入力抵抗0.1Ω電流計の入出力特性
従来の定電圧発生器に電流制限抵抗と参照用の電流計 (Metex P-16) を接続し,検出器の出力を Sanwa PC510 で測定した結果を示す。

また,新規に自作した零ボルトから電圧を発生する定電圧発生器に電流計を接続し,同様に特性を測った。外付け抵抗は使用していない。これで,出力電圧を DSO の波形から求めれば,電池のピーク電流が求められる。特性の傾きをみると 0.0108 と 0.0113 と 4.4% 異なっているが無視できる。この傾きをk,電流Iとすれば,出力Vは,
V=kI
変換すると,
I=(1/k)V
dI/dV = 1/k, dI/dk = -V/k2 となるから,誤差dIは,
dI = dV/k -Vdk/k2
と表せる。後項は k<<1 なので前項に比べ無視できる。電流誤差は概ね測定電圧誤差と傾きの比になる。両者の特性の傾きの違いは測定範囲の違いと測定点の取り方の違いによるモーメントが異なるためと思われる。しかしながら,電流測定に用いた Metex P-16 は 0.75% 程度の誤差があるから,いくら精緻に傾きおよび電圧を測定してもある限度以上はP-16を補正しない限り無駄である。

最後に,簡単な動特性を調べた。99.5mA 入力時に定電圧発生器の電源電圧 1.68V を Off にしてステップ応答を DSO で診た。90% 応答で 80us の遅延があった。数kHz オーダの変動も追従できるだろう。サンプリング周期 0.2s の DMM に比べ遥かに高速である。これで電池のピーク電流がわかるだろう。


また,新規に自作した零ボルトから電圧を発生する定電圧発生器に電流計を接続し,同様に特性を測った。外付け抵抗は使用していない。これで,出力電圧を DSO の波形から求めれば,電池のピーク電流が求められる。特性の傾きをみると 0.0108 と 0.0113 と 4.4% 異なっているが無視できる。この傾きをk,電流Iとすれば,出力Vは,
V=kI
変換すると,
I=(1/k)V
dI/dV = 1/k, dI/dk = -V/k2 となるから,誤差dIは,
dI = dV/k -Vdk/k2
と表せる。後項は k<<1 なので前項に比べ無視できる。電流誤差は概ね測定電圧誤差と傾きの比になる。両者の特性の傾きの違いは測定範囲の違いと測定点の取り方の違いによるモーメントが異なるためと思われる。しかしながら,電流測定に用いた Metex P-16 は 0.75% 程度の誤差があるから,いくら精緻に傾きおよび電圧を測定してもある限度以上はP-16を補正しない限り無駄である。

最後に,簡単な動特性を調べた。99.5mA 入力時に定電圧発生器の電源電圧 1.68V を Off にしてステップ応答を DSO で診た。90% 応答で 80us の遅延があった。数kHz オーダの変動も追従できるだろう。サンプリング周期 0.2s の DMM に比べ遥かに高速である。これで電池のピーク電流がわかるだろう。



追記
関連記事を以下に示す。
OP オフセット電圧の零調整
OPアンプ電源用負電圧発生
従来の電圧発生器による試験の様子を示す。デジカメのビューでみると DMM の文字が読み取れるのにPCだと不明だった。イメージ編集ソフトで明るさを変更すると,画像全体に不自然さが残るが文字が見えるようになった。
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