2017/02/27

新規就農平均収入と融資

滋賀県に大規模な植物工場が完成した。国の補助金6億円,政策金融公庫と滋賀銀が合わせて10億円の融資だ。自己資金はいくらか記事は触れていない。自己資金ゼロなら,補助金率は 37.5% になる。

ごく普通に新規就農した農家の平均年収は 265.3 万円である。世襲農家でもない限り,よほど革新的なビジネスモデルを考えない限り,家族の扶養は不可能だ。子供を高校に進学させられない。現実は実に厳しい。世襲でも小規模なら,兼業だろうか。

政府は貧困率が上昇しているのを認めている。それでは,雇用を生み出す構造変換を阻害するものは何か。既得権のしがらみでどうにもならないのだろう。英国もそのうちの一カ国で構造改革ができず,競争力が低下して貧困が増えてEUを離脱する事になった一面もあるのだろう。
GreecePoverty.gif 

EUの平均をみると貧困率は下がっている。日本の識者の言うEU崩壊は皮相な見方だろう。EU北部は市場統合関税同盟の恩恵を受けている。それなりの自助努力をしている。南欧と英国だけをみるとお先真っ暗ではあるが。旧ユーゴも成長しているのに,ギリシャはオスマン帝国に支配されている間に精神がおかしくなったのだろう。地中海沿岸諸国が貧困になっている。ドイツはギリシャトルコを飛び越して,シリア系の大量移民を受け入れている。欧州大国の異民族対策はしたたかだ。第4帝国か? 異民族を競わせている。。。それは合衆国にもいえたが最近,事情が変わった。

合衆国では新規就農が絶えないらしい。ビジネスモデルはどうなっているのだろうか。銀行は破産した農家案件を新規就農者に転売しているのかもしれない。日本だと,農家は破産しないから物件も出回らないのだろうか。他に転用が難しい空き工場物件が地銀の不良資産になっている。

滋賀銀は地銀である。これまで地銀の優良貸付先はパチンコ店と病院であった。ある苦労人の起業家によれば両者とも自己資金ゼロでも融資したそうだ。彼はホールにも働いた事があった。今までは焦げ付かなかったからだ。それだけ利益率も大きかったのだろう。

このバラ園の場合,融資先に農林金庫とか農協が入っていないのがミソか。農協なしでも大型経営農家は資金に困らないのか。時代が変わりつつあるのだろう。幕末明治は豪農層が維新運動の原動力になった。ロシア革命とか文革は貧農層を主体にしようとしたけど,結局うまくいかなかった。貧農に経営の才がなかったからだ。

明治の高成長は補助金に頼らなかった。規制を取り払っただけだった。官営工場は失敗した方が多い。規制をなくしても,成長路線に乗らないかもしれないと思うようになった。小4児童が公務員を目指すような国家に未来はないだろう。今の日本は李朝時代の朝鮮と同じじゃないか。

ある学者によると,李朝が貧しかったのは2人に一人は役人だったからだそうだ。これは誇張がすぎる。江戸期でも大名は官位官職にこだわった。東芝の不祥事は経営層の勲章欲しさもあるのかなと思う。会長および業界団体を所定の年限を勤め上げないと叙勲の対象にならない。役所が推薦を口実に財界をコントロールする。戦前までは,そんな事がなかった。戦後,軍人の叙勲枠が民間人に移り,おかしくなった。本来,叙勲は老害を避けるための知恵だったのだが,逆になってしまった。

中国の北朝は均田制をとった。農家は官戸だから,考えようによっては役人か。明治政府も北海道に屯田制を導入したけど,うまくいかなかった。農家の才覚に違いがあるから,均田制屯田制はうまくいかないのだろう。イスラエルに移民した東欧系ユダヤ人はソ連の集団農場を模して,キブツを始めたが,多数派になり得なかった。神と個人との契約が重要視され,故地に神殿を再建する事はなかったから無理筋だった。

