使用済み核燃料プールと迫撃砲弾

妻が民主党幹事長が応援する選挙演説会に参加した。原発に関して何かコメントがあったかと聞いたら何もなかったとの事だった。演説会場は原発30km圏内を含む都市である。多分，聴衆も演説者も触れたくないのであろう。幹事長は原子力災害担当大臣であったけど，奇異な感じをする方が異常なのだろう。当地は全国で最も穢れ意識の強い風土である。共産党員の親族葬儀に清めの塩が積もられる土地柄だ。

官庁は穢れ意識が過剰なまでに強く多大な放射能除染経費をかけている。その金を避難者に分配した方が理にかなっていると思うのだが。清めのためには致し方ないのだろう。食事前に手を洗わないイエスも「足からちりを払い落としなさい」と語っている。見事にテレビ新聞の煽り報道が効を奏した。再稼動は非情に困難になった。再稼動はしなくても燃料保管プールには大量の使用済み燃料があるのは変っていない。

3.11の原発災害は何の祟りだったのだろうか。触らぬカミに祟りなし。選挙候補者が原発に触れる事はない。大阪市長ですらコメントしない。暗黙の了解事項になったのであろう。くさい物には蓋。原発はトイレのないマンションによく譬えられる。使用済み燃料は再処理が建前だから，一時的保管場所とされる燃料フールに水冷されて仮置きされている。数百年に一度くるかこないかの津波のための防潮堤の建設が進んでいる一方，仮置き燃料プールはテロリストの迫撃砲弾で攻撃されると，簡単に放射能が飛散するだろう。どちらの可能性が高いか。


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