官僚の構造汚職で崩壊したようなものだ。腐敗は増税に転化され民は疲弊する。ロシアは勤労者の3人に一人は公務員である。国家 GPIF が保有する民間株式は 2000 銘柄を超え,旧来上場企業は国策会社に成り果てた。これでは新興企業が伸びようがないではないか。
奇しくも、共産主義の中国の公的マネーも上海市場で持ち株が増えており、中国政府による株式保有が膨らみ、過去最高を更新した。共産党大会を前に、金融市場の安定を演出しようと買い支えに動いた結果でもある。社会主義から資本主義に向かう中国と、資本主義から社会主義化しつつある日本が、同じような形態をとったことになる。
中国のテンセント,Huawei も日本の巨大企業同様,新興企業の台頭抑え込むようになる。社会主義政策の宿痾だろう。物言う日本では例外的な機関投資家の日本生命は GPIF のランキング入していない。
国税,検察が動けるように何らかの立法措置が必要だろう。野党にも還流しているだろうと思う。電通の営業利益の落ち込みはテレビ広告費が落ち込んだせいだろう。政府がコロナで電通を救済したのか。次は Google を規制して電通を援護するのだろうと思う。
若き安倍昭恵は電通でどんな仕事をしていたのだろうか。愚問か。電通は満州に渡った甘粕が創設した。満州開発経営は興亜院が担った。経済企画庁の前身である。岸信介ら革新官僚の牙城だった。満鉄とアヘン経営が最大利権だった。賢いようで彼らは無能だった。後の大慶勝利油田を見過ごしたからだ。満鉄に合衆国資本を入れていたら,そんなチョンボはしなかったと思う。
中曽根電通顧問
前田ハウスも中曽根が電通の顧問だった事を思い起こせば構造汚職だが,清朝官僚の酷い中抜同様,これも仕方がない。永田町に属さない文春が取り上げても線香花火に終わるだろう。構造汚職を取り上げようとした石井代議士は刺殺された。持ち去られた書類と手帳が不明になったままだから,これは私怨というよりテロだろう。この後,国会議員は特別会計特殊法人の闇を取り上げなくなった。電通の最初期は満映である。満映は甘粕が創設した。Wiki によれば,「満州の国策である阿片ビジネスでリーダーシップを取った」とある。謀略プロパガンダと広告宣伝は表裏一体なのだろう。電通 IOC 途上国謀略となるのだろう。しょうもない前田ハウスが,かつての甘粕に見えてくる。国家権力の一端を垣間見た感じだ。
参考
- 関連記事
-
- 水戸系将軍と首相軍事顧問
- 文革保健婦と中曽根電通顧問
- 検事総長監査役 SVF続報 メルケルコロナ対応
コメント