イエスがいた頃の古代イスラエルにクムラン教団という聖都エルサレムに背を向けた集団があった。私有財産を否定し,妻帯もせず共同生活を荒れ野で送った。修道会の始まりみたいなものか。最近,マルタ騎士団がミャンマーでコンドームを配布したら,ローマ教皇の逆鱗に触れ,騎士団長が解任された。カトリックの本義は「禁欲」なのだと知った。日本の神道には戒律がないので,まともな教義もない。

イエスのたとえ話に3人の僕の話がある。僕たちが主人から預かった金をどうするかだ。「わたしの金を銀行に預けておくべきであった。そうしたら、わたしは帰ってきて、利子と一緒にわたしの金を返してもらえたであろうに」とある。日本はゼロ金利である。金利がゼロだと償却の考えが成立しなくなる。これは社会主義と同じである。政府どころか国民もおかしくなったようだ。私の頭がおかしいだけか。

日々の支払いを考えながら,人々は生活している。合衆国は自己責任の国である。目減りしていく Deposit の現実を前に,合衆国民はヒラリーではなく無茶をするかもしれないトランプに賭けたのか。危機を察知する国民性なのだろう。合衆国民は大恐慌の後,ルーズベルトを指導者に選択した。

その頃の日本は政党政治が瓦解して(軍)官僚による首相のたらい回しが始まった。戦う前に指導者選びで敗けていたのだろう。当時からも,日本には国会があり民主主義の国だったから,現代と本質的な違いはない。当時の国民も今も国防にさほどの関心がなかった。軍縮をめぐる統帥権干犯問題にしても,野党の与党攻撃材料の一つだった。それを煽ったのが朝日とか毎日の新聞だった。反軍縮と反原発は根っこが同じなのだ。政党を解散して,今の北朝鮮のような政治体制を日本人は自ら選択した。

それにしても連邦税(所得税)にやかましい国民が,納税申告を公開しない大統領もめずらしい。よほど,国民は追い詰められているのだろうか。

現時点では、アメリカ国民は自国の大統領が、国内、ましてや外国の銀行からも、どれだけの借金をしているのかまったく情報がないに等しい。
トランプ氏は、IRSの監査中だった時点でペンシルバニアとニュージャージーの2つの州当局に自らの納税申告書を提出していた。カジノの営業許可を申請するのに必要な法的手続きの一環だった。
カジノ経営者を自国の指導者に選んだ合衆国民。日本にも金権政治家と呼ばれた田中角栄がいた。田中を継承する政治家はほとんど凋落した。その最後は小沢氏だ。「小沢氏はついに用途不明だった辺野古の土地にゴージャスな別荘を建てたのであります」とあった。舛添氏といい,現役政治指導者のまま別荘建築とか購入する。政治に飽いたのであろう。庶民に人気のなかった陸軍の大御所であった山県の趣味は造庭であった。イタリアを旅すると,美しい別荘がたくさん残っている。イタリア貴族とか豪商が残したものだ。枢機卿のような高位聖職者もそうだ。Star Wars の舞台となったコモ湖のは外交官が建てたものだそうだ。日本の大名は名園を残した。近江商人は近代日本の資本家を多く輩出したけど,隠遁した住まいを訪ねると質素なものだ。イタリアから特急で数時間乗ると,スイスに入る。それなりに景観を配慮しているけど,際立って美しい建築物がない。滋賀は京都人から文化がないと馬鹿にされる。

蓄積した富を何に使うか。目減りしていく(劣化資産)をどうするか。貧しいスイス農民は農閑期にフランス有産階級向けにからくり人形 Automata を製作した。やがて時計が大ブームとなって湖沿いに工房が育った。ドイツの農民だとカッコウ時計だった。豊かな農産物を産するフランスイタリアを相手に農業での競争は無理だったのだろう。日本にも何がしかのヒントになる。

