2013/10/01

オランダ式大規模ハウスの輸入野菜

毎日新聞がオランダ式大規模ハウス栽培の特集をして,これを採用した韓国が輸入パプリカの過半を占めているとの記事に驚いた。水戸市の Tedy によると,本当のようだ。

ハウス栽培面積の推移が気になり調べた。平成19年までのデータしかないが,減少している。これは2011年の総務省統計局のデータだ。単位はhaだ。ピークからの減少率を求めると,

  1. 野菜 50218(H11) 45499.87(H19) -9.4%
  2. 花き 10256(H13) 9124.02(H19) -11.3%
  3. 果樹 7489(H13) 6967.13(H19) -7.0%

花きはゆとり生活に関係が深く,果樹は嗜好食品に近いから,穀物に次いで食に重要な野菜について考えてみよう。人口が減少に転じたといえ,10%も減少していない筈だ。急に野菜の消費が減る事もないだろうから,やはり輸入野菜に押されていると見るべきだろう。

オランダ式大規模ハウスの営農管理は毎日の記事によれば自動化されているという。家族経営では,寝ないで深夜の温度管理潅水とかはしんどいだろう。とりあえずは,温度とかワイヤレスセンサの自動記録が営農に役立つのではないかと思う。Slip21 には設定温度の上下限を越えると自動メール送信機能がある。

妻がイギリスに滞在していた頃,売っている野菜は鮮度の落ちたしなびた商品ばかりだったそうだ。当時から,野菜はオランダ産と決まっていたそうだ。英国人はガーデンニングには情熱をそそぐのに食には関心が余りない。そして自分で野菜を栽培してみようとも思わないのだろう。英国の野菜栽培農家も自国の曇天ではオランダの野菜に勝てないと思っているのか。ウィリアム征服王以来,英国王がフランス領土にこだわったのはフランスが産するワインと白いパンだったのかもしれない。エリザベス2世が推薦したウィリアム王子の新しいナニーはイタリア料理が得意だそうだ。自国に誇るべき料理文化のない不思議な大国だ。英国旅行の際,不味いトーストには閉口した。英仏海峡を越えると日本国内では味わえない美味なフランスパンがある。
関連記事

コメント

非公開コメント