2014/03/31

滝田修と山本義隆

毎日の書評を読んでいたら,あとがきが滝田修だという。昔,新左翼のビラによく載っていた名前だ。検索したら,官憲の捕縛を逃れ愛人と潜行していたようだった。中学生の頃みた映画,ボニーとクライドを妄想した。日本が舞台だから歌舞伎の道行かもしれない。落人と恋愛の組み合わせに市井の人々は燃える。義経と静御前もそうだ。菊池直子の逃避行も私なりに関心があり社会面を読んだ。漢文の授業にも楊貴妃の逸話があったなと思い出す。旧約だとモーセに率いられ,ユダヤ人はひたすら流浪の旅を続けるが,愛人妻とかの絡みはなくつまらない。アメリカの小学校では旧大陸から逃れてきたピューリタン家族の辛苦を教えるのが決まりだ。冬を越せなくて人食の話もある。

検索したら,滝田修のブログにいきあたった。文体がビラとは全く違う。ビラは滝田修を騙ったほかの者が書いたのであろうと思う。当時,吉本隆明が東大生協でベストセラーと友人に教えられ立ち読みをしたけどさっぱりわからない。政治には関心がもてなかったが,哲学と歴史の本はたまに読んだ。豊かなアジアではなく近代が貧しい西欧で何故生まれたのか当時から気になっていた。ヘーゲル流の移動する「世界精神」には眉唾だと思ったから,マルクスには全く関心がなかった。後に科学に関してはどうも12世紀ルネサンスが契機になっているようだとわかった。全共闘のカリスマ山本義隆が「磁力と重力の発見」を本にしている。いつか読んでみたい。

先のブログの発行元は宮台真治,西部とかの著作を出版している。文学社会経済関係の本はなかなか読み続けられない。日本はいつになったらノーベル経済学賞受賞者を出すのだろうか。漢字文化にどっぷり漬かっていては到底無理かもしれない。読書人といわれる層をターゲットにした出版もまだ健在のようだ。
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