日本の農産物を輸出しようとする企画運動がなされている。EUのように通貨が統合されているのなら為替リスクもなく,南欧のオレンジが北欧で食される。オリーブはギリシャの特産品である。EU諸国の人たちにとり,オリーブオイルといえばギリシャ産だろう。日本の場合,海外向け農産物生産は天候リスクさらに為替リスクも考えたら,リスキーな事業だ。利にさとい大手商社が国内農産物栽培に乗り出さないのは簡単に収益が上がらないからだろう。

老境のせいか希望を見いだせない。新規就農者優遇制度は年齢制限があり45歳までだ。妥当なところか。滋賀の農民は戦後,養蚕がダメになるとモータ,エンジンとかの部品を農閑期に製造し大阪に出荷した。その伝統が今でも続き,末端工場の自動車動力系部品製造ラインの省力装置を設計したりした。安い工賃でよくまあ,こんな高価な工作機械と思うような設備を保有している。ひとえに効率を上げるためだ。

滋賀の経済規模は全国の1%である。滋賀の事象を 100 倍したら日本の姿が見える。最近,農協の高金利を唄った貯金のチラシが入った。金融機関は貸付先を値踏みして金利を提示する。預ける方も金融会社を選択する時代になったと実感させられる。農業事業者の大型融資に農林系がないとは不思議な感じがする。貸出金利が高いのか。

貧困率が上昇するアベノミクスはいい政策だろうか。家人によれば,ギリシャは4人に一人は公務員だそうだ。社会主義的政策をとった国は閉鎖的経済のせいか,例外なく貧しかった。北朝鮮とキューバは最貧国である。平和だった江戸時代も貧農小作農が支えていた閉鎖経済だった。昭和の大不景気で絹が合衆国に全く売れず,綿紡績は中国製品が台頭して中国市場も苦戦していた。上海事変は上海周辺の中国民族資本による綿産業を破壊できるメリットがあった。満州事変が上海に飛び火したのではない。さらに日本の占領地域では大蔵省がアヘンの専売をすすめた。アヘンの栽培地は満州だった。中国との戦闘により,国家予算の軍事費が 75% を越えて国民生活が窮乏していくなかでの選択が米英との戦争だった。みんなで赤信号渡れば怖くない状態だった。独立採算制にして,電気料金をでんりょく会社の裁量まかせたらどうか。経産省は東電とつるんで全国民に廃炉除染費補償費をユニバーサル料金として賦課する。これって税金と何が違うのか。大陸進出の絵を描いた革新官僚と同じではないか。費目が戦費軍事費とは違うだけか。例えば,自動車部品は7次下請けの階層構造になっている。それぞれに電気料金が必要だ。乗数効果で効いてくる。そんな自明な事をわかっていてもやるのが,戦前の軍官僚と同じか。日本は 3.11 を境に経済成長があり得ない政策を進まざるを得なくなった。今でも毎日,朝日は戦前と同じように国民生活を犠牲にした反軍縮を掲げたように反原発キャンペーンをする。国民意識が変わっていないのだろう。

参考
2017/02/25

TWE-Lite 振替送金と子供

TWE-Lite を増設しようとしたら,共立電子は売り切れであった。通信販売電材店の価格を調べてみた。

店名 価格 送料
秋月 1945
SwitchScience N/A
共立 在庫切れ
マルツ 在庫切れ 240
せんごく 1945 432
サトー 1944 300
Aitendo 1800 490
Amazon 在庫切れ

マルツに発注したら,メールが来て実際は在庫切れで「次回入荷予定が2月末~3月上旬」だそうだ。電子部品の納期は前倒しになった経験がない。購買部の言葉はあてにならなかった。入庫するかどうかわからない部品を使って設計するなと上司から同僚が叱責された。業者,購買,製造,開発設計間の風通しがわるかった。それが,転職したら前倒しで部品が入手できて驚いた。支払い条件,購入ルートとかさじ加減が複雑怪奇だった。購買製造は平気で購入ルートを迂回させていた。出入り業者商社を介在させ,それが彼らの利権だった。富士通購買部に在籍していた同僚がいて,家一軒分の利権を漁り購買部長が失職した話をしてくれた。

