バルチック海運指数 4.5%高
ロイタによれば,欧州海運市況が上がった。ヒトの動きに関係のない,実際の物流は既に改善されていた。この種のデータは過去である。
[23日 ロイター] - バルチック海運指数 <.BADI>: * 4.5%(62ポイント)高の1426ポイント。欧州の水上交通は大切だ。古代地中海交易と沿岸諸都市の繁栄,ライン,ドナウ河はローマ帝国の蛮族障壁にもなったが,食糧輸送に欠かせなかった。豊かだった東ローマ帝国が衰退し,ライン北海経済が少しずつ隆盛に向かった。その魁がノルマンによる北海帝国だった。
水上交通と軍事
今でも,ドイツ連邦軍は戦車の移動に鉄道だけでなく,ライン河を使う。リスクを避けるためである。第二次世界大戦では,米陸軍戦闘機の鉄道破壊により軍輸送はズタズタになった。
ノルマンジーに大橋頭堡を築いたものの,莫大は物資を賄い切れず米軍の補給物資,特にガソリンは不足していた。100 万の軍隊を平押ししたからだ。これが解消するのはアントワープ港を使用できるようになってからである。
しかし,米軍はベトナムに50万の軍隊を送ったが前線補給に苦しんだ。ハイフォン港の封鎖も効果がなかった。ローマ軍のように舗装路を整備し,長期戦を企図したが国民が許さなかった。皮肉にもその舗装路が北ベトナム軍の進撃路になった。南ベトナム空軍はどうしていたのか。
自衛隊の教訓は至るところにある。空自は対地支援,海自支援を全く訓練していない不思議な空軍である。陸自と海自は空自航空機を指揮統制できる仕組みがないのだ。いかにも日本らしい。
ルーズベルトは共和党マッカーサを冷遇して戦力を与えなかったけど,マッカーサ陸軍は米海軍護衛空母艦載機を統制して,ニューギニアおよび比島へ侵攻した。フィリッピンは列島である。日本も列島なのに大陸の合衆国に敗けた。島国なのに陸海連携ができない。
水軍を廃止した江戸幕府の影響が日本海軍にもあったのか。F-2 は対艦対地支援訓練をしないらしい。それにしても空自は酷いな。南ベトナム空軍並なのか。対地支援は米海兵航空隊と米空軍に頼るしかない。米海兵は岩国,F-16 は三沢に駐留している。駐留米軍を思いやろう。
日本の河川は遡行ができない上に,新幹線軌道は戦車の荷重に耐えられない。陸自は海自輸送艦をあてにせず,民間フェリーによる輸送訓練をしている。歴代防衛大臣長官の不作為である。
有事フェリー輸送護衛も,海自は戦前のように忙しいと言って断るのではないか。実際,商船護衛に適さない大型艦ばかり建造している。これは1佐の艦長職を増やすためである。
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