アベノマスクと手配師 下
香港発のロイターによれば,日本の「定年の70歳への引き上げは財政負担の軽減につながる」とある。70歳の検事総長そして自衛隊幕僚長が出現するのか。50年,接待される役人を続けて傲慢にならずに済む役人はどれだけいるだろうか。地方都市に住んで政治家に統治されている実感はなく,実際は地方役人が統治している。半生を役所で過ごした老耄役人が日本を統治する。何か凄いな。
黒川検事長の定年延長が新聞記者との賭け麻雀スキャンダルに発展した。司法記者クラブの間では既成事実だったとか。大新聞記者は倫理のネジが外れている。検事長送迎タクシー代とかはサンケイ新聞社の交際費として計上されていたのだろうか。検察が新聞社への調査をしないなら,税務署がして欲しいが,対象がメジャー新聞社では無理か。官界と新聞記者の癒着は戦前来の伝統だ。シナ事変の頃,今とは逆に陸海軍が毎日朝日等の新聞記者を軍機密費により接待していた。有事報道が思いやられる。情報量は圧倒的に劣るけど外信に頼るしかないだろう。
50年前の防大軍事教練を受けた軍司令官が現役か。何か考えさせられる。有能だといいのだが。乾坤一擲の太平洋戦争では,老耄の海軍軍令部総長が天皇に迷答していた。戦後,米軍の聴取に潜水艦戦の事は知らないと言いのけた。実に悲しい。一体,戦争中かれはどんな仕事をしていたのか。しかし,これが天皇官僚制役人の真の姿ではなかろうか。
戦争指導会議同様,コロナ危機の会議も責任の所在を曖昧にするため開催される。それを回避するため平安期には令外官の関白,武家政権下では征夷大将軍が担った。明治政府だと元老だ。今だと,誰だろう。北鮮の核ミサイルが落下したら,国会は優れた指導者(首相)を推戴できるだろうか。
原爆が落ちて,ソ連軍が侵攻しても延々と会議を続けていた日本。コロナ程度なら当然か。それでも終戦時には木戸幸一という手配師がいた。コロナの手配師は姿がみえない。西村大臣なのか。我が首相のプロンプターに頼った空虚な発言を聞いていると,虚しくなる。しかし大阪府知事のテレビ会見をみると,安倍とは目力が全然,異なる。彼を有事指導者に温存してはどうか。コロナ禍の収穫だ。コロナ禍が収束すれば,安倍の続投が続くだろう。日本最長内閣の記憶が「コロナ禍」とは考えさせられる。
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