戦前の陸海軍はそれは酷かったらしい。富士重工(戦前の中島)が防衛省の軍用ヘリの購入不履行に関して訴えた。手配した部品在庫でどうにもならなくなったのだろう。官とか大企業の直接契約は避けるべきだ。高い口銭を商社に払うくらいで取引すべきだ。商社が介在したくないほどの案件なら当該取引自体がリスキーだ。個人の売買は常にリスクが伴う。官と大会社は担当者の異動でウヤムヤになる。その典型が東京都の市場移転建設だろう。特に高級官僚は2年未満で異動だからタチがわるい。太平洋戦争時の兵器生産は不良品の山だった。戦場で泣かされたのが弾と航空発動機だった。米は占領地から軍票で調達(収奪)した。右翼は中国への ODA を非難するけど,形を変えた賠償なのだ。その政府賠償が中国人に見える形でなされないので,一層タチがわるい。

しかしキーパーツだけはどうしようもない。ホンハイの会長がサムスン相手に,液晶工場の更新時期をとらえて,シャープ液晶の納入価格を 20% 上乗せに成功したそうだ。旧世代の液晶パネルでも商売のやり方があるのだと感心させられた。

2月末はアナウンスだろう。常識的に考えたら3月末でも入荷しないリスクを考えるべきだろう。半導体製造はリードタイムが大きい。営業から上がって来る数量を生産したら,大概は生産過剰になる。その最たるものは造船だろうか。滋賀に越してきたころはダイハツの生産計画は杜撰だったのか,そこかしこに空き地に新車が置かれていた。自社の保管場所では足りず,民間の空き地を借り受けていたのだろうと思う。今ではそんな事もなくなった。意外と遅れているのが電材だろうか。オリンピックに合わせてテレビが売れたので半導体サイクルは4年だった。

共立電子では頻繁に品切れになる。在庫数が少ないからか。在庫が少ないのは売れないからか。Amazon が在庫切れになるので,市中に出回っている量自体が少ない方の可能性が高いか。Amazon は在庫を厭わない業者だから,大量発注しようにも現品がないのかな。

小雨のなか,歩いて郵便局まで振替送金してきた。幼稚園帰りの子供たちと一緒になった。雨の中でも楽しそうに歩いている。雨だと,なにがしかの発見があるからだろう。小中高と成長して進学すると,段々つまらなくなる。詰め込み画一教条主義教育のせいもあるだろう。高校時代,絵が趣味でもないのに写生デッサンが上手な友達がいた。彼は農学部に進学した。彼は結局,官僚の道を選択したけれど,観察力のない私が実験とか設計の道を選んだのは皮肉だ。最初,大蔵官僚だった三島由紀夫は美文の才能を年少の頃から発揮していたが,子供ができるような植物の区別もできなかったそうだ。普通の子供が遊ぶなかで身につけるような観察力がなかったようだ。

ルネサンスの天才ダビンチはヒトの目の構造に関する詳細なデッサンを残している。おそらく眼球を卵などでゲルで被いナイフで切断したと思われる。彼の草稿デッサンは散逸したけれど,その一部はイタリアの美術館で見ることができる。優れた観察力があった。彼は子供の頃,有名な工房に入れられた。今の会社と違い,徒弟になり修業するにはお金が必要だった。英貴族の息子が海軍を希望すれば,父は艦長に学費を払い息子を修業させた。医師も軍将校も徒弟制度だった。当時の大学は神学,法学,医学くらいしかない。天文学とか科学は神学部の神父が実験したり観察していた。Art は学問ではなかった。ルネサンス期になって聖職者ではない学者が出てきた。それ故,長い間学者間の公用語はラテン語だった。

