農業ベンチャバブル崩壊
いかにビジネスモデルを構築して,投資資金を集めるか。
seak株式会社は、農作物等の生産・販売や、農業に関する情報プラットフォームの構築などを行う企業。新しく農業を始める人に、農地の開拓から施設の構築、栽培技術の提供、販路の確保、資金の斡旋までの5つのステップをパッケージ提供する農業フランチャイズモデル「LEAP」を展開するとともに、「LEAP」によって生産された野菜を「ゆる野菜」としてブランド化し提供している。「ゆる野菜」の一番の特徴は、おいしさと栄養価とが両立されていること。高級スーパーを中心とした販売先を確保しており、朝畑で採れた野菜を昼までには店舗に直送して並べるという朝どれ野菜の出荷体制を確立し、鮮度+地場野菜という付加価値も添えていくことが可能になっている。
Seak は大手投資組合により運営された。社長は電通出身である。日経テレコンの当該会社のキーワードに「ブランド化」と「高級スーパー」がある。このコロナ禍不況により,差別化価値が剥落したのだろう。
これからは,地場のブランド野菜ベンチャ農業法人が立ち行かなくなるのは目に見えている。トラクタのような農機は転売できるにしても,高額投資の農業施設はそうもいかない。野村が投資者を募ったこのビジネス案件はバブル期の箱物ビジネスと同じ類であった。金余り現象の徒花だったか。
参考
- 関連記事
-
- 電柱送電網と街路樹
- 農業ベンチャバブル崩壊
- SMR 中国カーボンゼロ宣言
コメント