EUの中華5G除外と楽天モバイル
EU行政委員会がファーウェイとZTEを締め出す。自宅Nuro光回線の宅内変換機器はZTEだ。5Gになると,欧州は中華排除を決定した。これに対して中国政府の反論反対声明がないから,EUは不法な何か証拠を提示したのか。
情報漏洩を気にしない地域と言えば,アフリカ南米,東南アジアそして日本だろうか。かつて大英帝国は海底ケーブル電信網(レッドルート)を構築し,英政府による電信傍受は周知だった。日英同盟により,ロシア海軍バルチック艦隊の極東回航状況は日本にもたらされていた。
デジタル時代になり,傍受はさらに容易になった。AIは解析分析もする。WWII時のパンチカード(IBM統計機)を操作するオペレータも不要になった。世界最初のプログラム式電子計算機はエニグマ解読のための英国のボンベだった。ナチスドイツは開戦前,大量のIBM製統計機を輸入していたが,日本政府は購入せず,鉄道省と第一生命に各1台あるだけだった。日本陸軍が富士通にフリップフロップ回路の試作を依頼したのは終戦直前だった。戦後,富士通はひたすらIBM互換機と称してコピー機をFACOMとして販売した。合衆国では何台売れたのだろう。
さて楽天モバイルは5G投資に耐えられるだろうか。2024年になっても半分しか5Gに対応しない。基地局設備は中華から韓国に変えるようだ。それにしても,自由競争下ではNECとか富士通のような国産通信機器メーカの凋落は止まらないのか。国策による保護がないとダメな業界なのであろう。一方人口が少ない北欧にはグローバルに販売している通信チップメーカがいくつもあるから,C&Cを標榜していたNECの衰退は日本企業の象徴だろうか。
楽天モバイル5G基地局が韓国製に変わるとは意外だった。高度電子機器とか兵器は韓国製が優位なのであろう。軍の通信システムをみれば,その国のレベルがわかる。空自戦闘機と海自護衛艦との間にデータリンクがない不思議な縦割りである。ドローンとかAI以前の問題だ。自衛隊幹部は旧軍同様どうにもならないのであろう。空母が導入されて,少しはマシになるかな。
参考
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