ルネサンス期,ヒトの解体ショーは金持ちの道楽だった。大学教授は市の有力者を立派な円形解剖ホールに集め,客は音楽隊と食事付きの解剖見学を楽しんだ。日本では幕末,蘭学事始めの杉田玄白とかは,オランダ医学書を片手に処刑場の腑分けを他人にさせて感心していた。日本は,この頃から学識と実務が遊離していた。その極端なのは朝鮮中国の官僚だった。実務より詩文が重視された。三島由紀夫みたいな高級官僚がゴロゴロしていた。国が傾くはずだ。

郵便局窓口は機械入力だと手数料が80円だけれども,窓口扱いだと 130 円になると言うが,「2次元マッチ棒アンテナ」と機械入力する自信がない。先方は区別さえつけば,通信欄記入に漢字でなくとも良かったと気づいた。オンライン振り込みは全てカタカナだ。戦中に,カタカナ電文を漢字カナ混じり文に変換していた陸海軍を嗤えない。考えてみたら,加入者名の「サトー電気」も口座番号を入力するだけで,オンライン銀行振り込みのように名義名をカタカナ入力しなくてもいいのかなと思う。移民を増やすためにも,漢字教育をやめて外国語教育を充実させたらどうだ。

看護師に何故,漢字の知識がいるのだ。医師のカルテ記入は英語だそうだ。看護師も英語でいいじゃないか。人体の人種による違いは皮膚,毛髪および目くらいしかない。日本語の分かち書きがなかなか普及しない。戦前の日本の暗号は漢字がなかった。太平洋戦争直前の対米外交交渉打ち切り(開戦通牒)は外務本省からワシントン大使館に打電され,大使館員が暗号機を操作してカナ文に復号化した。これを漢字カナ混じり文に変換清書する。さらに英文に翻訳となる。合衆国はほぼリアルタイムに解読していたというから驚きだ。

日本陸軍の釜賀は何らかの理由により再送された米陸軍の電文を比較,スウェーデン製暗号機の購入,さらに米通信員捕虜の尋問からスペースの換字として Z を入手して解読に成功した。当時の暗号機のレベルでは暗号解読は当たり前でどれだけリアルタイムに解読できるかが分かれ目だったのだろう。日本海軍はドイツ大使館から暗号が破れていると伝えられても無視したようだ。日本海軍の破られないだろうという先入観は何から由来するのか。米海軍暗号解読は全く歯が立たなかったと情報参謀は書き残している。暗号解読も陸海軍はバラバラだった。

郵便局の窓口で印鑑を求められた。訂正印に必要らしい。住銀の行員が印鑑の偽造というローテクで横領した。紙幣の偽造すらできるのだから,印影はスキャナで偽造が簡単だろう。暗証番号の方がよほど安全性が高い。窓口で暗証番号を入力するのだから,これまた印鑑の提示を求めるとはおかしな話だ。ダブルチェックなのだろうか。それでも日付印がスタンプから機械印字に換わっていた。不正防止にもいいかなと思う。住銀大森支店の不正は「システムを不正に操作して金額を水増しする」とあるから,人間が介在するから不正の温床になるのだろう。手書きは不正が難しそうで,政治家の領収書偽造でもわかるように簡単だ。政府は元 NSA 長官を招へいした。スノーデン対策を知りたいな。

何故,合衆国が日本の外交暗号をリアルタイムに読めていたか。多分,漢字カナ混じり文に変換しなかったのだろうと思う。アルファベット->カナ->英訳 もしくはアルファベットをローマ字とみなせば直接,英訳したのではないか。日本大使館が電信員,暗号員,清書書き,英訳,タイピストと多くの手を介在させていたので,手間と時間がかかっていたのだろう。いかにも日本的だと思わないか。

