2022/12/04

電気機械産業衰退と経常収支

野口悠紀雄が日本の貿易収支を分析している。2004 年と 2021 年の財別収支変化の違いが興味深い。電気機械の収支悪化が酷い。野口が参照している JETRO の分類とは少し異なる。総務省分類によれば電気機械は,電気エネルギを利用する家電半導体も含む機器器具である。三洋電機の破綻,シャープの身売り,東芝の粉飾決算,日立パナの赤字決算を思い起こせば腑に落ちる。リチャードカッツも同様に,
2000年当時、日本の電機メーカーは7兆円の貿易黒字を計上しており、これはGDPの1.3%に相当する額だった。それが2018年には1.2兆円の貿易赤字に転落した。
と述べている。

医薬品および化学製品の収支はどうなのだろう。項目がない。貿易収支がプラスになったのは一般機械,輸送機器と乗用車のみである。

野口は日本の貿易収支の悪化を日米経済力の観点から,
アメリカに投資をすれば、将来、大きな収益とともに投資資金を回収できると期待できる。このため、経常収支が赤字でも、外国から投資がなされるのである。  だから、赤字を続けられる。  ドルが基軸通貨であり続けられるのは、このようにアメリカ経済が強いからだ。
と結論する。失われた30年にどんな構造改革が遂行されただろうか。東芝が試金石になるのではないか。

参考
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