英語教育とコロナ禍
日韓には非アルファベット文字を使用し,アルファベット圏からの移民にとり,不利だ。スキルがあっても活かせないからだ。日本人が合衆国に留学すると,スキルがあっても英語が得意なナイジェリア人学生に侮蔑の対象となるほどハンディキャップを負うらしい。少なくとも,韓国程度の英語教育をしないと,日本はあらゆる面で不利になる。特に邦貨の価値が下がれば,フィリッピンインドからの移民は期待できなくなる。
韓国は植民地時代,学校教育では日本語が使用されていた。シンガポールと香港は自由交易と英語により豊かになったようなものだ。李朝では,ハングルは本字とはならず,公用文は漢文であった。2200 年の朝鮮人は何語を使っているだろうか。
Wiki のクレオールの説明にイデッシュ語がない。東方ユダヤ社会が消滅したからか,それとも啓典の民故か。ペルシャのアラビア語化,エジプト語のアラビア語化の記述もない。といっても,ハングル中文も含め多言語の表記は読めないので,確証はない。
「大阪なおみ」の話語は英語だ。母は日本人なので母語は日本語でも,学校教育と環境が英語だったので,ヒアリングは完璧でも表現に不自由があるのだろう。ノーベル文学賞のイシグロは6歳のとき渡英した。やはり,言語教育は12歳までが重要なのだろう。私は英語を話さない英語教師による英語教育を中学から大学まで受けた。
米海軍ニミッツ提督は祖父がドイツ語を話すドイツ語移民社会で育った。彼は海軍軍人トップの作戦部長まで上り詰めた。日系人が合衆国陸軍参謀総長になったのは 1999 年であった。古代ローマ帝国は蛮族出身を傭兵隊長,やがては属州出身ながらローマ皇帝になる者も現れた。その点,排他的だった大日本帝国は「帝国」に値しなかった。合衆国の方がよほど帝国に近い。シナの北方王朝は軍人と徴税人のトップは異人が当たり前であった。過去に外れだった幕僚長と国税長官を思うと,日本の異民族活用は,明治のお雇い外人と蘇我氏を除けば皆無か。清朝は暦の編纂にイエズス会修道士を充てた。
東大は授業講義の言語をとりあえず 50% の英語化を掲げたけど,後報がない。日本の電子書籍,新聞はいまだに縦書きである。そんな国の英語化は到底,無理か。自衛隊の公文書は横書きになった。
戦前,日本海軍の電文綴は縦書き,漢字カナ混文である。朝,日吉の連合艦隊司令部に入電,暗号をカナ文変換後,漢字カナ文に変換。昼に電文により作戦会議後,日暮れに命令書を壮麗な漢字カナ混じりにて起案,逆の操作をして発信。受電した現場の艦隊は戦闘終了の夜中だろう。
米海軍はタイプライタ式の暗号機を用い,命令文は簡明な話語だった。今の海自も壮麗な起案命令書を作成できないと出世できないのだろうか。現場の戦闘詳報を分析すれば,特攻作戦は見合わないとの結論が出そうなものだが,決号作戦では全軍特攻となった。実に恐ろしい不気味な組織だった。しかも企画命令を発するのは日本最良エリートとされていた。
日本人は受け身になると,実に冷酷な決断を下す。コロナ禍でも,その一端が現れた。衆生を救済するという日本仏教は偽りだったのか。それとも単に生命観,死生観の違いか。
一つ確かなのは,日本は大義(公共)のために個人の命は顧みられない組織優先の社会国家だ。スウェーデンと異なり,日本は命の足切りが突然やって来る。個人の覚悟が足りないと言われれば,それまでではあるが,違和感が残る。
参考
生活の場では「Singlish」と言われるマレー語や中国語の影響を受けた当地独特の英語
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