2021/04/09

ユニクロにみる中国化 日本底辺層と中国人労働者との競合

ユニクロの柳井社長がウイグルの人権問題について,ノーコメントを発信した。H&M の CEO とは随分対応が異なる。H&M は中国政府の批判に曝されている。官製不買運動を起こされ最悪中国市場から撤退を迫られる可能性もある。

人権は西欧発祥である。Human の認知は中世世界観(キリスト教と封建社会)の覚醒から始まり,市民革命で確立した。その根本は政治的自由にある。人権は英語だと Human Rights である。All Right のように日常,子供でも使う言葉由来である。

日本は戦後,形式上合衆国の民主主義を憲法改正により取り入れたが,丸山が指摘したようにその精神は未完に終わった。個人の精神の覚醒がないためである。これはもう道徳の範疇である。ユニクロ社長とH&M社長の「悪」の認識の違いによる。中国の台頭により日本の中国化が甚だしい。中国でビジネスをするには,人権問題はご法度である。

ITの分野だと,親中の Microsoft と反中の Google がある。しかし日本の大企業は全て親中である。東アジア諸国はどこも,中国に気兼ねして人権問題に口を閉ざす。そしてウイグル問題はチベットのように漢人の大量移民により,沈静化する可能性もある。

実はこの中国化を最も恐れているのが皮肉にも長い国境を接するロシア人である。ロシア専制はモンゴルによる支配が元である。ハーンがツァーに転化した。南北朝鮮が統一され,台湾とともに両国が香港のように中国に呑み込まれる事態を想定しなければならない。

中国の人口が減少に転じれば,中国市場の魅力も失せる。これまでユニクロ商品を購入したけど,車で倍の距離を走れば H&M がある。H&M の商品で済むのならユニクロ選択を個人的に止める。私にはそれくらいの事ぐらいしかできない。

現代中国にはかつてシナ人にあった「道理」は失われたのであろうか。中国の「革命」は農民の反乱遊民の都市占拠が契機となって,王朝交代が起きた。現代中国共産党政権も一王朝とみなせば,大局的には暴力的政権交代が起きるのだろう。

日中の根本的経済問題は年収 200 万円以下の底辺層 17%と中国人の平均労働者月収1万の競合である。日本の主要政党は共産党を除けば,ことごとく親中である。特に立憲民主党と公明党には全く期待できない。最低労働賃金 100 円アップを菅首相が先鞭をつけたが,主要キー局の報道はおざなりである。まあ,底辺層は購買力がないので対象視聴者ではないので仕方がない。

日本の底辺層に気配りする政党が自民党と共産党だけとは情けない。ほかの政党は既得権益層の政党だから仕方ないのかもしれない。北欧のような構造改革(労働福祉政策)は夢のまた夢なのかもしれない。その根本に人権意識がある。キリスト教神話にアダムとイブの楽園追放がある。Human は原罪故に労働しなければならなくなった。労働は基本的に「悪」なのだ。中国共産党の労働観が逆立ちしているのだ。初期マルクス主義を継承したのが北欧諸国とは不思議なものだ。

H&M の背景にキリスト教プロテスタント精神がある。プロテスタントは絶対的平和主義者(アーミッシュ)から戦闘的ピューリタニズムまで,とてつもなく幅広い。何故西欧だけが近代化に先行したのか。中国は近代自由精神の創造性を甘くみているフシがある。それは日本にも言える。日本の TFP は低下する一方である。まさに日本は既に中国化してしまった状態にある。日本化キリスト教を含め日本の宗教界はウイグル人権問題に全く無関心である。

貧困層を嵩上げするには TFP を向上させなければならない。これこそが真の構造改革だ。小泉安倍政権の派遣請負労働解禁が構造改革なのではない。今となれば,小泉改革は「中国化」だったと気づく。北欧の労働福祉政策とは真逆であった。キリスト教精神がなく,勤勉革命の日本では当然の帰結なのだろう。

参考
関連記事

コメント

非公開コメント