2014/02/17

6年後の為替レート

日経が大和総研の為替レートの長期予測を掲載した。それによると,長期的には円高に振れるというものだ。

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シミュレーションモデルの詳細は明らかにされてないけど,予測グラフの変動がほとんどないところからみると,極めてプリミティブなモデルのようだ。日米の金利とインフレ率だけだ。よくまあ,こんな簡単なモデルを発表すると思う。最低限,エネルギー価格をパラメタに導入しないと予測とは言えないだろう。今後は米国がシェールガスの増産にともない,石油ガスを輸入していた80年代以降とは違うフェーズに入る。

さらに,原発停止に伴う燃料費の増大とそれに伴う産品の輸出競争力低下,高齢化に伴う医療福祉費の増大,日中対立の激化に伴う日本の国防費の伸長,放漫な文科予算の増大,東京オリンピック関連建設等のインフレ要因は無視できないのではないか。次期合衆国政権が国防費をどうするかも不透明だ。

国債の乱発は急速に目減りする国内の貯蓄資産と近々に均衡するだろう。フランスの経済学者のジャックアタリが指摘するように金利の上昇とインフレは避けられない。戦前,日本は対ドルの価値が半分に減価してもインフレ政策(補助金,軍事費増大)は止められなかった。今は社会保障費がかつての軍事費になっている。戦前同様,経済が破綻しないとやはり,目が覚めないのではないかと思う。

経済学者があてにしない科学者がたてる温暖化予想のシミュレーションの方が変動のギザギザがあり,しかも信頼率まで示せる。日経の編集委員もよくこんなプアなグラフを引き合いに出すな。大和総研と特殊な関係にあるのだろうか。

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