人間の不正は永遠の課題かと思う。不正する性を認めて,どう信頼し合えるか。信頼しない事には社会が成り立たない。その最たる物はカネだ。国債を乱発して,その負債を子孫に継承させていいのか。国家の負債は個人の負債のようにチャラにはならない。国家破綻を薦める経済学者がいるけど,信頼とか信義上おかしいだろう。

政府国債も日本軍の軍票とさして違いがないのだろう。


参考
暗号を盗んだ男たち p266

2017/02/19

施設栽培の燃料費33%

日本はエネルギコストが他の先進諸国に比べると高い。日本の施設園芸の経費に占める燃料費は 33% にものぼるそうだ。これは日本沿岸のイカ釣り漁船と同じだというから驚きだ。

日本の施設園芸面積が漸減している。野菜農家が減っているようだ。輸入野菜が増えているためであろうか。韓国の施設園芸の電力料金は日本の半分だ。どうも施設建設コストも日韓では違うようだ。

日本の近海では中国台湾韓国漁船団がサンマとかサバを漁獲する。かつては日本のまぐろ漁船が世界の海で採りまくった。合衆国も幕末の頃には,鯨を自国周辺ではとりつくし日本近海までくるようになっていた。国の産業は時代とともに栄枯盛衰がある。半導体電子部品は日本は全く韓国台湾に勝てなくなった。その韓国台湾も中国に勝てなくなるだろう。

日本の施設園芸は野菜に比べると花卉は健闘している。販売単価が野菜に比べ高く,施設建設コストとエネルギコストを吸収できるからだろうと思う。

韓国の電気料金が安いのは,原発が日本と異なり負荷に応じて出力を制御しているからだ。日本は一定出力で発電していた。日本の識者は原発の発電コストが高いと主張するが,電力会社も効率的に運営する努力をしていなかった。競争がなく,そんな面倒な事をしなくても利益を上げられた。

半導体にしても,日本の集積回路設計はショボくてチップ面積は台湾製の倍ほど要した。これでは,自社製品に組み込むには何ら問題がないけれど,外販しても購入してくれるセットメーカがない。全て,内輪のクローズされたコップのなかの競争であった。

日本はエネルギと食糧の自給ができなくて輸入に依存している。輸入品の購入には外貨が必要であるから,日本の競争力が低下すると必然的に日本は貧しくなっていく。

大阪の堂島に米の先物取引市場があり日本は資本主義の先駆的国家とされるが,実際の日本の米作は小作民が耕起する中国ではあり得ない貧農に支えられていた。あの人余りの清朝でも馬耕と牛耕が一般的だった。

かつて日本の植民地だった台湾の一人当たり購買力 GDP は日本をはるかに凌駕している。2,3年後には韓国にも抜かれるだろう。日本のように成長しない国に欧州だとイタリアがある。イタリアも縁故地縁関係が濃厚な社会で自由競争に程遠い国家だ。それでは日本はイタリアのように国は貧しくとも国民は豊かな生活を送れるようになるだろうか。それはあり得ない。エネルギコストが全然,比較にならないからだ。

原発を再稼働させてエネルギ自由化を推し進めれば,保育所関連予算なんてエネルギコストに比べた微々たるものだ。どちらも既得権保護のため規制緩和が進まない。地方分権だった江戸幕藩体制よりも,さらに競争のない中央依存のギリシャみたいな国家になっている日本はどうしょうもないのだろう。

でも貧しくなれば,台湾韓国に日本の農産物を輸出できるようになるだろう。私の子供の頃は1ドル 360 円の固定相場だった。その頃は合衆国にミンクの毛皮,合板,アスパラガスなどを輸出していた。外貨の稼ぎ頭は蟹の缶詰だった。でも両国の人口は少ないな。合衆国はシンガポールに野菜を輸出するくらいだから,日本農産物の合衆国への輸出は円の価値が半分になっても期待できないのではないか。

内需拡大と言っているけど,貧しくなってきた国民は自国製自動車も買わなくなった。自動車会社は輸出で成り立っている。これは戦前の絹産業と同じ構図だ。

参考

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